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930 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:06:36 ID:3V4dEN1BO
「…………………おぉ!」
「寝てませんよ、落ちつきましたか〜?なら起きなさい、一刀十三号。さっさとあなたの駄文を載せるのです」
「にゃー(10本桃香です)」
932 名前:三教一致 1-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:09:14 ID:3V4dEN1BO
内政と軍備をバランス良く行っていた処に二頭の早馬が駆けつける。
西方と南方からであった、内容はどちらも国境付近に部隊を展開して街を荒らし回っているらしい。
南蛮と五胡で有る、優先度から先に五胡を撃退して。
その後南蛮に挑み『七縱七禽』にて孟獲が仲間になった。
・・・
・・

「今度こそ、孫策を屈させる時が来た!先鋒を霞。次に真桜・流琉・季衣・秋蘭・凪・春蘭・沙和・私の順で出陣。稟は霞に、風は秋蘭、桂花は私に付きなさい」
ここで張遼に二つの袋を渡す夏侯淵。
「洛陽を南下して国境付近になったら、一つ目の袋を開けてその指示に従いなさい。次の者達は前の部隊に付いて行きなさい。兵力は八十万、出陣は三日後よ!」
「「「ハッ!」」」

「冥琳様。再び曹操が攻めて来ます」
「曹操がまた、して兵力は?」
「その数八十万」
「八十万」
流石の周瑜でも嫌な顔する。
「明命。緊急会議だ皆を集めろ」
「ハッ」
自分の部屋を出て会議室に向かう周瑜だった。

珍しく孫策が最後にやって来て玉座に座ると同時に軍議が始まった。
「曹操はどう来てるの?」
「今の処、洛陽から真っ直ぐ南下してます」
934 名前:三教一致 2-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:11:31 ID:3V4dEN1BO
「数は?」
「八十万」
多少ざわつく。
「八十万かあ…。こっちの兵力は?」
「五十万弱よ」
「はぁ…仕方ないかぁ、桃香達に救援要請出して。で、こちらはどうするの軍師殿?」
「相手が来るというなら出る必要無い、こちらは待ち構えればいい。赤壁にて迎え撃つ」
「そうなの、なら全軍でお出迎えかな?ただし今回は帰ってもらうつもりは無いけど。それじゃあ全軍出陣準備して、目的地は赤壁」
「「「ハッ!」」」


「孫策殿より救援要請です。曹操が再び進行せり、その数八十万。自分等は五十万弱で赤壁にて迎え撃つとの事」
報告を聞いて内心。
「(やっぱり雌雄を決するのは赤壁か)じゃあ聞いた通り救援要請が出てる、出陣準備にかかって。それと朱里と雛里こっち来て……」


「そろそろ国境やな、どれどれ」
曹操から授かった策が書いてあるだろう一つ目の封を開ける。
『そこから国境沿いを西に、蜀の国境手前にて二つ目の袋を開けなさい』
「なんや、呉を攻めるふりして蜀かいな。なら最初から蜀に向かえばええのに。ほんなら国境沿いに西行くで!着いて来ぃ」
国境手前で西に転進。その情報は直ぐに赤壁の孫呉に告げられる。
937 名前:三教一致 3-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:15:13 ID:3V4dEN1BO
「ご報告を!曹操軍国境手前で西に転進!」
「あれれ〜?曹操さんの目標は劉備さんの方だったんですかね」
「そんなはずは…………あっ!思春、穏。今すぐ手勢を率いて先頭の部隊に追いつけ。国境沿いに威嚇を続け手を出すな、恐らく蜀の国境手前で我が領内に進行してこっちに転進してくる。
 そしたらある程度は惹き付けて撤退せよ、余り離れすぎるな。恐らく二方面攻撃されるだろう、有利に戦える様に船を使え」
「了解しました。行くぞ穏!」
「あ〜、待ってくださいよ〜」
「我が部隊の者は今すぐ出撃準備!陸遜の部隊もだ!船で出る、準備急げ!」
走りながら激を飛ばす。
「それから亞莎」
「はい」
「船をかき集めろ。なるべく大きく、一艘でも多く。それと建業からの残りの軍船、全部をここに」
「分かりました」
「残りの皆も随時出てもらうわよ、次は雪蓮に。残った軍船全部で」
「了解」
「次からの指示はそのつど出すから従って」
それぞれの返事が返ってくる。
「あの〜」
指示を出し終えた亞莎が声をかける。
「何?」
「何故、曹操軍をほっといてここ赤壁で迎え撃てないのでしょうか?」
941 名前:三教一致 4-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:21:45 ID:3V4dEN1BO
「それわね亞莎。国境を越えられた後もほって置くと、孫呉と蜀の連絡網を寸断される為。それとここ赤壁を陸からの包囲によって、なし崩し的に陸戦にもっていかれない為」
「あぁ」
「だからどうしても、国境は越えられても長江を越えられる訳にはいかない。不利だと分かっていても、あの小娘の思惑通りに動くしかない」
「では先頭に兵力を集中しては?」
「それでは、薄い所を突破され。その後各個撃破される」
「ならば逆にこちらが進行して転進、二方面攻撃を加えてみてわ?」
「それをやるにはこちらの兵力が心もとない上に、得意の水上戦が出来ないのだ」
「…お役にたたなくてすみません」
凹む亞莎。
「そんなことない亞莎よ、その考え・努力が孫呉の礎になるのだ今後も頼む」
「…はい」
少し元気を取り戻す。
「では陣構築の兵以外は出撃準備!」


