- 827 名前:鬼畜王文台 ◆C6nfqQUYs. [sage] 投稿日:2009/09/21(月) 03:55:16 ID:DketucHo0
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剣呑な空気を俺が打破できるかどうかは分からんが、
七章二節が上がったんで投下してみる。
…眠いぜ。
- 828 名前:1[sage] 投稿日:2009/09/21(月) 03:56:26 ID:DketucHo0
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第七章
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曹操「孫策が生きている?」
夏侯淵「は。あの退却戦のときに、殿を勤めておりました兵のうちの何人かが、
天空より流星らしきものを見たという報告が何件か軍部に寄せられております」
曹操「報告はそれだけ?」
夏侯淵「いえ、まだ続きがございます。
……稟」
郭嘉「はっ。こちらは偵察部隊からの報告となりますが、
その流星が呉の軍勢の中央付近に落下し、そのすぐ後に、孫策の親族と思われる女性が、
虎か、もしくは豹と見られる獣に騎乗しながら孫策に近づいていったとのことです」
夏侯惇「誰だそいつは?我らが華琳さまに楯突く者であればこの夏侯元譲が容赦せんぞっ!!」
- 829 名前:2[sage] 投稿日:2009/09/21(月) 03:57:28 ID:DketucHo0
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曹操「春蘭、少しお黙りなさい。……それで?その獣というのは馬の見間違いではなくて?」
郭嘉「はい。間違いなく馬とは別の生き物だったとのことです。
その獣に騎乗する女性は、獣から降りると、いきなり孫策の体をつかみあげ、
背中に手刀を浴びせていったとのことです。」
夏侯惇「手刀だと!?そやつ、孫策を殺しにでも来たというのか!?」
郭嘉「いいえ…それが、手刀を何度も浴びせられた孫策は、なんと自力で立ち上がり、
そのまま周りの部下たちとともに自分の足で城まで戻っていったとのことです」
荀ケ「…俄かには信じられないわね」
夏侯淵「うむ…そもそもそれを信じようとするのが無理のある話だ」
程c「いかがなさいますかぁー、華琳様ー」
曹操「そうね…… 稟、その女性の名前は何というのかしら?」
郭嘉「はっ、その者が兵たちに向けた鼓舞の声によれば、『我が名は孫堅、孫文台である』……と。
その声を聞くなり、呉の兵たちの士気と統率力は、
これまで見たことも無いほどに上がっていったとのことです」
- 830 名前:3[sage] 投稿日:2009/09/21(月) 03:58:32 ID:DketucHo0
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曹操「孫堅……?孫堅って、あの襄陽で黄祖の放った流れ矢に当たって落命したっていう、
あの孫文台かしら?」
夏侯淵「偵察兵の報告が正しければ…その者でおそらく間違いは無いかと存じますが…」
曹操「…気になるわね。もし本当に孫堅が何らかの理由で
復活したのだとなれば、江北はえらいことになるでしょうね…。
秋蘭、その辺りのこともよく調べておきなさい」
夏侯淵「はっ、承知いたしました」
曹操「凪たち三人と季衣と流琉は、いつでも出陣できるよう準備を怠らないようにしておきなさい。
いいわね?」
五人「はいっ!!」
曹操「それで、袁紹たちの動きはどうなったの?」
夏侯淵「は、我が軍に敗れた袁紹は、冀州を放棄し、
現在、旧公孫賛領の北部に当たる遼西付近を通過しております」
曹操「遼西?」
- 832 名前:4[sage] 投稿日:2009/09/21(月) 03:59:24 ID:DketucHo0
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夏侯淵「はっ。そこからさらに北東に向かい、大遼水を抜け、どうやら遼東を目指しているようなのです」
夏侯惇「何でそんな東のほうに行ったんだ?あいつは。
あんな最果ての地に行ったって、旨みなんかなにもありゃしないぞ?」
曹操「春蘭の言うとおりだわ。でも何かきな臭いわね。
桂花、風、麗羽たちがどこへ向かおうとしているのか、よく調べておきなさい」
荀ケ「はっ」
程c「わっかりました〜」
曹操「よし。では今日の軍議はこれでおしまいにしましょう。各自解散」
- 833 名前:5[sage] 投稿日:2009/09/21(月) 04:00:49 ID:DketucHo0
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袁紹「ムキイイィィィーー、あのくんるくんる小娘ぇーーー
ぜーーーーーーったい、許せませんわ!! 今に見ておきなさいっっ」
文醜「麗羽様ぁ〜少し落ち着いてくださいよぉー、
東のほうに行こうって言ったの麗羽様じゃないですかぁ〜」
顔良「猪々子の言うとおりですよー麗羽様ー。
遼東から楽浪に行って帯方に向かうって言ったの麗羽様ですよー」
袁紹「え? あぁ、そうでしたわね。
このわたくし、こ、の、わ、た、く、し、
袁! 本! 初! ともあろう者が、うっかり当初の目的を忘れてしまいましたわ、
をーほっほっほっほ!!」
文醜「……はぁ」
顔良「……はぁ〜」
袁紹「…なんですの二人とも、そのいかにも投げやりなため息は」
文醜「だって…なぁ、斗詩」
顔良「だよねぇ〜、文ちゃん」
- 834 名前:6(終)[sage] 投稿日:2009/09/21(月) 04:02:28 ID:DketucHo0
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袁紹「むきぃー! なにあなたたち二人だけ分かったような顔してますの!」
文醜「……袁紹様ー、あんな眉唾物の神話なんて本当に信じてるんですか〜?」
顔良「だよねぇ〜文ちゃん。『檀君神話』だなんて、高句麗の人たちが勝手に作り上げた、
御伽噺ですよー」
袁紹「あら、その神話の真偽はこの際関係ありませんことよ。文醜さん、顔良さん」
文醜「へ?」
顔良「それって…」
袁紹「この、わ、た、く、し、が! 高句麗の皆さんの心をつかみ、
檀君を名乗れば済むことですわ、をーっほっほっほっほっほ!!!」
文醜「……はぁ あたいは大方そんなとこだろうと思いましたー」
顔良「……麗羽さまー、無茶ですよぉ〜」
袁紹「何を言いますの顔良さん、それでもあなたは名門袁家の部下ですの?
ほらお二人とも、早く楽浪に向けて急ぎますわよ!」
文醜「へぇ〜ぃ」
顔良「はぁ〜い」
第七章二節終了