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恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの避難所〜 22
1 :
管理人 ★
:2011/01/13(木) 00:29:36 ID:???0
ヘ:::::::::;;: -‐''''""( )1
゙、::::::::-‐''""" ̄"'i
:V;;||:::: '~ニ=ッ, r='|
i!f !::::: ゙、i
i!ゝ!:::: ‐/リ
i::/:、 :::、 /''ii'V
 ̄ハ:::::\ "''il|バ''
諸葛亮 曰く
「は、はわわ、ご主人様、ここは恋姫†無双総合スレと外史スレの避難所です。
規制時、依頼、議論、外史スレでは避けられている話題をしたい時などにご利用下さい。」
■スレの仕様
1レス分の最大行数32行、最大バイト数2048バイト、投稿間隔5秒、連投規制無し
■住人の方へ
作品投下直後、議論中はキャラチェックのみのレスをお控え頂くようお願い致します。
■作者の方へ
外史スレへの転載を希望される場合は、投稿の際にその旨の明記をオススメします。
■転載依頼を受ける有志の方へ
トラブルを避けるためにも事前の宣言をお願いします。
■専用UP板への投稿方法
[P]作品投稿→「名前」「削除キー」「コメント」を記入→「DL-File」の参照→ファイルを選択し「開く」→投稿
※コメント欄に限り半角英小文字の使用を一時的に禁止しています
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板一覧内で右クリック→新規カテゴリ追加→適当なカテゴリ名(例:外部板)→外部板を右クリック
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ttp://koihime.x0.com/bbs2/main.cgi
■前スレ
恋姫†無双〜ドキッ☆乙女だらけの避難所〜 21
http://koihime.x0.com/test/read.cgi/koihime/1289909397/
223 :
恋曰く、
:2011/02/03(木) 09:22:38 ID:uSFCUx020
嫁
224 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/03(木) 17:10:27 ID:0L0mGDfIO
>>219
携帯入水事件に続き、第二弾な事件が・・・・・
今晩、表で桃香予定
225 :
愛紗曰く、
:2011/02/03(木) 21:10:46 ID:oWkrkfuI0
今晩投下ということは節分ネタかwktk
226 :
人和曰く、
:2011/02/03(木) 21:56:54 ID:0L0mGDfIO
あぁ…ごめん、違う…うん、素で違う。
そうか、世間は豆まきか〜・・・
227 :
三国一の傾国の幼女曰く、
:2011/02/04(金) 00:33:36 ID:KtFVD4u60
嫁
228 :
桃香曰く、
:2011/02/04(金) 03:15:40 ID:IdJYawdo0
嫁
229 :
紫苑曰く、
:2011/02/04(金) 06:46:53 ID:mUQZ0qqA0
助手席に乗って安全運転を促す嫁
230 :
紫苑曰く、
:2011/02/04(金) 06:47:53 ID:mUQZ0qqA0
璃々ちゃんチャイルドシート要るかなぁ
231 :
流琉曰く、
:2011/02/04(金) 07:19:32 ID:MnpDvY3w0
璃々ちゃん位なら付けなくてもいいんじゃない?
あれは赤ちゃんまでだろうし
法律がどうなっているかは知らないが
232 :
シャム曰く、
:2011/02/04(金) 07:25:23 ID:zWccKIuc0
璃々ちゃんだとジュニアシートは必要なんじゃない?
233 :
桃香曰く、
:2011/02/04(金) 08:01:22 ID:IdJYawdo0
乳児用→幼児用→ジュニアシート(4〜10歳くらい)
6歳以下は後部座席でも必要だった気がする。点数は1点減点だったかな?
後10日以内に免許更新いかなきゃ(;・∀・)
234 :
干吉曰く、
:2011/02/04(金) 18:52:25 ID:E5frwwdE0
鈴々もジュニアシートの可能性があるのか
235 :
紫苑曰く、
:2011/02/04(金) 19:56:04 ID:mUQZ0qqA0
皆の父性愛に感動した。だが…
りんりんはじゅうはっさいいじょうだろうじょうしきてきにかんがえて
236 :
桂花曰く、
:2011/02/04(金) 22:27:47 ID:lkz65yJQ0
年齢と体格は必ずしも一致しないからなぁ
237 :
三国一の陰険軍師曰く、
:2011/02/05(土) 00:29:54 ID:dAVTRdaA0
それは風のことを言っているのかぁー!
238 :
凪曰く、
:2011/02/05(土) 00:34:17 ID:rvZMg2OM0
おっと音々音をハブるのはそこまでだ
239 :
桃香曰く、
:2011/02/05(土) 00:57:50 ID:xxY5jGcw0
流れに乗らず、車の運転に興味を覚えた嫁
240 :
桃香曰く、
:2011/02/05(土) 00:59:12 ID:xxY5jGcw0
無理か?
以外にうまくなるかもw
241 :
星曰く、
:2011/02/05(土) 01:00:50 ID:6bLj6E5M0
嫁
242 :
凪曰く、
:2011/02/05(土) 01:01:49 ID:rvZMg2OM0
おっぱいが邪魔してハンドリング危なっかしい感がw
243 :
美羽曰く、
:2011/02/05(土) 01:16:08 ID:975LsLpo0
明日助手席に乗せる嫁
244 :
美羽曰く、
:2011/02/05(土) 01:16:24 ID:975LsLpo0
チャイルドシートがいるな……w
245 :
華琳曰く、
:2011/02/05(土) 01:35:28 ID:lLGVOzC+0
一緒にスパWやってくれる嫁
246 :
華琳曰く、
:2011/02/05(土) 01:36:06 ID:lLGVOzC+0
うわあああ
カリン様なら普通に添い寝してくれる嫁にすれば良かったああああ
でもわーい
247 :
女たらしの種馬男曰く、
:2011/02/05(土) 02:04:59 ID:RzrLMf1s0
嫁!
248 :
桂花曰く、
:2011/02/05(土) 02:52:14 ID:x7xFIRm60
嫁
249 :
七乃曰く、
:2011/02/05(土) 15:20:38 ID:kQQKDpDc0
嫁
250 :
蓮華曰く、
:2011/02/05(土) 22:58:09 ID:srxQ/4fM0
いっしょに全裸待機する嫁
251 :
一壷酒
◆1KOsYU0skY
:2011/02/05(土) 23:03:30 ID:UxB7v/5I0
一壷酒です。なんとか土曜日更新に戻せたかな……?
寒いので、皆様病気には気をつけましょう。うちは私以外風邪で倒れることが多いです。
一人だけ元気な私。
さて、今回こそはハートフルストーリーだよ! 前半はちょっとあれですがw
★投下予定:
特別なことがない限り、毎週土曜に投下します。なにかありましたら告知します。
◇注意事項◇
・『真・恋姫†無双』魏ルートの後の話となります。
しかし、魏ルートの続きかと言われると違います。あくまで新しい物語とお考え下さい。
・ハーレムものです。
・魏軍以外の人物への呼び方・呼ばれ方は、原作になるべく近くしようとしていますが、知り合う
シチュエーション等が異なるため、原作中とは相違があります。
・史実とゲーム内情勢に関する独自解釈があります。
・アブノーマルな形でのセックスやそれに類する行為が出てくることもあります。
・題材の関係上、戦争や戦闘が関わってきます。それに伴い死の描写や、異なる時代背景の倫理に基づく
表現が出てきます。もちろん、これらは差別などを意図したものではなく、世界を表現するためのものです。
また、あわせて、http://ikkonosake.kuon.cc/faq.htmlなどもご参照ください。
以上の点に不快感、違和感、ひっかかりを覚えられる方はお読みにならないことを強くお勧めします。
・サイトに関連地図のページをつくりました。参考になるかもしれません。
UP板にて、メールフォーム及びメールアドレスを公開しています。ご意見ご感想等ありましたら、
どちらからでも、お気軽にどうぞ。フォームのほうはお名前、メールアドレスの記入が必要ありません。
いつも通り、本編はtxtで専用UP板にアップしましたのでご覧ください。
URL → http://koihime.x0.com/bbs/imgf/0612-gh3_35.txt
※なお転載は不要です。(まとめサイトにまとめていただく時を除く)
252 :
三国一の種馬曰く、
:2011/02/05(土) 23:14:30 ID:LGAukjiM0
一壷酒様乙です!
