[戻る] [←前頁] [次頁→] []

237 名前:一刀十三号 ◆MdZ3m.jCpw [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:13:19 ID:FdQNKT/NO
「にゃー(ふう、死ぬかと思った)」
「(あれは明らかに死んでたかと思いますが…)」
「にゃー(助かったよお嬢ちゃん、だが…)」
「はい?」
「にゃー(あまりおいらの恥ずかしい私生活貼らさないで欲しいのだが…)」
「はうわ!すいませんでしたあの時はなにぶん必死だったので」
「にゃー(だけど助かったことには変わらないから感謝するぜ…そして今だ本調子じゃない、あれを頼みたいのだが)」
「分かりました、やらせて戴きます。26桃香です」
238 名前:三教一致拠点風イベント 三国バレンタイン 1-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:18:14 ID:FdQNKT/NO
日付は二月十四日、一刀にとってこの世界に来てから二度目になるだろうバレンタインが訪れようとしていた。
巷ではどうやって聞きつけたか『天の風習・芭恋多隠』等と名打って強かに商売に走っている。
そんな折り孫呉からお約束の来客、小蓮と穏だった。
上の二人は王位継承で大わらわとの事。
「雪蓮姉様たら『あ〜面倒くさい、いいじゃないやらなくて』って」
「そうなんですよ〜、そして冥琳様と蓮華様に」
「『いい訳ないでしょう』と両側から怒られるのよね〜」
「その光景容易に想像出来るな」
と皆で笑う。
「後、一刀さん。ご報告が」
「なに」
「真桜さんの協力の元で一刀さん発案の『足漕ぎ式船』の実験が行われました」
「結果は?」
「思春がもうカンカンだったよ」
「えっ?・・・『こんなボロ舟、役に立つのか?』とかぐらい鈍足だった」
「逆、逆よ。今回の実験は純粋に速度の競いにしたから、飾り・武装等は一切無し」
「『天の知識だからいきなり最強組ぶつけましょう』と雪蓮様が」
「で、思春の直属の船団々員対一般兵で三本勝負。五人戦、十人戦、二十人戦にして一里の競い合い」
240 名前:三国バレンタイン 2-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:23:09 ID:FdQNKT/NO
「五人戦、圧勝。十人戦、大差。そして二十人戦に関しては思春さん自らが陣頭指揮を取り出しまして結果は……負けました」
「あの思春が落胆の顔を見せてね蓮華姉様が慰めてたけどあまり効果無くて、でも雪蓮姉様が一言言ったらいつもの思春に戻ったの」
「なんて?」
「『船での働きは直進だけじゃないわよ』って、そしたら思春が『そうですね船上戦とかいろいろ有りますからね今度完成したあの船との模擬戦などしたいですね。
 無論敵大将は発案者、北郷一刀で……フフフ』って。最後には楽しく笑っていたわよ」
「それ、明らかに駄目だろ」
「そ〜お?、久々に見た思春の嬉しそうな顔だったけどな〜」
「いやだから、笑いに至るまでの途中経過と途中経過から割り出せる笑った理由が駄目だろうと」
「シャオ難しいこと分からな〜い。で、思春から言付け『首を洗って待っていろ』ですって」
「(殺る気?模擬戦で殺る気ですか思春さん)」
「近いうちに雪蓮様か蓮華様から正式に模擬戦の申し出が来ると思いますよ〜」
「止めてよ穏」
「あらあら、あんなに一生懸命の思春ちゃん止めれる訳ないじゃないですか諦めてください」
241 名前:三国バレンタイン 3-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:28:10 ID:FdQNKT/NO
「諦めろって…酷い」
「まあまあ今日は小蓮さまのご馳走を食べれるんですから、それで良しとしませんとバチが当たりますよ〜」
「思春と水上戦やらなきゃいけない時点でバチは既に当たってると思うが…だから最初から運搬用だって言ってたのに…雪蓮の奴、こうなる事分かってて思春ぶつけたのか」
するとここで外から大きい声が聞こえて来た。
「たのも〜う」
「たのもうって道場破りじゃないんだから春蘭の奴。あっ誰か曹操達を広間に連れて来て、じゃあシャオ・穏、俺広間に行くから」
「シャオも行く〜」
「穏も行きます〜」
「…まあ別にかまわないか」
華琳達より先に広間に着こうと止まらずに歩く一刀、付いてくる二人と世間話に花が咲くがそれも広間手前で一旦中断。
「おや?皆早いね」
居たのは桃香に愛紗、鈴々に朱里に雛里。
