みんなの嫁占いをぶったぎって悪いけど、小ネタ桃香。
二つちょいの予定。

俺は今「生きているのか？」と聞かれたら否と答えるかもしれない。
それほど生きているという感覚が無い。
全てをやりきった。大陸に平和を齎した。傍から見ればやり切ったと言える。
しかし、失いたくないものを失った俺には全てがどうでも良かった。
皆で笑い転げ、皆で戦い抜いた。そしれ俺は一人外に戻ってきた。
もう全てにやる気を感じない。何をするにも億劫だ。及川が持ってきた栄養食品を食べているために生きながらえているが。
―ピッ―
寝返りをうった拍子にリモコンを押してしまったらしい。テレビがついた。が俺の興味はそこには行かない。
「ではニュースです。埼玉県に海が出来ました」
目を閉じると今までの日常、そして今では非日常の生活が蘇る。
「次のニュースです。中国で曹操の墓が発見されました」
そう、曹操、いや華琳と駆け抜けた日常。……華琳の墓だって？
今まで見つからなかったのか、と思ったのと共に、やはり彼女も死んでしまうのかと考える。
「曹操は三国時代に魏を建国。初代女王になったことで有名です。また大陸を三国で統治すると掲げ、蜀、呉と共に大陸の和平の礎を築いたとも言われています」
……なんだって？曹操が女？まさか。曹操は男だ。曹操が女なんて俺が行っていた世界だけだ。
いや、アナウンサーは言っていた。三国で統治したと。まさか！
体中に何かが走るのを感じる。ガバッと上半身を起こしテレビを見つめる。
「おっ、かずぴー。今日は起きてるやん！どないしたん？」
いつも顔を出す及川がやってきた。
「なあ、及川。ききたいんだが、曹操って男だよな？」
「は？なにゆーてんねん。曹操は女やで。この間テストに出たばっかやんか」
なにが起きた？慌てて世界史の教科書を開く。
横目で「元気そうで良かったでー」と言いながら部屋を出る及川を見る。
教科書に目を戻すと、そこにはやはり女王と書かれている。
もしかしてこの世界は俺が行っていた世界の延長線上なのか？

「では現場の○○さん」
「はい、私は今、曹操の墓と言われている発掘現場の前に居ます。先ほどから続々と曹操の副葬品と思われるものが運ばれています。
また、曹操以外でも、古参の重用されていた人間の副葬品も含まれているようです。
関係者の話によると、そのすべてに誰かへのメッセージのようなものが書かれているそうです。
書き出しに『一刀』と書かれているものが多く、このことから専門家の間では、
今まで曹操が民意を得るために捏造したと考えられていた天の御使いが実在したのではと考え直されています。
曹操の墓で発見されることも、天の御使いと曹操は深く愛し合っていたので、死の際に天で二人は結ばれると考えたからではないかと説明が付くとのことです。
しかしながら発掘作業はあまり進んでおらず、これは『「ギャーー」の呪い』と……えっ？」
「でたーーーー！ヤツが動き出したーーーー！（中国語）」
「な、なにやら現場が騒がしくなってきました。もしかしたらこれがあの呪い？」
「逃げろーーーーーーーー！呪い死ぬぞーーーーーー！（中国語）」
「えーただいま入った情報です。この発掘現場で言われている「ねぇちゃん、ちょっといいか」……きゃーーーーーーーーー！」
「うむ、ここから兄ちゃんの匂いがするな。おーい、覚えてるか？オレだ、宝�ｬだ。今からそっち行くからなー！」
ばぴゅーーーーーーーーん
……さっきのは宝�ｬか？しかも飛んでたな？
ばぴゅーーーーーーーーん
「因みにあの、関西弁の姉ちゃんに改造して貰ったんだ。全自動らしいぜ」
ばぴゅーーーーーーーーん
……ははっ。
「お父さん、お母さん、ゴメンね、ちゃんと親孝行できなくって。だけど二人のこと好きだったよ。……もう、過去形なんだね」
あーあ、アナウンサー泣きながら遺言言ってるぞ。カメラも揺れまくりだし。
世界に色が戻った。そんな気がした。

終われ。

ずがーーーーーーん！
寮の天井が壊れ、すごい衝撃が走る。もうもうと上がる砂煙の中に人の気配。
「天も無粋なのね。いきなり墓を暴かれたと思われたら、静かに眠ることも出来ないわ」
……ま、まさか！
「あら、私のこと忘れたのかしら？久しぶりに会うのだもの、何か言うことは無くて？」
「か、かり……」
「一刀ーーーーーーーーーー！」
愛しの少女の名前を言おうとしたら多くの影が突っ込んできた。
「ちょ、ちょっと貴女達！物事には順番って言うものがあるのよ！」
「素直なのが一番だと思いますよー、では私も。お兄さーん」

今度こそ終われ。

……書きたくなったんだもん。過去ログ呼んだら同じネタを他のサイトに書いてあるって言ってたけど書きたかったんだもん。
だから、無理にネタに走るしかないじゃない！
最後は宝�ｬに乗ってきたってことで。