さて蜀の国境手前に着いた張遼、指示に従い二つ目の袋を開けた。
『そこから、孫策の領内に進行。恐らく近くに居るであろう、敵を後続と連携して二方面にて攻撃・追撃。もし敵が居ない場合、貴女は蜀と呉の寸断を、呉の進行は後続に任せること。後、どちらが追撃の任を行っても、そこから船を徴募しながら進むこと』
942 名前:三教一致 5-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:24:46 ID:3V4dEN1BO
「なんや結局、孫策とこ攻めるんかいな。作戦も分かるけどごちゃごちゃするのもな〜。こうスパッーと豪快な作戦欲しいわ〜」
「地道な行動だからこそ作戦なのです、霞殿」
「分かっとるって稟、ほんなら後ろの真桜に伝令。呼吸合わせて挟撃するで」
国境を越え転進する張遼、そこから真南に進む李典。
開戦の合図で今ここに、変わった形で赤壁の戦いが始まったのであった。
数と質で戦いを挑む曹魏、途中曹操が予め用意していた大船団とも合流する。
軍船を巧みに使い被害を最小限に留める孫呉、だが大船団との合流された後はどうしても劣勢を強いられる。
変わった形で始まったとはいえ、やはり赤壁の戦い戦場は徐々に東に移動し赤壁に近づく。
その間に赤壁に到着する一刀軍だった。
「雪蓮。蜀軍二十万で援軍に駆けつけた、早速で悪いけど冥琳を借りていい?」
結果的に曹操の作戦は一刀達を赤壁に辿り着ける猶予を与えてしまった。
「いいけど、戦の最中だから程々にね」
「戦中にそういう冗談は感心しないよ、雪蓮」
「は〜い」
しばらく二人で話し合っていた。
進撃中曹魏の進路変更に混乱、作戦変更も考えに入れたが諸葛亮がそれを止め、従来通りに作戦を進めることを進言し今に至る。
947 名前:三教一致 6-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:28:40 ID:3V4dEN1BO
そして、曹魏八十万弱対蜀呉連合六十五万強による赤壁本番が始まる。
今は、蜀呉合同軍議の席。
そこで周瑜と黄蓋が口喧嘩を始め、それが発展して黄蓋が役を剥がされ、鞭打ちの刑を受ける。
一刀は赤壁の結果も従来通りなら分かっているから、基本的には黙っている。
が、蜀の皆に動揺が見られるのでその場はたしなめには入る、入りながらも。
「朱里。そろそろ自分の牙門旗を目立つ所…いや、一人でも多くの曹操軍に見える所に掲げて」
一刀には珍しく戦場での自己主張だった。


「黄蓋の使者?」
「はい」
「して内容は?」
「呉を裏切るので、受け入れて欲しい。との事」
周瑜と黄蓋が口論になり、その際に役を剥がされ鞭打ちの刑を受けている。
との、報告は入っていた。
「降伏の時、軍備の差し入れもすると」
「まあ、とりあえず会わないと分からないか、何時来るの?」
「準備も有り、一週間以内には。との事」
「そう、なら待ちましょう」
「華琳様!あまり時間をかけるのは」
「桂花。船に馴れない兵の問題も有る、少し考える時間が欲しいのも事実」
「うっ」
船酔いしている荀ケには言い返せないのだった。
951 名前:三教一致 7-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:33:18 ID:3V4dEN1BO
そして、船酔い対策は地元ではそこそこの賢人と知られてる者からの『船と船を鎖で繋げばかなり改善されるはず』との案で解消されるのだった。


数日後。
昼間、風向きが変わってから一部蜀呉の動きが慌ただしくなった。
だが、基本的に大部分の部隊には『今は休め』との号令が走る。
そしてその晩、事が起こった。
『黄蓋が謀叛!』との掛け声が聞こえてくる。
孫呉は宿将が裏切ったと大慌てだ、追撃も出ている。
「じゃあ、こっちも動くか。紫苑、準備出来てる?」
「はい、準備は万端ですわご主人様」