「あっご主人様、私達始めから居たんです」
「そうなの?で何話してたの」
「今日のご主人様に渡す物の一覧表を、やはり重なるのは嫌ですから」
「その一覧表、後でシャオにも見せて」
「それはかまわないが…」
その時。
「こちらになります」
侍女に連れられた春蘭・秋蘭が入室する。
「おう北郷!久しぶり」
243 名前:三国バレンタイン 4-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:33:08 ID:FdQNKT/NO
「久しぶりって新年以来だから、まだ一月半ぐらいじゃん…あれ、華琳は?」
「華琳様は忙しくて今回はこれない。そう言えばまだ一月半ぐらいなのだな、しかし何故だろうな北郷、お主だと一月でも久しぶりだと感じてしまう」
「秋蘭、それを先に言ったのは私だ」
「ああ、すまなかったな姉者。最近特に気になる北郷との会話を取って」
「秋蘭!」
「…また増えた、ましてや春蘭までもがか…」
呟く愛紗。
「華琳が忙しいのに春蘭秋蘭が出て来て平気なの?」
「違うぞ北郷、華琳様じゃないと駄目な用事らしく代わりと言ってはなんだが私達姉妹が来たのだ」
「まあともかく長旅お疲れ様、ゆっくりしていってよ」
「うぬ、だがそうも言ってられぬのだよ。台所は借りられるか?」
「朱里、どうなの」
「えっと、今は紫苑さんと璃々ちゃんが使ってますね。その後、私と雛里ちゃんが、その後なら空いてますが」
「あーシャオも使いた〜い」
「はわわ、どうしましょう」
「構わんよ、よいだろ姉者」
「………構わん」
「(なんだ、春蘭の様子が変だな?)じゃあ朱里、そっちで微調整お願い」
「はい、ご主人様」
244 名前:三国バレンタイン 5-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:38:09 ID:FdQNKT/NO
そして昼から一刀にとって大変だった。
ある程度予想してたらしく朝飯を抜いた一刀。
流石に腹が減り出したころに紫苑と璃々二人で一口サイズの軽食が、けれど愛情たっぷりの贅沢な一品だった。
「これだけ〜」
空腹も兼ねてか量の少なさに不満を洩らすと。
「ご不満ですかご主人様、ですが今日の事を考えるとわたくしと璃々の分はこのぐらいが適量かと」
「う〜んなんかもったいない気がするな〜」
「お褒めのお言葉ありがとうございますご主人様」
「しょうがないか紫苑、璃々ちゃんご馳走さま」
「お粗末様でした」
「おそまつさまでした、ご主人さま」
「しかしお腹減ったな〜」
「ご主人様、早速次が参りましたよ」
紫苑の影に隠れてた愛紗が恥ずかしそうに姿を現す。
「ご主人様『ばれんたいん』の食事持って来ました」
手にはチャーハンが皿の上に乗っかっている。
「(別にバレンタインは食事じゃあないんだけど、贅沢言ったらバチが当たるか)」
早速一口。
「ん、旨い。更に腕を上げたよね愛紗」
「そんな手遊び程度です」
だが一刀はおろか蜀の主な者達は皆知っている、見えない処で大変な努力をしている事を。
245 名前:三国バレンタイン 6-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:43:03 ID:FdQNKT/NO
愛紗のチャーハンを残らず食べ終わると。
「はい、ご主人様お菓子作って来ましたよ。皆さんもどうぞ」
次に朱里・雛里が揃って出来立てのお菓子を運んで来た、無論食べ尽くして。
「まだ足りないなか〜」
「は〜い♪だったらシャオの出番ね。祭直伝の料理お試しあれ〜」
祭直伝らしい青椒牛肉絲が出て来る、もちろん平らげる一刀。
「ご主人様」
「お兄ちゃん」
「…ご主人様」
「「「肉マン」」」
「頑張って鈴々たちが作ったのだ」
「へ〜それは凄いね」
いつも買っている肉マン屋のオヤジから作り方を教わったらしい、机から溢れんばかりの大きめの肉マンが運ばれ来た。
「けどこれ全部は食べれないぞ」
「大丈夫なのだお兄ちゃん、鈴々たちも食べるのだ」
「…恋も食べる」
「そういう事、ご主人様は一つ目を食べてくれよ」
「じゃあ遠慮なく」
パクっ☆
一刀が一口食べた瞬間それが合図だったのか一斉に肉マンを頬張る三人、一刀が一口食べる間に翠が一つ、鈴々が二つ、恋が三つ食べてる。
結局一刀が二つ食べ終わった頃には他の肉マンは三人が全て食べてしまうのであった。
248 名前:三国バレンタイン 7-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:47:03 ID:FdQNKT/NO