これから読ませてもらいます
253 :
凪曰く、
:2011/02/05(土) 23:43:39 ID:rvZMg2OM0
一壷酒氏、乙でした。
「ひゃあんっ」
この一音に尽きるかと思われます。
254 :
三国一のアホ娘曰く、
:2011/02/05(土) 23:50:31 ID:uKu4O0PE0
一壷酒おつー
255 :
流琉曰く、
:2011/02/06(日) 00:08:54 ID:op9WpwEY0
一壷酒氏おつです
焚き火横での戦いとか霧の中での農民の会話で無性にエディングスを思い出した
256 :
音々音曰く、
:2011/02/06(日) 01:33:17 ID:Y2l0iKzo0
乙です。
・・・今回は一刀さんの自問がメインテーマか。
『自分はどうすべきか?』
今後も幾度か同じような場面が出そう。
あと、このままいくと次の一刀さんのお嫁さんは焔耶になりそうだ。
257 :
焔耶曰く、
:2011/02/06(日) 02:35:20 ID:MKshUedg0
>>251
一壷酒氏乙
258 :
璃々曰く、
:2011/02/06(日) 02:37:01 ID:5+H7QbxQ0
一壷酒氏乙でした〜
259 :
三国一のアホ娘曰く、
:2011/02/06(日) 02:51:58 ID:F/Vu7lnI0
嫁
ひんぬーなら寝る
きょぬーなら俺ツレやる
260 :
思春曰く、
:2011/02/06(日) 03:05:53 ID:NjZnKdxU0
雪は病んだけどまだ寒い夜ぬっくぬくにしてやん嫁
261 :
思春曰く、
:2011/02/06(日) 03:07:18 ID:NjZnKdxU0
首に冷たいものを感じるんだが、俺は朝目覚められるんだろうか…
262 :
蒲公英曰く、
:2011/02/06(日) 13:11:44 ID:IbuUmAwo0
外史スレの荒らしも息が長いな
263 :
亞莎曰く、
:2011/02/06(日) 14:03:38 ID:Mz32efE+0
あれは荒らしじゃないと思うんだが
264 :
華琳曰く、
:2011/02/06(日) 21:32:00 ID:brGd6vQ60
>>251
乙でした。何このイケメン……一刀さんの笑顔が眩しくて目が潰れそう。
猛獣を撃退して気が大きくなったかと思いきや、人という更なる難敵に挑む姿勢が
しっかりヒーローしてますね。
ところで一刀さんと焔耶が恋仲になったら、師匠の桔梗と弟子の焔耶で
広い意味での親子丼みたいなものだね! 姉妹丼よりも背徳的でいいと思います!
265 :
璃々曰く、
:2011/02/06(日) 21:42:57 ID:5+H7QbxQ0
中国では師弟間の恋愛は禁忌とかいう時代があったとかなかったとか・・・
266 :
季衣曰く、
:2011/02/07(月) 00:49:46 ID:eAb3ZBBc0
師弟丼の前に一刀さんには親子丼をしてもらわないと
267 :
斗詩曰く、
:2011/02/07(月) 01:16:36 ID:S6/CkEzw0
嫁
268 :
明命曰く、
:2011/02/07(月) 01:34:10 ID:DuLE+BMc0
嫁
269 :
祭曰く、
:2011/02/07(月) 02:12:34 ID:6GAc2RFo0
嫁
270 :
風曰く、
:2011/02/07(月) 02:50:36 ID:g1CkzuOM0
麗羽様ナニしてはるんですか?
ttp://livedoor.2.blogimg.jp/hatima/imgs/6/f/6fde5256.jpg
271 :
華雄曰く、
:2011/02/07(月) 07:11:08 ID:7BcCI+h60
週明け嫁
272 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/07(月) 12:26:43 ID:ikrGBSsoO
まとめサイトの神様、まとめサイトの神様。
次からの14レスを自分の作品の『8>>841 三教一致 3』に上書きお願いします。
m(_ _)m
そしてタイトルを『三教一致 改 拾』でお願いします。
273 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/07(月) 12:29:00 ID:ikrGBSsoO
「にゃー(たまにはシンプルに12桃香です)」
「ただ単にネタが無いが書く気力が無いのか…」
「・・・」
274 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:31:34 ID:ikrGBSsoO
孫呉、江東の地を訪れ早二ヶ月。
連日会議が重なる、ここぞとばかり全ての天の知識を吸い尽くされる勢いで…基本的には内政に軍備増強と任される事案は治水工事への労働力不足の解消・城下の警備のノウハウ・街の区画整理等々の立案、等々。
なかなか忙しかった内政の仕事が約一ヶ月前の大規模な黄巾残党討伐後、忙しくなった。
以前とは真逆に蓮華がなにかと一刀の下にやって来る様になる、だが真面目すぎる蓮華は未だに“用も無いのに訪れる”とは出来ずに何かしら仕事を理由に一刀の下に訪れた。
寄って仕事の量が爆発的に増えたのだった。
雪蓮曰く、
「仕事の量が蓮華の愛の深さと思ってありがたくこなしなさい」とのこと。
勿論、一刀はありがたく甘んじて受託しているが、それとは別にどうしても小蓮が絡むと波乱と云うか修羅場と化してしまう。
「一刀♪丁度良い所に、訊ねたいことが有るの…」
本当は待ち構えていた蓮華だが既にそんなことはどうでもよくなっている彼女で有った。
「カ〜ズト♪」
ピクッ!
