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67 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/14(土) 00:52:25 ID:loBekWDhO
「………………おぉ!」
「寝てませんよ!一刀十三号、死んでしまうとは情けない。早く生き返りなさい」
ぼこっぼこぼこ。
「にゃー(あー死ぬかと…あっ死んでたか、命が九つなかったら危なかった……あっ!所持金が半分に!)」
「さっさとあなたの駄文を載せるのですよ〜」
「にゃー(六本桃香です)」
70 名前:三教一致 ホワイトデー拠点イベント 1-6[sage] 投稿日:2009/03/14(土) 00:55:44 ID:loBekWDhO
さて、本日は3月14日だ。
元の世界ならいざ知らず、こっちの世界ではホワイトデーはおろか、バレンタインデーすら知られざるイベントのはずだった。
だが、雪蓮があっちの世界の風習の一つとしてバレンタインデーの存在をばらす、関連イベントであるホワイトデーも明るみになった訳で。
で、2月14日に蜀と呉の将官、全員からプレゼントを貰っていた。
一週間前から朱里と相談して仕事を調整、今日一日を全員休みにした。
一人一人に細やかにお返しするのも大変なので、一月前の再現みたいになってしまうが皆を広場に集めて凄い量の料理を並べる。
「皆、この前のお返しに今日の休み。と、ここの料理とお酒ね。あまり羽目を外し過ぎないように」
一応、釘を刺す。効果が有るかは分からないが。
「それと、雪蓮。どうせ居るんだろ」
「あれ、ばれてる?」
声と共に天井の物陰から降ってくる。
「(弥七かい!)」
と内心で突っ込む。
「自分で振り撒いた状況をほっとく程、お淑やかじゃあないだろ」
「ぶ〜、私のことなんだと思ってるの?」
膨れながら文句を言う。
「おてんば姫」
この場に周瑜と黄蓋が居たら笑っただろう的確な指摘だった。
71 名前:三教一致 ホワイトデー拠点イベント 2-6[sage] 投稿日:2009/03/14(土) 00:59:14 ID:loBekWDhO
「後、食事の前に…」
「お兄ちゃん、お腹が空いたのだ」
「ごめんな、鈴々。後一つだから」
「う〜」
思いの外お腹が空いてるのか唸る鈴々。
「最後にこれ」
手に握られてたのは、指輪だった。
「桃香」
「はい、ご主人様」
指輪を差し出すと、笑顔で受け取る桃香。
「愛紗」
「ご…ごご…ご主人様」
次に愛紗に指輪を差し出した、驚き照れながらも勿論受け取る愛紗。
指輪が入っている箱を覗き込む翠。
「なあ、ご主人様。見た目は全部一緒だよな?そう決め細やかに選別する必要有るのか?」
「翠。見た目は一緒だが、ちゃんと全部一つ一つが個人専用に作ってるんだよ」
「ふ〜ん」
「これが、翠の分」
「ああ・あ…ありがとう、ご主人様」
先に蜀の将官に行き渡る。
「で、これが雪蓮の分」
「ありがと、一刀♪」
「それで、袋に入っているのが残り皆の分。名前書いてあるから間違えないでね」
「ご主人様、これな〜に?」
璃々がチェーンを見せる。
「それはね」
璃々から指輪とチェーンを受け取り指輪にチェーンを通して首からかける。
「まだ指が小さくて指輪がはめらなくても、こうして身に付けられる様に、ってね」
「わ〜い、お母さん見て見て♪」
72 名前:三教一致 ホワイトデー拠点イベント 3-6[sage] 投稿日:2009/03/14(土) 01:02:41 ID:loBekWDhO
「良かったわね、璃々。ですがご主人様」
「何?」
「今からお手付きの印に、首輪はちょっとどうかと」
困った顔をする紫苑、だが目は『むしろ私に首輪を』と物語っていた。
「ちょ、紫苑」
「じゃあ鈴々も首輪なのだ!」
あまり深く意味を理解していない鈴々が指輪の首飾りを首にかける。
ヤバい、雰囲気が悪い方に向かって行くと思っていた処に。
「ご主人様、結局どこが個人専用なんですか?」
ナイスホローです雛里さん、話題を反らす為に説明に入る。
「指輪を裏を見て」
皆、自分の指輪の裏を見出す。
「なんですか、この線は?」
「それはローマ字と言って」
「ろうま字と……羅馬の事ですか?」
「羅馬、確かここよりはるか西方にあり、本来この国での呼ばれかたが大秦の?」
軍師コンビはしっかり反応を示す。
「そう、そのローマ。で!」
予め用意していた、筆と硯、竹簡にA・B・C……X・Y・Z。
「エー、ビー、シー、ディー」
軍師コンビはおうむ返しに。
「「えー、びー、しー、でいー…」」
「……エックス、ワイ、ゼット。これがローマの文字」
「「……えっくす、わい、ぜっと。と」」
「はわわ…」
「あわわ…」
初めての知識に関心しまくりの二人。
75 名前:三教一致 ホワイトデー拠点イベント 4-6[sage] 投稿日:2009/03/14(土) 01:08:42 ID:loBekWDhO
「これを桃香で例えると、姓がRyu、名がBi、真名がToukaになる」
竹簡に書きながら説明。
「天の世界のローマ字での名前は名が先に、姓が後に来て、字は無し。一番重要な真名を外せないから、個人的に名と姓の間に持ってきた、桃香の場合はBTRになる」
再び指輪の裏を見る一同。
「だから、基本的に同じ指輪は無い。だけどローマ字の頭取りなので結果、形は同じなのが有るかもしれないけど、自分としてはその人の為だけのつもりで。
 天の世界の言葉でイニシャルって言うだけど、その部分を彫らせてもらった」
「えっ!ここ彫ったのご主人様なの」
「そう、だから汚くなってしまったから、ごめん」
「そんな事ありません!」
「やるわね一刀」
すると、薬指に指輪をはめようとする雪蓮。
「雪蓮!」
「なに一刀?『指輪を指にはめようとした』だけど」
しまった、やられた!