そして穏から呉陣営の土産品が手渡される、雪蓮・蓮華・冥琳からは全く暇が無いらしく呉名物の高級菓子類。
穏も呉でかなり有名な高級菓子、
「付け焼き刃で不味いのをお出しするよりは確実に美味しい物を出した方がよろしいかと〜」
穏が買ってきた菓子を一つつまんで食べる、有名処なのだろう流石に旨い、が。
「確かに旨いね」
「は〜良かったです〜」
「でも」
「でも?」
「言い方悪いけど、仮に不味かったとしても穏の手作り食べたかったなぁ」
その台詞に顔が紅くなり出す穏、
「穏、だからお菓子にこだわらなくて手軽な手料理にしなさいって言ったじゃない」
「そんな〜小蓮さま、軍師たる性格上、安全確実な道を進むのです」
「そんな面白くもない。一刀、シャオの料理美味しかったわよねー」
「美味しかったよ」
「ほらみなさい」
「でも、もっと努力すればもっと美味しくなれるんじゃないか?」
「うぅ、それって…」
「いや、本当に美味しかったよ。シャオは雪蓮や蓮華と姉妹なんだらスジは良いはずなんだし師匠も申し分ない、少し慢心な処を捨てて修行すれば立派なお嫁さんになれるよ」
251 名前:三国バレンタイン 8-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:51:25 ID:FdQNKT/NO
「それって一刀のお嫁さんで良いんだよね」
「それでかまわないよ、穏も絶対確実が性格上譲れないなら次までには絶対確実なお菓子作ってくれよ」
「はあ〜一刀さんは女殺しです〜」
「なんで?」
「オッホン!!…無自覚にも程がある、シャオ殿にはお嫁公認発言…」
わざとらしい咳の後呟く愛紗。
バレンタインの催しはまだまだ続く。
「亞莎は今年も胡麻団子と」
パクッ♪
「おぉ!亞莎も更に腕が上がった……しかも去年より油のベトベト感が更に減ってるぞ」
「それは亞莎ちゃんが日々練習と研究をしているからですよ、もう胡麻団子屋始めても問題無い状態まで来てますし。しかしながら亞莎ちゃんの胡麻団子は一人の為に存在しているのですよ」
「聞いたよ、誰だか分からないけどいつか出会うだろう人の為にだってね。その胡麻団子が食べれるんだから幸せだよな……あれ?」
「…さらには亞莎の運命の人ですか、ご主人様は…」
何やら嫉妬オーラが漏れだす愛紗、そんな愛紗をよそにまだまだ続く。
どこから見付けて来たのかお猫様饅頭は明命。
「(まあ味は普通だな、この手の物は味よりデザイン重視だからな。しかし明命以外に買う奴いるのか?)」
252 名前:三国バレンタイン 9-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 13:55:04 ID:FdQNKT/NO
祭の土産品は案の定お酒。
「これはさすがに夜だな」
そして最後が思春、主から一歩引いた感じの高級菓子。
「思春らしいよね、こういう処。蓮華に遠慮した形の菓子の選び方なんか」
一個づつでも食べると結構な量になり一刀のお腹を満たし出す、其処にこれもお約束の蜀の販売菓子購入隊が訪れだす。
「これは君主に対する義理だからな」
「(相変わらずツンだな焔耶は、しかし菓子はなぜか高級菓子仕様なのが言動がともなってない…しかしツンならもう一人いるか)」
バンッ!
勢いよく開かれる扉に二人の影、噂をすればなんとやら。
「バカち●こ、月から“ばれんたいん”の素晴らしい贈り物が有るわよ!ありがたく受け取りなさい」
「詠ちゃん、またそんな言い方をする。駄目でしょ」
「いいのよこんな奴、それよりさっさと渡しちゃいなさいよ」
「うん…ご主人様、“ばれんたいん”のお菓子です」
ありがたく受け取りながら早速一つ頂く。
「旨いなあ、ありがとうな月」
「へぅ〜」
顔を紅くしながらも喜びを隠さない。
「で、詠は?」
「な・な・何よ!欲しいの」
「欲しいなあ、月から貰ったのに詠から貰わないのは寂しいよな〜」
255 名前:三国バレンタイン 10-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:01:47 ID:FdQNKT/NO
「どうしても欲しいの?」
「欲しいな〜」
「仕方ないわね、ほら」
背中に隠し持ってた折菓子を出す。
「え〜、手作りじゃないの〜」
「調子に乗るな、このバカち●こ!」
「詠ちゃん、だから手作りにしようって」
「(デジャブ?)」
「なんで私がこんな奴の為に手作りなんか…」
「軍師の性で確実に旨い物を食べさせたい。で、失敗する恐れがある内は手作りを避けた…」
「なっ!」
「凄いですご主人様、よく分かりましたね」