甘い小悪魔的な声に一刀より先に蓮華が反応する。
「シャオ、一刀は今仕事をしているの。あなたの個人的な用は後になさい」
275 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:33:41 ID:ikrGBSsoO
「お姉ちゃん、古〜い」
「なっ!」
「シャオは仕事が理由に無いと会えないお姉ちゃんと違うの」
図星を指され微かに震えている蓮華。
蓮華が劣勢である、とそんな時。
チリ〜ン、チリ〜ン…
と、どこからともかく鈴の音が、この時の一刀には某必○仕○人のトランペットと同等の意味に聞こえた。
それは死を意味している。
震えながら考え『つまりは蓮華に味方しろ』と結論付ける。
震える一刀を後目に一番始めに行動に出たのは蓮華だった。
「フフッ、シャオにはシャオの接し方が有るように、私には私の接し方が有るのよ」
姉の性格からして想像出来なかった反撃に暫し呆然とした小蓮だが、そこはかの孫家の者として血が引くことを許さなかった。
「でもシャオは孫家のお姫様だし、いずれは政略結婚の可能性大なのよお姉ちゃん。結婚さえしちゃえば後は事実構成で問題なし」
シャオのあまりに強気の態度に一瞬怯みかけるも蓮華はあの台詞を信じて言葉を話す。
「一刀はシャオでも私でも、恐らく雪蓮お姉様でも一人では身に余るわ。本当は嫌だけど誰か一人が一刀を一人独り占めなんて出来ないのよ(それにあの時、私を守ってくれると約束してくれた)」
276 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:35:29 ID:ikrGBSsoO
あの時のことを具体的に思い出したのか蓮華の顔がみるみるうちに紅くなっていく。
「あ〜、お姉ちゃんが紅くなってる・・・なんかムカつくんですけど」
そんな小蓮の態度など大人の対応でサラリと流す蓮華。
「ほら、シャオ。まだ一刀は仕事中なのよ、せめて仕事が終わってからにしなさい。じゃあ私は行くから一刀もお仕事頑張ってね」
母性愛に溢れた蓮華の新しい魅力を見せつけられは一刀は小蓮の問いに生返事しか出来ず、その後物理的に酷い目に遭うのだった。
そしてここにも一人、血統書付きの忠犬が新たな決意をしたのだった。
『…一刀、殺す!!…』
と。
◇ ◇ ◇
この日も会議から一日の仕事が始まった。
冒頭に穏の口から出された問題を一刀が聞き返す。
「徴兵が思いのほか上手くいかない?」
「そうなんですよ〜」
「なんで?」
と、一刀は素直に疑問を口にしてみた。
「まだ予想の域を出てませんが、袁術さんの置き土産なんですかね?我が儘な内政で、どん底な状況ではないにしろ決して生活も楽じゃない。大した娯楽も無く人心は荒れ果て、皆さんやや自暴自棄?
とでも言えばよろしいんでしょうか。先祖伝来の自分達の土地を守るって認識がかなり薄れてるんですよ〜」
277 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:38:37 ID:ikrGBSsoO
「ふ〜ん、そうなんだ〜」
「雪蓮さま〜。ご自分の国ことなんですよ、そんな他人事みたいに言わないでください〜。兵士がいなければ戦もまま成らないんですよ」
「その時は私一人で相手の大将首捕ってくるから問題無しね」
どこまで本気なのか?と考えた一刀だったが、相手が雪蓮だったと思い出し全力で全部が本気なんだなと結論付けた。
もう一人も雪蓮の言葉が全て本気と解っている冥琳もこれまた本気で『却下だ』と反対した。
「処でさ、徴兵と言えば曹操の所っておかしくない?」
「何がだ?雪蓮」
「黄巾党の戦い最中もそうだったけど、かなりの連戦してしているわよね?反董卓連合の時でもそれなりの数を出し、その後の周辺の弱小勢力は同時進行で武力制圧。
今回の官渡の戦いだってなんだかんだ言って許昌に守りの兵を残した、そして袁紹軍相手に決して少なくはない被害を受けてる。そりゃ戦に勝てば領土が増え、兵士が増えるのは道理だけど、
徴兵の人数おかしくない?無理な徴兵は民の反感を買う筈なのにそんな兆候はまるで無し、ましてや間諜の情報だとまた戦の準備してるそうじゃない」
その時、一刀にある光景が浮かび上がった。
そして『ああ、恐らくあれだな?』とある三人の姉妹を思い出してた。
278 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:42:34 ID:ikrGBSsoO
「一刀はなにかは解ったの?」
「大体ね…黄巾党って覚えてる?」
「忘れろって言われても無理よ、あの大規模な盗賊集団」
「まあ、それは大半が便乗した元々盗賊団なんだよ、その中心部の本当の正体は三人の歌の旅芸人とファン…いや、追っかけの人達なんだよ」
「なんと…」
衝撃的な事実だったのだろう、言葉を失う孫呉の将官達。
「ですがそれと徴兵になんの関係が?」
未だに徴兵との関係が見いだせない明命が質問してきた。
「曹操は張角達は自らの焼身自決の為、遺体の回収に失敗したと発表したけど恐らくはそれは嘘。頭三人の姉妹を延命等、幾つかを条件に味方に引き込んでるはず」
「なんと…」
再び驚いている孫呉の人達。
だがやはり未だ、三人と黄巾党と徴兵が結び着かない。
その空気に気付いた一刀は答え合わせに入る。
「彼女達の追っ掛けって良くも悪くも彼女達の影響を受けすぎるんだよ。それを利用した方法が多分これだと思う。先ずは舞台を開いて予め会場周囲に徴兵の宣伝紙等を貼ったり軍隊への勧誘員を放ち勧誘する。
『体を鍛えられ強くなれる軍隊に入りませんか?』なんて辺りを吹き込みながら。次に、舞台の最中でお喋りの時にでも彼女達に『私、強い男の人が好きなの♪』とか言わせれば」
279 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:44:29 ID:ikrGBSsoO
「なるほどな、強い男と兵士の印象が単純に結び付いて、彼女達に好かれたい彼等は兵士として志願する…」
「そんな所だと思う」
と正解者の冥琳と喋りながらも、この世界だと俺が華琳の所に居ないからそこそこ効率悪いんだろうな〜、などと考え。
更に、
「(はてさて、誰があの三人、特に上二人のじゃじゃ馬達を手懐けているのやら)」
と、以前の彼女達の面倒を思い出しほくそ笑んだ。
正にその時。
ピコーン!と、なにかを閃いたのか明るい顔に変化した一刀。
「こっちも曹操の処見習ってさ、天の国で云うアイドルを真似しよう。曹操の徴兵活動妨害と民への娯楽提供、さらにはこっちの徴兵活動もしちゃえば一挙両得、いや一石三鳥だ」
「えっ!」
一同驚きの声を上げた、驚いた意味は人それぞれで違うのだろが驚かせた当人はお構いなしに話を進めている。
「明命って歌は得意?」
「・・・え?・・・ハイ?…いいえ!!このハイは決して得意ですって意味でのハイではなく、けれど全く興味が無いと云う訳でも…ハッ!私は何を言って!?・・・あうっ〜」
突如として話を振られた明命は軽いパニック状態に陥っていた、どうしたら良いのか解らずに半ベソ状態になる。
280 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:46:17 ID:ikrGBSsoO
パニック中の明命の両肩を一刀ががっしりと掴んだ後、正面から見つめる。
すると驚き過ぎたのか逆に冷静に成った明命。
「明命。この活動は特に徴兵妨害活動は、基本的に敵地にて単独での歌や踊りで魅了する活動なんだ。普段から単独で敵地深く侵入出来て隠密行動に基づく神出鬼没、かつ魅力的な女の子は明命が一番なんだ」
未だ両肩を鷲掴みにされ正面から見つめられてる事に気付き恥ずかしくてうつむく明命、うつむいてから暫くして。
「・・・・・ハイ」
蚊の鳴くような声で承諾したのだった。
「あと、一人居た方が良いな」
この言葉にキラキラと瞳が輝きだした江東の小覇王。
「却下だ」
始めに言葉を発したのこの国の筆頭軍師。
「まだ何も言ってないわよ」
「言わなくとも判るわよ、一応言っておくが雪蓮。あなたの仕事は旅芸人ではなくこの江東の地の王だからな」
「ぶーぶー!はい〜曹操の力を削ぐのも王様として立派な仕事だと思います〜」
などと、わざとらしく手を上げながら意見をのべる雪蓮を見事に無視して考え込む一刀。
「…かなりの隠密行動が出来て…魅力的な女の子…」
うつむきながらブツブツ言っていた一刀が不意に顔を上げて言葉を発した。
281 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:53:05 ID:ikrGBSsoO
「・・・次点として、思春お願い出来る?」
チャキ!!