何々?どうしたの?と皆さんが興味を抱く。
「私が指輪を指にはめようとしたら一刀が叫んだの、怖〜い」
あきらかに棒読みだ。
「で、薬指に指輪をはめるのは何の意味があるのかしら、一刀♪」
追い詰めてくる雪蓮さん。
何か意味深なのだろうと、ある者は勘で、別の人は状況判断で理解する。
79 名前:三教一致 ホワイトデー拠点イベント 5-6[sage] 投稿日:2009/03/14(土) 01:13:21 ID:loBekWDhO
皆が注目する。
「ねえ、ご主人様。教えてほしいな〜」
「さあ、吐いたほうが楽になりますぞ。主」
各々かってなことを言う、俺が何か悪い事をしたみたいだ。
悪い事はしていないのだが、そろそろ一部の方が睨みに変化しつつある中黙ってるのも限界だった。
「天の世界で」
「「「天の世界で」」」
「薬指に貰った指輪をはめると、その指輪はくれた相手との婚約指輪の意味になる」
シ〜ン。
場が静かになる中お構い無しに雪蓮・星・恋、意外と桃香が薬指に指輪をはめた。
続いて紫苑・桔梗・猪々子・斗詩が指輪をはめる。
そして、照れながら、怒りながら、呆れ返りながらに愛紗・翠・焔耶・白蓮・麗羽達は、しっかりと薬指に指輪をはめる。
残りはサイズが合わず泣いている。
「ほら鈴々ちゃん達。指輪を無くしちゃうかもしれないわよ、大事にしまわないと」
指輪のサイズが合わない組が薬指にスカスカな指輪で抗議の上下運動を繰り返す。
例外は詠とねねの軍師二人。
「全然、興味無いんだからね!」
「こんなの興味ないのです!」
言葉と裏腹に指輪はしっかり懐の中にしまわれるのだった。
82 名前:三教一致 ホワイトデー拠点イベント 6-6[sage] 投稿日:2009/03/14(土) 01:17:06 ID:loBekWDhO
指輪で騒いでる皆を余所に、騒ぎのきっかけの本人が一刀に抜け駆けする。
「一刀。これがあなたの作った料理?」
ひょいと、手で摘まんで口に放り込む。
「あれ?これはクッキー…だっけ?」
「そう完全じゃあないけどね、以前別の人に作ってもらって皆に食べてもらったら喜ばれたから」
「………それって曹操の時?」
「当たり。以来、気になって向こうで何となく覚えてたみたい。こっち来てから朱里がお菓子作りが得意って聞いたから相談しながらそれを作ったって訳」
「一刀。これ箱に詰めて、とりあえず27枚でいいから。そしたら帰るわ」
「あれ?ご馳走用意してあるよ、お酒も?」
「一刀。ホワイトデーのお返しは今日中で無きゃ駄目でしょう」
「今から帰るの?」
「今だから帰るの、正直泊まるつもりだったけど。これだけの贈り物、今日渡した方が良いに決まってるじゃない。何だかんだで、呉の皆もあなたに惚れてるんだから」
照れる一刀。
・・・
・・

「じゃ〜ね、一刀♪」
見送りもそこそこに駿馬で疾走していった雪蓮。
「さて、自分は皆のお相手だな」
と、戻って行く一刀だった。
84 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/14(土) 01:28:12 ID:loBekWDhO
「処で一刀十三号、私の名前が出ないから書かないのですか?」
「にゃー(仕方ありませんよ、読み方が解らないや探せばなんとかなるでは無く表示がされないですからよっぽど困った時でしか、真名しか出番がありませんよ)」
「ほほ〜う、遺言はそれですか」
「にゃー(待って下さい、風様。取って置きが有りますから。拠点イベントで陽の目が有ればエロエロで(笑))」
「ほほ〜う、それは稟ちゃんとですか?」
「にゃー(違います)」
「なら何時か書きなさい、必ずですよ〜」
「にゃー(まあ出来るだけ(ホームレス猫になってなきゃですが〔ちょっとだけマジで〕))」
「にゃー(忘れた、支援ありがとうございます。後、お目汚しすいませんでした)」

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