「そ、そんな事な!……」
黙ってしまった詠の後ろからシャオと穏が一刀を見てる、一刀は二人に視線で謝ると“やれやれ”と“仕方がないですね〜”のポーズで声無き返事が返ってきた。
固まったままの詠に更に追い討ち。
「不味くても構わないから手作りが食べたかったな〜。第一、師範代が月なんだから詠的に失敗は許されないだろ」
「な・な・な…」
「な…何?」
「それ“も”嫌だから今回は市販品に逃げたんでしょう〜!バカ〜」
バキッ★
手に持った折菓子を一刀の頭に叩きつけて走り去る。
「詠ちゃ〜ん、すいませんご主人様」
後を追って執務室を出る月。
「ヤベッやりすぎたかな、謝っとかないと詠の後が怖い」
257 名前:三国バレンタイン 11-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:07:07 ID:FdQNKT/NO
「無論、私達にも謝ってくださいますよねご主人様」
代表して愛紗が話し掛けて来た。
回りの冷たい視線に、
「ごめんなさい……」
蚊の鳴くような声で謝るのだった。
「あれ、どうしたの皆?」
「ん、なんでもないぞタンポポ」
結構鋭いタンポポにはあまり喋るのは得策ではないと判断した皆が沈黙する。
その間、散らばった詠の買って来たお菓子をひたすら貪る一刀、しかし丁寧に味わって食べる。
謝るにしても買ってもらったお菓子は全部食べないといけないと判断しての行動だった。
間違った時は素直に認め謝りそれに対し謝罪を行動や態度を示す、それがゆえ今の状態も成り立つのだ。
で、タンポポも薄々気付いたらしく一刀が今のお菓子を食べ終わるのを待つ。
「ご馳走さまでした」
返事は無かった。
「じゃ〜あ次はタンポポの番、はいご主人様召し上がれ〜」
こうした一連の動作が蜀の残った菓子購入組全てが終わるまで続いた、その後お腹を抱えて詠に謝りに行った一刀はだいぶ怒られ拗ねられながらも許してもらうのだ。
◇ ◇ ◇
「あぁ、そこの者」
「はい、なんでしょう夏侯淵将軍」
「今宵の北郷一刀の晩の食事についてだか……」
◇ ◇ ◇
260 名前:三国バレンタイン 12-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:13:13 ID:FdQNKT/NO
時は夕刻から日が沈み晩に代わろうとしてるころ一同集まっての夕食が始まろうとしてたのだが。
「どうしたのだ、ご主人様の食事が用意されてないぞ」
愛紗の言葉どおり一刀の席には膳以外なにも無い。
「はわわ、何かの手違いですか」
慌て侍女を呼び事情を聞くと。
「それでしたら夏侯淵将軍が北郷一刀様のお食事は用意しなくてよいとの事でしたので」
「な、何を考えているのだ秋蘭は」
丁度その時、扉が開き大広間に入って来た秋蘭。
「おぉ秋蘭、丁度良い処に。事情を説明してもらおう」
「うぬ、事情はこれだ」
秋蘭の後ろを多数の侍女達が料理を運びながら付いて来ている。
「秋蘭それは?」
「これは魏からの『ばれんたいん』だ、華琳様と流琉が大半の下準備をして、料理があまり出来ない者も含め皆が皆、最低一品は下拵えを手掛けている、例外は姉者と桂花ぐらいだ。
 そして私がここで完成品にした。さあ一刀、魏の『ばれんたいん』の贈り物、満漢全席を堪能してもらうぞ」
侍女の大半が満漢全席準備の為に使われて列を成している、一刀の目の前に運ばれた料理を秋蘭がこれは誰が、それは誰が下拵えをしたと説明、時には自らが最後の盛付け等をする。
263 名前:三国バレンタイン 13-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:18:04 ID:FdQNKT/NO
皆の反応はマチマチであった。
「あわわ…朱里ちゃん、月ちゃん、…華琳さん達に先越されちゃたよ」
「近いうちに私達三人でご主人様に満漢全席食べさせようねって頑張ってのに…はわわ」
「へぅ…でも今の私達の経済状況がそれを許してくれませんでした」
囲んで話し出す三人、次の一手を考えているのだろうか。
「お兄ちゃんだけ、ず〜る〜い〜の〜だ〜」
我慢出来なくなり叫んだ鈴々に秋蘭が。
「『ばれんたいん』とは男が料理を一人占めだと聞いたのが…」
「違うよ」
「違うのか、北郷」
「大方情報源は雪蓮だろ」
頷く秋蘭。
「貰った物は残さず食べるのが礼儀だろうけど…さすがにこれ全部は食べきれない」
約20品目は食べたがまだ半分も食べてない。
せっかく作ってくれたのだ少しでも多く食べようとするが、残りの量を考えるとついつい抑え勝ちになってしまう。