「(あれ?先程まで蓮華の後ろに居たよね思春さん)」
気付くと一刀の首筋に金属特有の冷たい触感が当たっていた、その行動に一部の人を除き驚くもけして本気では無いだろうと暖かく見守っている。
一方一刀も喋っただけで首が切れそうだと思うも、このままでは埒があかないので意を決して行動に移った。
「待ってください思春さん。先程も明命に説明したけどさ、隠密性が重要不可欠で魅力溢れる女性が…」
すると、ますます首筋に刃物が食い込んで行く。
「(切れちゃうよ〜思春さ〜ん、本当に切れちゃうってば)」
と、いくら心で呟いても首筋の思春の得物鈴音は緩まない。
あぁ〜駄目かな?と覚悟を決めた時。
「面白そうだから、やりなさい思春、本当は私がやりたいのを“譲るんだから”」
「ですが雪蓮様!・・・いえ、何でもありません・・・王のご命令であれば従います」
声からしてまるっきり嫌で、承諾も渋谷なのが丸解りなのだが、そこは雪蓮の助け舟に乗った一刀。
「それで魏国の民を志願兵としてこっち側に勧誘するの?」
「それは止めといた方がいいかな」
「なんで?阻止するんでしょ」
282 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:57:55 ID:ikrGBSsoO
「あくまでも妨害活動が主要で良いと思う、引き抜きまでやると事態を深刻と判断した魏国が本格的に排除しようと動きかねない。むやみに明命や思春を危険な目に遭わせられない」
「一刀さま…」
「フンッ!」
この台詞に片方は嬉しいとの反応に対し、もう片方は『だったら最初から巻き込むな!この痴れ者が!?』との反応なので、丁重に前者の気持ちだけを受け取った一刀。
「だから、魏国に対しては嫌がらせぐらいで丁度良いんじゃないかな?どっちかて言えば国内の方が重要?」
「じゃあ、取り敢えずそれで計画を進めるってことで良いわね」
「「「ハッ!」」」
そして今ここに、対曹魏への徴兵妨害及び、国内の徴兵増員活動と民への娯楽提供の作戦が立案、実行に移された。
主な任務は曹操軍の徴兵妨害、アイドル活動で取り込んだファンを使った情報収集と国内における自軍の徴兵活動に娯楽提供。
細かく言えば、明命は諜報活動の合間に敵地にてゲリラライブ、なるべく『数え役萬☆姉妹』に対してライブ予定地を先回りをしてのライブ決行。
思春は州境の偵察・巡回の合間に、特に長江を利用した移動と可能なら水上ライブ活動を、あくまでも国内の徴兵増員を重点に活動。
283 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 12:59:52 ID:ikrGBSsoO
こうして後方支援の役割分担も決めだす。
見聞の広さから穏と見聞を広げる為に亞莎に作詞を。
作曲とボイストレーニングを冥琳にお願いし。
振り付けと衣装作りをシャオが立候補してそのまま採用。
そして作戦が実行に移された。
だがいくら待っても肝心な訓練など、完成具合を見せてくれない二人に一刀は焦れる。
前回の張三姉妹のノウハウを活用してプロデュースするつもりだったので一刀的には少々歯痒かった。
だからだろか一刀は強気な行動に出た。
「やあ、明命に思春」
「一刀様」
「フン、北郷か何用だ」
思春の険悪な雰囲気にも怯まずに話しかける。
「あのさ二人とも、アイ!!」
シュタ!?
シュタ!!
「早ッ!てか逃げられた?」
アイドルと単語を言い終わる前に二人とも姿を眩ませていた。
それから何度か見つける度に進行状況を聞くも、その話になると決まって姿を眩ます二人だった。
しまいにはあからさまに姿を眩ます始末。
向こうがそうならこっちにも考えが有ると、他人から聞く手段に変えた一刀。
「あのさ、雪蓮」
「なに?一刀」
「思春と明命、二人のアイ!!」
▼暗転▼
そこで一刀の意識が途絶える。
「…郷、北郷」
「・・・あれ?祭さん」
284 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 13:02:29 ID:ikrGBSsoO
「『あれ?』ではないわ。なにをサボっておる」
「いや、サボっているってなに?ちゃんと仕事してるよ」
「そんな処で寝っころがってればサボってるようにしか見えんわい」
言われて見渡せばここは大広間、雪蓮に話しかける前と場所は変わらず。
だが、話しかけた雪蓮の姿は見当たらず、どうやら放置されたのだろうと判断した一刀。
「ヒデエな」
「なにが酷いじゃ、仕事をサボって酷いのは北郷、お主の方じゃろ」
「分かったよ祭さん。仕事に戻るよ…だけどその前に一つ質問いい?」
「なんじゃ?答えられる質問なら答えてやるぞ」
「じゃあ一つだけ。思春と明命、二人のアイ☆」
▼暗転▼
気付くと深夜の大広間に一人で倒れていた一刀だった。
こうなったら維持でもいつか見てやると決心した一刀『ただしバレないでひっそりと』と既に弱腰だった。
◇ ◇ ◇
また後日、練習風景をまたまた見掛けた恋とねねが呟いた。
「…不思議」
「なんなのですか、甘寧と周泰のあの不思議な訓練は?」
その言葉に飛び付いたのは北郷一刀。
「何?何?思春と明命の練習風景見たの、だったら教―」
▼暗転▼
薄れゆく意識の中でやっぱり無理かもしんないと七割方諦める一刀がいたのだった。
・・・
・・
・
285 :
一刀十三号語る、
:2011/02/07(月) 13:03:55 ID:ikrGBSsoO
◇ ◇ ◇
長い廊下を歩いて来る一人の文官、大広間に入ると報告をする。
「曹操様。軍隊の出撃準備整いました、いつでも出撃可能です」
その報告にうっすらと微笑む。
「・・・フフッ、なら再び出撃(で)るわよ」
286 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/07(月) 13:07:08 ID:ikrGBSsoO
「にゃー(ご静聴ありがとうございました、ではまた〜)」
「・・・本当にネタが無いのか不調なんですね」
「・・・・・にゃー(バイバ〜イ)」
「無視しましたね、このバカ猫は…それでは皆さん、ではでは〜」
287 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/07(月) 13:13:29 ID:ikrGBSsoO
まとめサイトの神様、まとめサイトの神様。
自分の作品の『9>>358 三教一致 5』の
『雪蓮の呉に来てそろそろ二月半ぐらいか?
しかし会議が重なる。基本、内政に軍備増強に注ぐのは普通であるが。
もっぱら自分は内政担当。
治水工事への労働力不足の解消・城下の警備のノウハウ・街の区画整理等々の立案。
その合間にも、雪蓮に言われた呉将と恋・ねね達との親睦も深めてだいぶ仲良くなっていた。』
の部分の削除をお願いします。
お手数かけましてすいませんがよろしくお願いします。
m(_ _)m
288 :
斗詩曰く、
:2011/02/07(月) 18:59:39 ID:S6/CkEzw0
ttp://image.futabachan.info/image/7129786f78f9956e6fb33eae733aeeb3.jpg
これの元ネタ教えてくれないか、エロいひと
289 :
朱里曰く、
:2011/02/07(月) 20:43:22 ID:sU7XWAi20
>>288
船堀!船堀!船堀!