「呉の船団が騒がしいです、一部の船団を全体で追っているようですが」
「戦闘準備!」
夏侯惇が叫ぶ。
「黄蓋の隊か確かめなさい。黄蓋なら受け入れて、違うなら攻撃しなさい」
やがて見えてくる船団。
「旗印は黄!黄蓋隊かと」
船に山と積まれた荷物が見える、報告通りだ。
が、曹操が逸早く異変に気付く。
「あれだけ物資を積んだ船ならもっと沈んでなければならない。あの船は見た目より大して荷物を載せて無い!」
その言葉に郭嘉が反応する。
「その船団を近づけるな!」
だが、時既に遅し!
次々と船頭が船から飛び降りる、すると船からは火の手が上がりだし火の玉となって突っ込んできた。
953 名前:三教一致 8-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:37:49 ID:3V4dEN1BO
「おぉ!」
突然の火の手に兵士達が浮足立つ。
「落ち着け!落ち着いて対処すれば決して大した事はない」
軍師達の言葉に落ち着きだけは取り戻しかけた時。
ヒュ――――――…ドン!!!
一瞬、閃光に包まれる。
「!!!」
曹操でも一瞬何が起きたか解らず、驚愕する。
ヒュ――――――…ドン!
謎の音は続く、音が有った方は帆を中心に盛大に燃えていた。
ヒュ――――――…ドン!
「妖術だー!」
「いや、俺は天の御遣いと言われてる方の牙門旗を見た!これは天罰だ!天に逆らった天罰だー」
ヒュ――――――…ドン!
戦場において逸早く冷静になり、敵の仕掛けを見抜いたのは夏侯惇だった。
「天罰だー!天ば・ゴフッ」
「騒ぐな!無暗に騒ぐ者は切り捨てる!よく見ろ!あれはただの打ち上げ用の花火だ!」
夏侯惇の言葉に冷静を取り戻す、確かによく見ればあれはただの打ち上げ用の花火だ。
だが、落ち着きを取り戻したのは夏侯惇の声が届いた範囲のみ、それも花火の音でだいぶ妨害されている。
ヒュ――――――…ドン!
水平打ちする打ち上げ花火はだいぶ後ろまで飛び新たな火の手を上げる。
「華琳様。ここも安全とは言えません、後退して下さい」
「敵軍突撃してきます!」
「またもや北郷一刀の仕業か!」
956 名前:三教一致 9-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:41:02 ID:3V4dEN1BO
「華琳には悪いけど、打ち上げ花火の水平打ちって、立派な兵器なんだよね」
燃え上がる曹魏の船団を見つめる。
ヒュ――――――…ドン!
打ち上げ花火の音がここまで聞こえる。
「紫苑、こっちも火矢の準備。愛紗、岸に流れ着いた者は降伏勧告して受け入れた者は保護を」
「了解ですわ、ご主人様。弓隊構え……放て!」
火矢が上空に上がった後、曹魏の船団に吸い込まれ行く。
直後にそこから新たな火の手が上がる。
ヒュ――――――…ドン!
火がついてなかった、黄蓋の船に火がつくと仕掛けてる花火が発射され比較的近い所で花火が炸裂する。
なんとか岸に辿り着く曹魏の兵達。
そこへ。
「曹操軍よ刮目せよ!我が名は関羽!益州州牧劉備が一の家臣にして天下無双の武人なり!我が青龍刀を味わいたいならかかってこい!命が欲しくば抗うな、降伏する者には寛大な処置があろう!」
抵抗する者は居なかった。
泳いできた曹兵に武器は無く、仮に有ったとしてもやはり皆無だっただろう。
例外無くその場居た曹兵は、憔悴しきっていたから。


「華琳様。前・中の船団は駄目です。火の手が上がり使い物になりません」
「また、後方の船団だけでは全ての兵は収容しきれません」
965 名前:三教一致 10-10[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:45:47 ID:3V4dEN1BO
「後方の船を岸につけなさい。そして前・中から撤退してくる兵達を陸に逃がす為の橋代わりにするのよ!」
「船を岸つけよ!」
「春蘭!秋蘭!陸に逃れた兵達を編成しなさい。まだ攻めて来る筈よ」
「「ハッ!」」
「後方待機だった者達は周囲の警戒にあたれ」
この時、曹操軍は劉備軍の対岸に上陸した為に劉備軍の追撃は免れた。
追ってきた孫策軍も上陸による反撃を試みたが親衛隊の死に物狂いの抵抗に上陸を断念。
また火矢による反撃や、曹魏の船団の飛び火の被害が酷くなりそうなので、今宵は戦果は十分と撤退した。
曹魏も数刻の兵の回収後、撤退を開始する。

曹操軍撤退後、ひとまず合流して対岸に渡る蜀呉両軍、その場にて軍議が始まる。
「一刀。孫呉は二度も曹操に噛みつかれた、三日間の大休憩と補給の後に追撃を仕掛けるわよ」
一刀は反対するだろうと考えてはいるが、二度も攻めこまれ今回は少なくない被害も出ている、孫呉の王として見逃すのは出来ないことだ。
「良いんじゃないかな」
「えっ!」
予想外の一刀の承諾に思わず驚く雪蓮だった。
967 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 22:50:44 ID:3V4dEN1BO
「にゃー(支援ありがとうございました。後お目汚しすいません)」
「にゃー(黄蓋と厳顔と黄忠混ざっうののよね同じ年)」
トスッ!
…………………

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