「ならば仕方ないか。鈴々、残り物で構わないなら北郷が手をつけた物なら食べて良いぞ」
「やった〜なのだ、鈴々ね…」
「鈴々、餌付けされ…ではなく。お前が取ると全部持っていくだろう、侍女に言って取ってもらえ・・・ちなみに猪々子!後、翠・恋お前達もだ」
265 名前:三国バレンタイン 15-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:23:04 ID:FdQNKT/NO
「ちえっ!上手く行くと思ったのに」
「何処がだ、気配で丸分かりだ猪々子。食べさせないとは言ってないのだ皆との配分を考えろと言っているのだ」
「あたいのお腹は配分なんかじゃ納得しないよ」
「お前個人の腹の具合等知ったことか、見ろ恋も行儀良く並んでいるぞ。好き勝手にやりたいのなら、先ず恋を倒してからだな」
「うぐっ、それはさすがに分が悪いから遠慮する」
渋々並ぶ猪々子、他の皆も各々興味有る料理の前に並ぶ、その光景を見て。
「あ〜学校の給食思い出すな〜」
「学校?給食?とはなんだ北郷」
「学校とわね国や…こっちだと州辺りかなぁ…が、運営する私塾」
「国が私塾を開いているのか?」
「まあ国が運営してるから私塾じゃあないけど解りやすく言えば国が運営する私塾。で、給食はそこで配られる昼飯」
「天の国とは凄いのだな北郷、配給に満漢全席がでるとは」
ゴプッお★
秋蘭の台詞に思わず咳き込む。
不幸な事に満漢全席に合いそうな強めの酒をチビチビやっていたが一気にあおった処に秋蘭の台詞、見事大量に鼻の穴をお酒が通過して今現在不様に悶絶している。
266 名前:三国バレンタイン 15-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:28:06 ID:FdQNKT/NO
「大丈夫…ではないな、北郷気をしっかり持て」
「「「ご主人様!大丈夫ですか」」」
異音同語の呼び掛けにも応えられず。
「うむ、酒でむせてその酒が鼻を通過しただけだ」
な〜んだ、と引き返す者多数。
「きさま等、ご主人様が大変なのに。なんだとはなんだ!」
「別に命に別状ないなら問題無いだろ、それより飯、飯」
「そう言うな翠よ、料理で大きく差を開かれてイラついてる処にこの出来事に皆のこの態度だ、小言の一つも言いたくなる気持ちも察してやれ」
「愛紗も料理に関してはある程度、さっさと諦めりゃ楽になるのにな」
「それでも諦められないのが愛紗の目覚めた乙女心というものよ」
「翠、星。よい根性だ後で話があるぞ」
「ヤキモチ愛紗なら怖くはないぞ」
「その意見なら同意だな」
と、肝心な事をほとんどの人が忘れていた頃。
「ご主人さまだいじょうぶ?、はいお水」
ようやく喋れる様になった一刀の初めの言葉が。
「ありがとう、璃々ちゃんだけだよ心配してくれるの…グスッ」
悲しさと嬉しさが混ざった涙を流すこの国片方の君主だった。
「で、秋蘭」
「ん?」
見てるだけで楽しかった秋蘭が意識を一刀に戻した。
268 名前:三国バレンタイン 16-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:33:14 ID:FdQNKT/NO
「さっきのはな…ゴホッゴホッ」
まだ鼻に酒が残っていたのか急に咳き込む。
「本当に大丈夫か、北郷」
「ご主人さま…」
心配で覗き込む二人に、
「大丈夫…スンッ、もう落ち着いた。…で、変な誤解は困るから言っとく、学校の給食に満漢全席は出ないから」
もうこの会話にほとんど意味は無い、秋蘭の認識違いを正すぐらいだろう。
だがこんな目に合ってまでほったらかしといて、後日なにかしらの災いの可能性を残す訳にはいかないと、自分に言い聞かせる。
最早ただの意地なのだが…
だがしかし、本当にこの話がこのまま秋蘭から華琳の耳に入り勘違いが起きる可能性があるならやはり潰しとくのが妥当だろう。
「そうなのか、学校というのは天の国だけあって普通に凄い所だと驚いていたのだが」
「(全然驚いてる様に見えないんですが…そう言えば昔からそうだったか、一番困るのが酔っ払ってるのに酔ってる様に見えない時だったよな)」
等とだいぶ前の事を思い出して。
「大量の子供に満漢全席出してたら、お金がいくら有っても足りないよ」
「うぬ、そうであろうな」
「秋蘭?(ひょっとして酔ってる?)」
271 名前:三国バレンタイン 17-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:38:13 ID:FdQNKT/NO
