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553 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2010/01/26(火) 16:29:31 ID:P/JPRMgY0
なんか急に魏延主人公のネタ読みたくなってきたw
560 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 00:24:03 ID:kVWmwvgb0
>>553
こんな感じでプロローグっぽく書いてみた
561 名前:蜀√if 巴蜀の王 序章[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 00:25:00 ID:kVWmwvgb0
『白昼に流星墜つる時、天より遣われし者、地に舞い降りたる。彼の者、天軍を率いてこ
の国に平穏をもたらすであろう』
 易者管路の唱えたその予言は、多くの者に眉唾物として一笑に付されたが、戦乱た世に
苦しみ喘ぐより多くの者達には一縷の希望として染み渡っていた。
 ここ益州も暗愚な君主の悪政に苦しめられている民衆が、何時か天から御遣いが現れて
自分達を救ってくれるのだと信じ、日々の暮らしを送っていた。
 そんなとある日の事──
「ん?何だ、あれは?」
 晴れ渡る青空の中、一筋の光が走ったのを目に留め彼女は首を傾げた。
 意志の強そうな瞳が光を追う。
 それは遠目に聳える山の麓に落ちると、一瞬その辺りが白く輝いた。
「フン、噂に聞く天の御遣いとやらが現れたとでも言うのか、馬鹿馬鹿しい」
 彼女は御遣いの話など信じていない側の人間だった。
 そんなまやかしに期待するぐらいなら、己の力で世を変える。
 そう思って常日頃から自らを鍛えてきた。
 まだまだ天下に名を轟かすほどとはいかないが、少なくとも益州に於いて彼女より強い
と言えるのは一人くらいしか居ないと自負している。
「大方下等な妖の類だろうな。──とは言っても、そいつが民を害する可能性を考えれば
放って置くわけにもいかないか」
 身の丈以上もある巨大な金棒を握って独りごちた。
 背が高く、女性にしては筋肉質な体つきと言えるが、その金棒の大きさはその事を差し
引いてもなお、彼女の身には余ると思えた。
 しかし彼女はそれを軽々と肩に担ぐと、光の墜ちた方角へと走り出した。
562 名前:蜀√if 巴蜀の王 序章 2/3[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 00:26:12 ID:kVWmwvgb0
「うわーっ!な、なんだお前等っ!?」
「おいおい、大人しく身包み置いてきゃ命は助けてやるって言ってんだろ?」
「アニキ、面倒くせぇや。一思いにスッパリ殺っちまいましょうぜ」
「(こくこく)」
 彼女が光の落下点付近へ辿り着くと、何やら喧騒が聞こえてきた。
 見ると一人の青年が三人組の男達に取り囲まれているところだった。
 見慣れぬ白い服を着た青年にも気を取られたが、それより男達の頭に巻かれた黄色い布
が彼女の注意を引いた。
「チッ、黄巾の馬鹿共がこんな所にまで……」
 思わず舌打ちをする。
 黄巾党──突如大陸中を席巻した一大勢力である。
 当初は腐敗した漢帝国を打ち倒し、世直しを行う為に現れた義侠の集団とも謳われたが、
その実は村や町を襲って暴行・略奪を繰り返す無頼の徒である事が露呈していた。
 中原から遠く離れたこの辺りではあまり見掛けなかった彼等だったが、最近では益州領
内でも度々見受けられるようになっていた。
「ほらほら、もう逃げられねぇぜ。諦めて素直にくたばっちまいな!」
 そうこうしている内に青年は男達に追い詰められ、絶体絶命の状況に陥っていた。
「クッ……!」
 振り上げられた剣に対し、青年が思わず頭を抱えた時だった。
「待て、お前等!」
「んぁ、何だ──ぴぎゃぁっ!?」
 振り向いた小男を、彼女の持つ金棒が打ち払った。
 短い悲鳴を上げて男は数間もの距離を飛び、木に激突してそれっきり動かなくなった。
「な、何だ、手前ぇは!?」
 残った男達が驚愕の目で彼女を見る。
「お前等みたいな奴に──名乗る名前なんか持ち合わせてないっ!!」
「どわぁぁっ!?」
「ぷぎぃぃっ!!」
 それは一瞬の事だった。
 彼女が武器を二閃させただけで、残った二人も地面に倒れ付していた。
「フン。──おい、大丈夫か?」
564 名前:蜀√if 巴蜀の王 序章 3/3[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 00:32:23 ID:kVWmwvgb0
 呆然とする青年に向かって彼女が声を掛けた。
「……へ?」
「何を呆けてるんだ?怪我は無いかと訊いてるんだ」
「あ、ああ。大丈夫だよ。お蔭で助かった。あいつ等変な格好してる上にいきなり斬りか
かってくるんだもんな。しかもマジモンの剣っぽかったし。洒落になんねぇって」
「何を言ってるんだ。そんな高そうな服着て、一人でこんな所をウロウロしてたら野盗に
襲ってくれって言ってるようなものだろ」
「高そうって……この学生服がか?」
「がくせいふく……?耳慣れない言葉だが、お前は何処から来たんだ?」
「東京の聖フランチェスカ学院だよ」
「ふらん……?何だかお前の言葉は良く分からないな」
「うん、俺も上手く言葉が通じてない気がする」
 彼女は噛み合わない青年との会話に、段々苛立ちを覚えていた。
「なあ、ところでここは何処なんだ?それと君の名前は?」
「ここは益州の巴郡だ。だが名前は尋ねた方が先に名乗るものじゃないのか?」
「ああ、ゴメン。そうだな。俺の名前は北郷一刀。さっきも言ったけど聖フランチェスカ
学院の学生だよ」
「わたしは魏延。字は文長。巴郡太守厳顔様の副将だ」
565 名前:石秀[sage] 投稿日:2010/01/27(水) 00:36:26 ID:kVWmwvgb0
以上です
序章とか言いながら只の思いつきで書いたネタなんで続きませんが

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