290 :
曹魏の金箍棒曰く、
:2011/02/07(月) 20:53:19 ID:3JsbvNKs0
>>287
十三号おつ
291 :
デク曰く、
:2011/02/08(火) 03:11:37 ID:BXQm5gfg0
投下乙です
292 :
小喬曰く、
:2011/02/08(火) 11:59:17 ID:HnyytfQw0
一壷酒氏と一刀十三号氏は順調のようだがまた清涼剤氏が音信不通になったな
293 :
明命曰く、
:2011/02/08(火) 12:37:44 ID:TkISDwSI0
嫁
294 :
陸延曰く、
:2011/02/08(火) 13:20:56 ID:ZgVvDZ6g0
嫁
295 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/08(火) 14:33:06 ID:fZHuDMPwO
まとめサイトの神様、まとめサイトの神様。
次からの21レスを自分の作品の『9>>358 三教一致 5』に上書きお願いします。
m(_ _)m
そしてタイトルを『三教一致 改 拾壱』でお願いします。
296 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/08(火) 14:35:10 ID:fZHuDMPwO
「にゃー(シンプル イズ ベストに19桃香です)」
「本当にネタが無いが書く気力が無いのか…」
「・・・」
297 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 14:37:38 ID:fZHuDMPwO
「今この時期に江東の地、孫呉を攻めるのですか?」
主君の決めた軍事行動に懸念が有るのか、些か不満がこもる声で確認する三大軍師の一人郭嘉。
「ええ、そうよ」
「何故に今、江東なのでしょう?袁紹を滅ぼせました。それならば『今は涼州を平定して後顧の憂いを断つ』が私の考えれる最良の策なのですが」
「稟は不満?」
「正直賛成出来ません、今この時機に孫策に戦いを仕掛ける意図が解りません。徐州の劉備は孫策とは大変友好的です、場合によっては援軍として後ろからの強襲の危惧も」
「そうだとして聞けば涼州相手に戦うのはだいぶ勝手が違うらしいじゃない」
「はい、涼州は基本は草原が続き隠れる所が少なく、涼州の兵はその全てが騎兵と言っても過言では有りません。正に騎兵の為に用意された戦場です」
「確かに私達もそれなりに騎兵はあやつる、だが涼州の兵には遠く及ばない。ならば勝手が判る相手に勝利し一人でも多く兵士を揃える、それが兵法の基本ではなくて」
「それでしたら我等魏兵、水上戦は尚更不得意かと」
「稟。江東の地は涼州の草原のように、その殆どが水の上なのかしら?魚も陸の上では息する事もままならない」
「確かに陸戦のみに持ち込めばこちらが有利ですが、孫呉にこの人ありと謳われる大軍師・周公謹がそれを許しますか」
298 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 14:40:08 ID:fZHuDMPwO
「なら私の軍師達は周公謹に劣ると」
この安い挑発に郭嘉はあえて乗る。
「たかが江東の片田舎の軍師、周公謹なぞ我等三人!いえその気に成れば私一人で退けましょう」
「あら逞しいのね、なら期待してるわよ稟」
「は・はい!!」
「それに袁術を追放した後瞬く間に揚州を制圧する手腕、ぜひとも味わってみたいわ。本当はもう少し熟すのを待ちたいのだけど…最近はろくにまとな敵を相手にしてないから欲求不満なの」
「はう…」
曹操の妖しい声に鼻から一筋の赤い線を引くも程仲徳(止血役)も居ない今、自分の君主の前で失態を晒し血まみれにする訳にはいくまいと必死に耐えた郭嘉。
「それと劉備は性格上、自分から出撃はしない。孫策からの救援要請が有ればお人好しの彼女は直ぐにでも出て来るでしょうけど、そんなものは私達が全て握り潰す」
と、言いながら肩まで上げた手で何か握り潰す仕草をする曹操。
「そして揚州平定後は城だけの包囲ではなくそれこそ州全体を包囲して経済封鎖してしまえば劉備は徐州で弱体化するだけ、慌てて討って出るのら待ち構えて撃退すれば良し。
揚州と徐州を平定して軍備を整えからその後に涼州討って出る、どう稟?これでも私なり考えているのだけど」
299 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 14:43:54 ID:fZHuDMPwO
「はい…そこまでのお考えがあるのでしたら私からとやかく言うことはあまり有りません」
「あら?ならば少なからず言うが有るのかしら」
「はい。徐州の全てを包囲すると言いますが、それは並大抵のことではないと申し上げておきます」「それも稟が頑張ってくれるんでしょう」
今度は妖しい動きの指先が郭嘉の顔の輪郭をなぞる。
「お、お、お戯れを…華琳様(今は評議、今は評議…)」
ただひたすら必死に鼻血の噴出を耐える郭嘉。
「相変わらずつれないのね・・・まあ良いわ、けれど稟の言った懸念も一理はある。万が一に劉備に邪魔されない為にも時間との戦いでも有るの、だから急ぎなさい」
「はっ!」
郭嘉個人にとって、その日最大の危機を回避した。
◇ ◇ ◇
「はぁ…しかし正直なところ敗残兵なども取り入れた急な軍備増強とかだから、どうしても質の悪い兵が混ざっているのよね〜。曹操軍として規律を守らせることや、予定通りの行軍移動も多少手間取るかも」
「ふむ…ならば行軍調練や軍の規律は実戦で調練するとして、戦働きに関しては多少報奨金も使って乗り切るわよ」
「了解です。…では部隊の中核は正規の兵で編成。先鋒は徴兵した者たちで配置します」
「その様にお願い」
300 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 14:46:38 ID:fZHuDMPwO
「・・・ねぇ、一刀。・・・今日は暇?」
雪蓮が都合を聞いてきた事態にビックリし、そのしおらしい仕草に改めてドッキリした一刀。
「緊急で重要な仕事は無いし普通の仕事もあらかた片付けたから、暇と言えば暇だよ」
「・・・そう、ならちょっと付き合ってくれるかな?」
断る理由も無く雪蓮からの嬉しいお誘いで有る、二つ返事で返すと早速雪蓮に手を引かれて玉座の間を出て城外へと向かった。
そして俺は城からほんの少し離れた森の中にある小川へと連れてこられた。
到着した場所には膝程の高さのおそらく石碑だろう物が有り、到着するなり雪蓮はまず軽くを手を合わせた。
自然と一刀も軽く手を合わせた。
短い黙祷の後、
「ここにね……母様が眠っているの」
その言葉を皮切りに、母・文台の墓石を掃除をしだす雪蓮。
「手伝うよ」
またもや自然と手伝う選択をした一刀、その対応に雪蓮が微笑む。
「どうしたの?」
雪蓮の反応に声を出して訪ねた一刀。
「なんでも無いわよ…ただ一刀はやっぱり一刀なんだって解ったから嬉しいだけ、それと・・・ありがとう、一刀」
「?」
一刀には意味が解らず首を傾げるだけであった、だがただ一言。
「どういたしまして」
今この時は間違い無く、二人だけの時間が流れていた。
301 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 14:49:22 ID:fZHuDMPwO
◇ ◇ ◇
矢傷を負った兵士が建業の本城に到着すると城内は途端に慌ただしくなる。