「そうだ北郷、桂花からの贈り物、私室の適切な場所に置いといたぞ」
「(また唐突に…)ウヘ、毒でも入ってないよね」
「さあ、保証は出来んが、華琳様を悲しませる事はせんだろう」
「なら安心か」
「ほう、桂花を信用するのか?」
「両方だよ」
「両方?」
「“桂花が華琳を悲しめる事はしない”って信頼している秋蘭も含めてだよ」
これは不意討ちだったのか珍しく顔を紅くする秋蘭。
デザートも含め一通り全ての料理に手をつけたので。
「秋蘭、ご馳走様」
「あ…ああ、だがそれは華琳様や皆に言ってやってくれ」
「ちゃんと言うよ、でも最後の調理してくれた秋蘭にも感謝して、ご馳走さま」
「ああ、お粗末さま」
こうして、満足した者一名。
満漢全席に感心・満足した者多数。
腕を研く事を誓う者三名。
複雑な者一名。
激しく嫉妬する者一名、といった結果を出すバレンタインの晩餐と成った。
◇ ◇ ◇
「さて、仕事。一つでも多く片付けるか」
コンッコンッ☆
不意に扉が叩かれた。
「どうぞ〜開いてるよ」
開かれた扉に現れたのは春蘭の姿。
「どうしたの」
「いや…その」
歯切れの悪い態度に。
「どうしたの、春蘭らしくない」
274 名前:三国バレンタイン 18-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:43:11 ID:FdQNKT/NO
「なんだと!いつも考え無しの単純な馬鹿だと!」
「言ってねえ、そんな事はおろか悪口らしい事すら言ってねえし…しかしそれでこそ春蘭らしいや」
腹を抱えるような笑いをせず自然に溢れ出た笑みで答える、それを見た春蘭が照れ隠しだろう右手に隠し持っていた物を机の上に叩きつける。
バンッ!
「あー、春蘭!仕事の資料とか書類とか…」
「食え」
「へっ?」
「黙って食え」
「…(ああ、懐かしいな〜相変わらず素直じゃあないなぁ)」
「嫌…なのか」
「食べる、ちゃんと食べるよ」
懐かしんでいるのを拒否と感じたのか不安な表情になる。
「嫌なら無理するなよ…」
「春蘭、春蘭が頑張って作った杏仁豆腐を嫌で無理して食べる訳がない、喜んで食べさせてもらうよ」
とは言ったものの山の様に有る杏仁豆腐を見て。
「さすがに一度に全部は…」
泣きそうになる顔を見て。
「食べれるな、良しっ!」
気合いを入れて☆
ハムハムハムハムハムハムハムハム…
「(あ〜資料下に引いてたの忘れてた、明日朱里に怒られるな〜)」
などと考えながら挟んだ資料を取って退かす、間に合ってれば良いんだが、と考えながらも口と舌は春蘭の杏仁豆腐を堪能している。
276 名前:三国バレンタイン 19-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:47:05 ID:FdQNKT/NO
ハムハムハムハムハムハム…
固形物を全て平らげると器を両手で持ち上げ一気に汁を飲み干した。
「春蘭、ご馳走様」
「…あっ!お・お粗末様だ……で、どうだった?」
「なにが?」
「だから味はどうだった?」
「ん?だからご馳走様って……ごめんちゃんと言わないとな、美味しかったよ春蘭」
「面と向かって言うな、恥ずかしいだろ」
「え〜」
一刀は喜びの笑いを浮かべ、一方春蘭も喜びの照れを見せる。
「さ〜てと」
机の上に満漢全席の一部、主に肉系の料理が並べられる。
「まだ食うのか!!」
驚きの春蘭の声に一刀は、
「違う、飲むの…」
チャポン☆
と、振り向き様、星から貰ったバレンタインの酒が入った徳利を一振りしてみせた。
「なら私も飲ませてくれ」
「これらは駄目」
「なんだと…そうか私とは飲めんか」
「違う、ここのは今日、星や桔梗、祭から貰った物だから」
「…ああ、それはすまなかった」
と、謝った春蘭に対し一刀が。
「普段、俺が飲んでる酒で我慢して」
「北郷〜♪」
「飛び付くなって酒が溢れ…ん?」
見慣れぬ徳利を見つけて巻き付けてある竹簡を見ると、
『桂花からの“ばれんたいん”だ、中身は酒だそうだ』
277 名前:三国バレンタイン 20-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:51:25 ID:FdQNKT/NO
と、秋蘭の文字で書かれていた。
「なんだそれは?」
「これもお酒だよ、ただし桂花からの…」
「・・・」
呆ける春蘭、硬直が解けた第一声が。
「大丈夫か?」
「大丈夫、桂花も華琳も秋蘭も信じてるから」
「秋蘭も?」
「ああ」
先程の晩餐の経緯を春蘭に説明する。
「なるほど、しかし下剤ぐらいは入ってるかもしれないぞ」
