大局に逆らった為に、度々倒れるようになってしまった北郷一刀。
その日、非常に稀なことにほとんどの将が出払ってしまい、城内に残されたのは一刀と流琉のみ。
そして間の悪いことに流琉の眼の前で倒れてしまう一刀。
慌てて寝床へと運び具合を見ると、びっくりするほどの高熱。
冷水で手拭を濡らし、硬く搾って額に当て、温くなったらまた濡らし、硬く搾って額に当てることの繰り返し。
ずっとうなされていた一刀が目をうっすらと開き、眼の前に女性に声をかけた。
「お…かぁ…さん」
幼児退行してしまった一刀の言葉にどぎまぎしながらも必死に看病する流琉。
やがて母性本能がくすぐられまくったあげくに、口移しでおかゆを食べさせたり、
甘える一刀に乳を吸わせたり。
「カズくんは甘えん坊でちゅね〜」
「おかぁさん、だいすき」
「も、もうっ!兄さ…カズくんったら!」
扉の外では中で起こっている事態が飲み込めずに立ち往生の季衣の姿が…
「(な、なにしてるの二人とも!?)」
まで妄想して力尽きた…というか酔っ払ったわぁ