「申し上げます!我が国に曹操軍が侵攻しているとのことです!現在、敵先鋒が既に本城より十里先の所まで迫っているとのこと!」
「なんだと!どういうことだ?国境の守備隊や途中の物見は何をしていた!」
「それなのですが、守備隊や途中の物見が放った伝令は尽く先の戦いで魏に下った神速と名高い張遼の部隊に捕殺された模様。ただ一人、辿り着いた伝令も事態を伝えると同時に」
「そうか分かった、なら直ちに籠城戦の準備を始めろ」
「御意」
籠城戦の命令を下したのち暫し考えに耽る冥琳。
「この時機に南下だと?先に涼州平定をして後顧の憂いを取り除くと思ったが…読みが甘かったのか、それともそう思わせてたこと事態が既に曹操の策略なのか」
「冥琳よ、そのような推測は後じゃ。ともかく今はこの状況を打破し曹操の軍勢を追い払うが最優先事項ぞ。儂は軍部に行って迎撃の準備を致す、冥琳は策殿たちを」
「分かりました、祭殿」
正に本城は蜂の巣を突っついたような状態で曹操軍を向かい討つ準備に追われていた。
◇ ◇ ◇
302 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 14:51:31 ID:fZHuDMPwO
二人は口も開かずにただ黙々と清掃作業に没頭している。
清掃作業も終わり周りの雑草は駆られて綺麗に磨かれた墓石は存在感を醸し出していた。
「こんなとこかな?」
一刀が口を開いたのをきっかけに雪蓮も清掃作業を終え母・孫堅の話題を話し出した。
「母様は嫌がるかもしれないけど、亡くなった後でも威厳が有るのよね。こんなこと言うと『死んだ後ぐらいゆっくり休ませろ!』と、怒られそうだけど」
そう語る雪蓮は、どこか寂し気で有りながらも嬉しそうで誇らし気だった。
雪蓮から孫堅の武勇伝を聞く、すると雪蓮の行動原理の何かを垣間見た気がした。
一通り聞いた後に水が無くなってることに気付く、武勇伝で興奮した頭を冷ます為に顔を洗おうと、ついでに水を汲もうと川に向かった一刀だった。
◆ ◆ ◆
「…これは命令違反だ…」
「…手柄さえ立てちまえば問題ねえよ、どこも一緒だよ…」
「…どうなっても知らいからな…」
「…お前らだって無理やり徴兵されて、いつまでも女に顎で使われるなんてウンザリだろ…」
「…徴兵が半ば無理やりなのは否定しない、だが曹操様達は考え有っての行動だとおらは思っている…」
303 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 14:54:07 ID:fZHuDMPwO
「…けっ!怖じ気づいた奴らなんか無視だ無視。だが俺達違うぞ…いいか雑魚なんて狙うなよ、一目で将官だと解る奴らを狙え!最大の獲物は敵の大将様だ…」
「…誰が手柄立てても恨みっこなしだ、けどよ隊の誰かが手柄立てれば隊にも恩賞が有るかもしれないぜ…」
「…いいかこれは抜け駆けなんだ、本隊が来るまでが好機だ。本隊が来ちまったら手柄は総て持ってかれちまうからな・・・・・よしっ、散れ!」
・・・
・・
・
◆ ◆ ◆
『チッ、ここは外れかよ、ん?・・・・・!!居た・・・・あきらかに将官、だな』
◇ ◇ ◇
カランッカランッカランッ…
持っていた手桶を落した、酷い脱力感と眩暈の為に持つことを維持出来なかったからだ。
以前、曹操の処にいた時にも襲われた酷い脱力感と眩暈、だが今回のこれは過去に何度か体験したモノとは比べものにならないぐらいに酷かった。
この感覚は正直言えば大嫌いな一刀、誰だって気分が悪くなるのを好き好む奴なんて居ないと考えながら。
だがこれは逆に考えれば歴史的にとてつもなく重要な分岐点を示すメッセージとも取れると悪くないのかもしれないと酷い頭痛の頭で思った。
304 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 14:57:16 ID:fZHuDMPwO
頭を振るい少しは気を紛らせる、そこから気力を振り絞って周囲を見回す。
見回した一刀はこの場には自分と墓前の雪蓮のみと確認する。
『・・・?』
ここでなにかに掴み所の無い違和感と言うか不思議な感覚に包まれる、以前頭痛が酷く思考がまとまらないのをどうにかしようと一刀は顔面を一発ぶん殴ってみた。
外的な激痛に一瞬、頭痛に対しては鮮明にクリアに成った。
『!』
そこ瞬間、この風景にデジャヴを感じた。
「(そんな筈はない。この世界においては勿論、以前でも“この風景は知らない”だが俺は知っている、“何故だ!”)」
仕方が無いので本当は嫌なのだが、もう一発顔面を強打し風景を思考に組み込ませる。
『・・・!!』
今度は明確に判ったのでもう一発顔面にパンチを喰らわす心配が無くなったのも気付いたことの内容の為に遙か彼方に消し飛んだ。
「(以前、雪蓮から聞かされた“自分が殺されたシチュエーション”そのまんまじゃないか!)」
その時のことは曹操軍の奇襲とおそらく一部の兵の独断が重なった不幸な事故なのだと一刀は未だ頑なに信じている。
そして今この時、どこからも曹操軍進行の報告はもたらされていない。
305 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:01:52 ID:fZHuDMPwO
けれど、一刀は“未だに激しい頭痛と付け加えられた酷い不安感が拭えない”でいた。
『華琳は奇襲をするか?』
「(奇襲ぐらい華琳じゃくてもするだろう)」
『華琳は暗殺はするか?』
「(否)」
力一杯に否定し曹操を絶対において信頼しているが、一向に一刀の心から不安が消えない。
兵士一人一人まで総てにおいて規律がしっかりしているのか?と不安が残る。
どうしても一人ぐらい暴走する奴がいるかもしれないと。
頭痛が原因なのだろう、どうしても悪い方にしか向かわない考えをクリアにする為に必要無いと思った三発目を顔面に叩き込んだ。
三度、瞬間的にとはいえクリアに成った頭は考えるのを止めた、考えるのではなく体が勝手に動いていた。
ともかくその時一刀は雪蓮に向かって走った、何をするのかも解らずに唯がむしゃらに不安を掻き消す為に走る。
それがあたかも始めから決められていたかのように夢中に雪蓮に向かって、これで勢いが余りぶつかって雪蓮に怒られたってかまわない。
『“なんなことで済む”なら構わない、いくらだって怒られる』
『なんか見えた気がした』
、『何か光った気がした』
だが、今は構わない。
「しぇれーん!!」
「一刀!?」
雪蓮に飛びつくと、一筋の疾風が走った。
306 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:03:32 ID:fZHuDMPwO
◆ ◆ ◆
「(ん?何か落ちたのかしら)」
母・文台の墓前に一刀のことと近況を報告している最中に遠くでなにやら音を聞くも警戒の必要無しと感じた雪蓮は報告を続けた。
「(母様。変な言い方だけど…今度は巧くいきそうよ)」
すると一刀が走ってくる気配を感じ、何か有ったかと振り向く。
「しぇれーん!!」
「一刀!?」
雪蓮が一刀に飛びつかれると二人共々倒れこみ、同時に一筋の疾風が走った。
「ア痛タタタ・・・痛ッ!!」
派手に転んだ為に軽い打撲等の痛みの後に左肩に激痛が走った。
慌てて起き上がり左肩を確認するも、実際は傷など負ってはいなかった。
ただ過去二度にわたる傷と傷みが魂魄に刻み込まれていて、この状況の為に思い出してしまった痛みだったのだ。
だがその痛みも一刀の左腕を見た瞬間四散する。
左腕にかすり傷、状況は一刀ととの墓参りの時の自分に対しての暗殺。