「ハハハ、まさか………とりあえず星のお酒から飲むか」
春蘭の言葉に決してビビった訳では無いと自分に言い訳しながら星のお酒を開ける、量ではなく味を楽しむお酒なのでチビチビ飲んでたのだが無くなってしまった。
次に祭のお酒を開ける、それが無くなると桔梗のお酒に手を着けた。
ほろ酔い気分で物凄く機嫌が良いのだが肝心なお酒が無くなってしまった、目の前には桂花のお酒、暫し葛藤……我慢出来ずに封を開ける。
お猪口に一杯、そして一舐め…ピリッと舌に適度な刺激。
「辛口かあ、桂花も味なまねを」
ほろ酔い&こっちの世界ではおそらく初めての辛口の酒&なによりもあの桂花が俺の為に作ったらしい酒に気を良くして一気に飲む速度が加速する。
しかし、どんな良い酒でも飲む配分を間違えれば酔うのだ。
278 名前:三国バレンタイン 21-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 14:55:02 ID:FdQNKT/NO
「ふー、酔っ払って気持ち良いかも……ちょっと酔いすぎかな動けないか・も……あれ?いくら酔ってるからって体が全く動かないのは変じゃねえ?」
不意にまだ動いた右手が空になった桂花の酒の徳利を倒した、すると底に貼り紙を張り付いているのを見つけ四苦八苦で広げてなんとかして読むと。
『万年発情男へ。このお酒には痺れ薬がお酒を完成させる為に入っているわ、毒でないだけありがたく思いなさい。願わくわ飲んだ後に読む様に
俐、桂花』
「(おめでとう、思惑通り飲んだ後だよ桂花……飲んだ時のピリッ感は辛口じゃなくて痺れだったのか…やばっ、体が動かないぞ)」
このままの訳にはいかない一刀が話し掛けたのは部屋にいるただ一人の相手。
「春蘭、悪いんだ…」
「あッん?」
「(うわ〜酔ってるかも)悪いんだけど、布団まで運んでくれると助かるんだけど」
恐る恐る訪ねる、スッと立ち上がると動けない一刀をお姫様抱っこして布団まで運ぶ。
「だから桂花の酒には気を付けろと言ったろ」
春蘭が大虎状態に見えないので安心する、布団に下ろされ体を動かそうとするが変わらず右手が不自由に動くだけ。
280 名前:三国バレンタイン 22-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 15:01:55 ID:FdQNKT/NO
カチャカチャ☆
ん?と謎の金属音に視線を体に移す、頭は枕の上に乗っている為に視界は少々良い。
「なにやってるの春蘭!」
見れば春蘭がズボンのベルトを外している。
「いいから寝間着はいいから、俺今日はこのまま寝るから春蘭悪いけど今日はもうお開きで帰ってくれる」
「やら」
と、だけ言うと再度ベルトの外し作業に取り掛かる。
「ちょ、春蘭駄目だって」
「なんら、一刀は私は嫌たって言ゆのきゃ」
「駄目じゃないけど……ちゃんとした時に春蘭としたいかなって…」
「…一刀」
一刀の台詞に動きが止まる。
「……私はこれれでも一向に構わん!動けない一刀のたみぇにご奉仕するニャン♪」
「ウワ〜ン、少し良い話だったのに、台無しだよーってそんな余裕ねえー!」
もう駄目だと一刀が思った時!
バタンッ!と大きな音を発てて一人の侵入者が現れた。
「何をやっているのだ姉者」
「「秋蘭!」」
一人は希望的な、一人は驚きの声を上げる。
「助かった秋蘭、春蘭が酔っ払ってて、今俺動けないから春蘭を部屋まで連れってくれない」
哀願する一刀の次に。
「秋蘭邪魔立てするのか?邪魔立てするならいかに我が妹と言えども…」
282 名前:三国バレンタイン 23-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 15:08:42 ID:FdQNKT/NO
「ほう?姉者邪魔立てするとどうなる?」
「邪魔立てすると…」
勢いだけで言った為に何も考えて無かった春蘭は言葉に詰まる。
「邪魔立てするとどうなるか興味は有るが…ヒック」
ヒック?一刀の不安が形になって表れ出す。
「その気は毛頭無いぞ姉者、むしろ…そちらに交ぜて欲しいのだが…ニヤッ」
ああ…最悪だ、と心で呟く。
「さすがは我が妹だ、よくぞ言った」
酔っ払ってない様に見えた酔っ払いが二人、しかもその二人は曹魏の双璧を担うのである。
まともな状態では敵わない二人を夜通し相手する、なんとまあ閨では返り討ちにしてしまうのだが……
早朝、秋蘭が春蘭を脇に抱えて部屋を出ていくと何故か一刀の目から溢れるものを抑えることが出来なかった。
悲劇は終わった、ともかく悲劇は去った、もうお嫁(×)お婿に行けない体にされた気がするがまた日常に戻れる、腰が少し痛いけど頑張ろうと誓う矢先。
「は〜い、一刀って…寝てるだろうけど」
「起きてるよ」
「ひゃ!」
予想外の返事に驚きの声を上げるシャオ、だが直ぐに抗議の声にとって変わる。
「穏どういうことよ一刀起きてるじゃない!」
284 名前:三国バレンタイン 24-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 15:13:16 ID:FdQNKT/NO
「あれ〜おかしいですね?昨夜は出遅れて春蘭さん秋蘭さんに先を超されましたので、今朝はぐっすりすやすやと思ったんですがね〜」
「・・・体が辛くて眠れないんだよ」
「あら〜まだ痺れてるんですか?」
「痺れは程取れてんだけど、こ…体が全体的に無茶させられてまだ動きが鈍いんだよ、ってどうしてそんな事聞くの?」
「シャオ様、好機ですよ〜」
「だね、いっくよ〜穏」
動けないことをいいことにシャオと穏による二回戦目が勃発。
もう、出ないよ!と反論虚しくシャオの濃厚な接吻と穏のパイズリで息子があっさり回復……
この時ばかりは自分と息子の単純さを怨みながらも結局一人二回、計四回もしてしまう。
うっとりした表情で『一番に妊娠するのはシャオなんだから』とか恐ろしいことを呟きながら部屋を後にする二人。
部屋をそのままの状態で……
その後、朝起こしに来た月と愛紗が部屋を見るや否や月はその場でフリーズ、愛紗からはカミナリが落ちた、今だ動けなかった一刀は落ちたカミナリの数だけ頭にタンコブが出来るのだった。
そして昼、帰る四人の見送りの為、痛い痛い腰を引きずりながら城門に向かう一刀を誰も手助けしない。
286 名前:三国バレンタイン 25-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 15:19:37 ID:FdQNKT/NO
やっとの思いで辿り着くと、
「穏、これ雪蓮に渡しといて」
と、竹簡を渡す。
「雪蓮様にですか」
「そう」
「雪蓮姉様に渡すならシャオでいいじゃない、シャオが預かる」
「シャオじゃ駄目なの」
「なんで、一刀の意地悪」
「意地悪で結構、でも駄目なものは駄目」
「ぶ〜」
ふてくされながらも渋々なんとか納得したシャオ。
「じゃあよろしく頼むよ、穏」
「了解しました〜」
「北郷、華琳様には何かないのか?」
「……無いよ」
「そんなあっさりと!……何かないのか、その手ぶらで帰るのもなんかなぁ、分かるだろ北郷!」
「分からなくもないけど、無いものは無いよ」
「分からず屋目!」
そこを秋蘭が割って入る。
「帰るぞ姉者」
「しかしだな秋蘭…」
「平気だ」
「へっ?」
間抜けた顔の春蘭を馬に乗せてから、
「邪魔したな北郷、また会おう」
「料理ありがとうな、華琳にもよろしく言っておいてくれ」
「おや、言う必要が有るのかな?」
「・・・そりゃ、春蘭じゃ充てに出来ない。秋蘭に頼むしかないだろ」
「では、そういう事にしとくか」
「そうしてくれ、じゃあな秋蘭、春蘭」
287 名前:三国バレンタイン 26-26[sage] 投稿日:2010/02/14(日) 15:25:12 ID:FdQNKT/NO
夏侯姉妹に別れの挨拶を済ますと今度は呉の二人に向きを変える。
「じゃあさっきの竹簡頼むね」
「分かりました〜」
「イ〜だ……じゃあねバイバイ一刀」
こちらはある意味対照的な別れの挨拶をされて見送った。
四人の姿が見えなくなると、後ろには微笑んでるけど目が少しも笑っていない愛しい愛しい女性達が大多数。
『さてとこれから皆に言う言い訳考えなきゃ…』と贅沢な苦悩の真っ只中な北郷一刀。
しかし一番肝心な事を忘れてたと思い出す。「皆、今年のホワイトデーのお返しお金無いから無しで良いよね?」
「「「えぇ〜〜〜!」」」
彼の波乱だが甘く羨ましい物語はまだ終らない……
288 名前:一刀十三号 ◆MdZ3m.jCpw [sage] 投稿日:2010/02/14(日) 15:29:34 ID:FdQNKT/NO
「お疲れ様でした、次はホワイトデーですね」
「にゃー(いんにゃ)」
「違うんですか!」
「にゃー(ネタバレ?だから喋るのはここまで、ホワイトデーの次は双頭の龍(後)そして三教一致リメイクを大分進めたいが)」
「が?」
「にゃー(叩ける時間が休憩時間と仕事帰りの自転車(←おい)しかないから物凄〜く気長に待つのだ。それでは多数様のご支援とご声援ありがとうございました)」
「ありがとうございました」
シュタ☆

 [戻る] [←前頁] [次頁→] [上へ]