そのことを考えればほぼ間違えなく放たれた矢尻には毒が塗られている、そして傷を負ったのは一刀。
その結論に自分が死ぬのでわなく、一刀を失うと思った瞬間全身の血が凍る。
『!!』
矢を放った兵が相手を仕留めたのか確かめる身を乗り出した。
307 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:06:07 ID:fZHuDMPwO
気配に気付きその方を向くと弓を持った兵士を見た瞬間、雪蓮の中でなにかが弾けた。
「・・・」
無言で立ち上がる雪蓮。
「ひゃあぁああぁ!ぁぁあ!」
それを見た暗殺の兵士は恥じも外聞もなく悲鳴を上げ、そして逃げだした。
いまだ距離は最初の位置から一歩も縮まっていないのに。
『この場にいたら殺される』
『距離の差などなんの意味など無く殺される』
『逃げても必ず殺される』
判ってはいたのだが少なくとも今は、今だけはこの場に一瞬たりとも居たくなどなかったのだ。
逃げる兵士を追おうと流れるような動きで進もうとした瞬間。
「・・・うぅっ」
一刀の呻き声が雪蓮を人としてその場に踏み留ませた。
急いで治療に入る雪蓮、一刀の上半身の服を脱がし左腕の傷を確認する、見れば既に傷口の一部が変色し始めてる気もしていた。
やはり毒矢だと考えて間違い無いだろうと判断する。
「ごめんね、一刀」
一言誤ってから傷口に口を添えて、そして傷口を噛み千切った。
「…ウウゥ…ヴ!ヴヴゥッ」
矢の傷口を噛み千切られる痛みの為に呻き声を洩らす一刀、口には舌を噛まない為の布は無く、代わりに雪蓮の左手の手が挟まれている。
「クッ!!ッ」
308 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:10:10 ID:fZHuDMPwO
意識が無くとも外部からの激しい苦痛の為に強く歯を噛み締める一刀、なので雪蓮の左手は血に染まりだす。
雪蓮の左手も噛み千切られる勢いの為、苦痛の声が漏れ顔は歪み額には玉の様な汗を噴いている。
雪蓮なりの一刀に対する贖罪のつもりなのだろうか、一刀の口から左手を全く離す様子がない。
噛み千切った傷口から口を放すと雪蓮の口はまるで人を食った様な状態だった、そして傷口から溜まった血が一瞬吹き出すとまるで返り血を浴びた様な状態になり雪蓮を朱に染める。
『ぺっ』
噛み千切った部分の肉塊を吐き捨て、次いで口の中の血も吐き捨てる。
次に急いで止血と応急措置をしあらかた終わりかけた時に駆けつける人影が。
「雪蓮姉様。敵が、曹操が攻め!」
言葉の途中で雪蓮が赤く染まっている事態に更に走る速度を上げ近づく蓮華。
「雪蓮姉様!何処かお怪我でも!?」
「蓮華。いい所に来た私は大事無い、それよりも一刀を」
言われた蓮華は一刀を見るなり。
「一刀?一刀!どうしたの一刀!!私を守ってくれるって言ったじゃない」
血まみれの一刀に激しく取り乱す。
「落ち着け蓮華!」
怒鳴られた蓮華は硬直し、結果落ち着く。
309 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:14:15 ID:fZHuDMPwO
「ここで私や貴女が取り乱せば助かるも助からなくなる、止血と応急処置はしたから今すぐ城に連れて帰り本格的な傷の手当てをなさい。後、矢に毒が塗って有る可能性が高いわ毒の専門医も呼びなさい。
そこに傷口だった部分があるから見せればなにかの手掛かりなるかもしれない、判ったなら急ぎなさい!」
「「「ハッ!」」」
兵士達が一刀を慎重にしかし最速に運んで行った。
「それと雪蓮姉様…」
話しかけようした蓮華は。
「…曹操…殺してあげる…」
『!』
生まれてから初めて見た姉の姿に心の底から凍りついた。
◇ ◇ ◇
口についた血をたった一度だけ袖の部分で拭い、浴びた一刀の血を拭こうともしない雪蓮は城に戻ると出撃準備の激を飛ばす。
突然の出撃命令に籠城戦の準備をしていた冥琳が駆けつけた。
「雪蓮!出撃命令って何を考えて!!貴女怪我をしているの!?」
「私は平気、しかし一刀が代わりに怪我をした。この戦いに守りなど不要、我ら孫呉は仲間を傷付けた相手を絶対に許さない」
激昂はしているもののいつもの本能に身を任せてる戦狂いの状態でもない。
「分かったわよ、昔から貴女は言い出したら聞かないものね。総員出撃準備!準備が整い次第出撃するぞ」
310 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:18:22 ID:fZHuDMPwO
粗方出陣準備が整ったころ雪蓮が親衛隊と出撃しようとすると、雪蓮の前方に立ちはだかる影が一つ。
「……孫策、曹操殺すのを恋に譲る」
「残念だけどいくら天下の飛将軍呂布の願いでも、それだけは聞けないわね」
「……ならいい、曹操殺すの早い者勝ち」
「まあ、結局のところはそうなるでしょうね」
雪蓮と恋のそんなやり取りの中『言葉を遮る』というにはあまりに弱々しい声が聞こえる。
「…ェレ……しぇれ…、だ目…だ…恋も」
「一刀!」
「ご主人様…」
だが、声が小さいながらも思いが比例したのか、二人の一刀に対する思いが大きいのかその役目を果たした。
「華りんは…けっし…ひきょう…なこと…しない」
必死なのか余裕が無いのか大勢の前だというのに曹操の真名を口に出している一刀。
そんな必死の一刀の頭を撫でながら。
「そうね、でも一刀?前にも言ったでしょ、曹操から噛みついて来たら戦うって。だからせめて追っ払わないといけないのよ、しっかりと躾をつけてね」
相変わらず頭を撫でながら優しく微笑み諭すように語りかける。
だがその笑顔と裏腹に内心は決して穏やかではない、それこそ曹操本人が直接関わらない配下にしろ配下が起こした不始末は主の不始末、それが世の習わしだ。
311 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:22:31 ID:fZHuDMPwO
ましてや、一刀は自分の命の危険に晒されているのに、そんな事はお構いなしに息も絶え絶えながらに曹操を信じそして庇う。
それが理由で一刀に引かれているのもまた事実なのだが。
そんな一刀の姿を見ていると雪蓮は、
“……正直、嫉妬せずにはいられない”
「……レンも」
今度は反応の無い恋に話しかけた一刀。
「………………………コクッ」
その返事の意味を知っている一刀は再度諭す。
「…恋、お願いだ」
「…コクッ」
モヤモヤ感を胸に抱きながら雪蓮と同じ少しだけ悲しげな目をしながら頷いた、だがその意味はまだ理解出来ないでいた。
「…お願い…から、なるべくお…び―」
喋っている途中意識を失った。
「一刀!」
「ご主人様!」
「気を失っただけですよ、止めたのですが言うことを聞いてくれない上に少々無理をしましたからな」
「一刀は大丈夫なの?」
「少々荒っぽいやり方でしたが孫策様の適切な処置のおかげで大事には至っておりません。体内に毒も残ってません、後は安静にしていれば大丈夫ですぞ」
「本当に大丈夫なの?」
一人の女性になった目で訴える雪蓮。
「…これは珍しいものを…」
医者は呟く、普段の雪蓮なら聞き逃さないものの今は聞き逃した。
312 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:24:24 ID:fZHuDMPwO
「もし駄目でしたら、私はここに居らず自決しておるか逃げ出しております。御遣い様を見殺しにしたとあっては孫策様にどの様な酷い目に遭わされるか分かりませんからな」
孫家専属の主治医が代表して答える。
自信に満ちた答えにようやく安心したのか雪蓮の気配がいつもの状態に戻りつつある。
「ならば呂布将軍」
「……恋でいい」
「はい?」
突然、飛将軍からの真名を許す発言に困惑する雪蓮。
「……孫策はご主人様が凄く大事……恋もご主人様が凄く大事」
一旦、目を瞑って何かを考えたのか?しかし直ぐに目を開くと。
「……ご主人様は孫策を凄く大事。……だから孫策と恋、気持ちは同じ。だから孫策に真名を授ける」
素直な思いの告白に江東の王は微笑みを含んで返答した。
「天下の飛将軍が真名を託してくれるなら、私も真名を託さないと信頼に報いられない。恋、私のことは雪蓮と呼んでいいわ。…これで一刀に関しては好敵手ね」
「…コクッ」
「なら、本当は殺したかったけど、仕方ない。一刀の言い付けを守って、曹操を懲らしめてから追っ払うとしましょうか」
「…コクッ」
その時、全軍の出撃準備が整って小覇王と飛将軍が引き連れて孫呉の軍が出撃した。
313 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:26:55 ID:fZHuDMPwO
◇ ◇ ◇
両軍相対するなか、雪蓮が単騎で前に出て来た。
「私も出るわよ。春蘭、着いてこなくていいわよ」
既に出る準備をしていた夏侯惇は異論を唱える。
「そんな〜華琳様」
「たかが舌戦で一々怒る春蘭を叱りつけて従わせるのも面倒なのよ」
「あう〜華琳様〜」
半ベソの夏侯惇を見て曹操と夏侯淵がほくそ笑む。
「やはり春蘭は可愛いわね」
「ですが華琳様〜孫策が卑怯にも単騎の華琳様を斬りつけるとも限りません、どうか護衛を私めに」
「春蘭。孫策わね英傑なの、英傑は自身の魂魄を裏切らない為に決して卑怯な事はしないの。だからアナタはそこで大人しく待ってなさい、なら出るわよ」
舌戦に応じる為に、曹操も単騎前に出た。
両軍が相対する間の空白部分の中央に更に二人が相対し、先に口を開いたのわ雪蓮。
「あら?曹操。よく恥ずかしげもなく、前に出て来れたわね」
「どういう意味かしら?」
ひとまずごまかすものの兵を鼓舞するための舌鋒が出てくるかと思えば、自分を貶めるに近い言葉に噂に聞いた英雄孫策とは思えぬ振る舞いに内心で動揺する。
「自分の胸に聞いてみたらどうなの?まるで部下の躾がなってない…一度ならず二度までも…」
314 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:29:18 ID:fZHuDMPwO
「『躾がなってない』とはなんだ!ましてや二度だと?私と貴女がこう相対するのは初めてなのに二度目とはどういう事だ!答えよ孫策」
まるで意味が解らない問いと部下への中傷に怒りをあらわにして問い返す。
「(今のが聞かれた!?)」
内心舌打ちをした雪蓮。
「…そうね、今の発言は“公平ではない”わね。二度目に関する発言は忘れて頂戴…私にしか判らないことだから、私の失態として捉えてもらって結構よ」
雪蓮が自ら認める、あえて『自分の顔に泥を塗る』と、ある種汚名を残すと。
「…孫堅、貴女なにを言っているの?…」
雪蓮の失態を認める発言に状況がますます飲み込めない曹操は困惑するも、
「ならばもう一つの方、部下の躾がなってないとはどういう意味だ!」
と強い態度で臨んだ。
「先程、賓客として徐州の劉備の処から訪れている、世間からは天の御遣いとして称されている北郷一刀が“あなたの兵に暗殺されかけた”」
「!」
覇者として、覇道を進む者として暗殺の手段を用いるなどあってはならない事実。
「本来、私を狙った矢にはご丁寧に毒まで塗ってあったわよ。そして北郷一刀が、それこそ命を賭けて私を救ってくれた…ましてそんな貴女を更に庇うなんて…」
315 :
一刀十三号語る、
:2011/02/08(火) 15:31:08 ID:fZHuDMPwO
雪蓮の口から出てくる言葉に次々と衝撃を受けた曹操が言葉を漏らす。
「私も…庇った?」
『チッ!!』
今度は口に出して舌打ちをする雪蓮。
いくら一刀の事で感情的になっているとはゆえ、立て続けに同じ過ちを繰り返したからだ。
本来なら王として、他人に物事を悟られてはならない立場の者として、こっちの方があってはならない失態である。
「まあ、そんな戯れ言はどうでもよい」
その言葉に落胆した様な表情になりながら天を仰ぎ見て、
「(あーごめん一刀。無理かも、やっぱ曹操殺しちゃうかも)」
と、思った雪蓮。
「第一に私の配下が卑劣にも暗殺をしたですって、ましてや毒を使ってまで?それが私の部下達を動揺させる為の『あなたの嘘』とも限らないわ」
曹操も言われぱっなしではなく反論する。
「そう思うならそう思いなさい、寧ろそっちの方が私に取って好都合よ。遠慮なく貴女を殺せるってものだわ(所詮その程度の女だったとして、一刀の知っている曹操じゃ無かったとして)」
「あら?こんな時代に私を殺すのに何の遠慮がいるのかしら」
「(有るから歯がゆい思いをしてるんでしょうが!)」
と、内心でヒステリックを起こす雪蓮にとって残念なことは、雪蓮が英傑であったようにやはり曹操も英傑であったことだろう。
316 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/08(火) 15:33:23 ID:fZHuDMPwO
「にゃー(ご静聴ありがとうございました、ではまた〜)」
「・・・本当に大丈夫ですか?バカ猫」
「・・・・・にゃー(それは燃え尽きる直前の蝋燭のように)」
「これでいつものバカ猫ですね安心です…それでは皆さん、ではでは〜」
317 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/08(火) 15:41:51 ID:fZHuDMPwO
まとめサイトの神様、まとめサイトの神様。
まことにすいませんが自分の作品の
『8>>841』のタイトルが変更されないようなで、再度お願いいたします。
m(_ _)m
タイトルを三教一致 3から『三教一致 改 拾』にお願いします。
318 :
璃々曰く、
:2011/02/08(火) 17:12:37 ID:YhFazNZk0
十三号乙
> 「…孫堅、貴女なにを言っているの?…」
ここは孫策じゃないの?
319 :
沙和曰く、
:2011/02/08(火) 18:56:02 ID:bDiXK+9c0
十三号さん、乙です。
今回の話を読んで感想を述べる嫁
320 :
沙和曰く、
:2011/02/08(火) 18:57:04 ID:bDiXK+9c0
小説系は読まないかな?
321 :
一刀十三号
◆keNb29aoZQ
:2011/02/08(火) 20:41:46 ID:fZHuDMPwO
>>318
ご指摘ありがとうございますm(_ _)m
まとめサイトの神様、訂正前の自主的な318の訂正ありがとうございます。
m(_ _)m
322 :
地和曰く、
:2011/02/08(火) 23:23:01 ID:R6IgGztg0
墓参りの時に暗殺されたくせに
雪蓮…気抜き過ぎだろ
323 :
貂蝉曰く、
:2011/02/09(水) 00:28:57 ID:ojNG/EOU0
一刀十三号氏乙です
220KB
(08:00PM - 02:00AM の間一気に全部は読めません)
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