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315 名前:桂花をナデる日(1/2)[sage] 投稿日:2009/07/17(金) 00:24:09 ID:fQmSZU/a0
瞼を開けるとおよそ想定し得ない状況にあり、桂花の頭脳は一時的に停止を余儀なくされた。
自分の頭はあろうことかちんこ…もとい北郷一刀の膝の上で仰向けに寝かされており、
さらにあろうことか
『ナデナデ』
そう、ナデナデである。ナデナデをされていたのである。
桂花が目を開けたことに気づくと一刀は手を止め、心配そうな表情をする。
そしてナデナデが止められたことで桂花は一瞬残念そうな表情をするが、すぐにいつもの怒り顔になった。
一刀「大丈夫か?桂花」
桂花「大丈夫って何がよ!離れなさいよ全身精液男!」
桂花が一刀から離れようと頭を上げようとすると、一刀は慌ててそれを止めた。
一刀「駄目だって!いま凪に医者を呼んでもらってるんだから!」
桂花「医者ぁ?医者って何…ったい!」
ズキンと痛んだ頭に顔をしかめると、桂花は現状に至るまでのことを思い返していた…

桂花「くっくっく♪今日こそあの歩くわいせつ物に思い知らせてあげるわ♪」
今日も今日とて楽しい穴掘り。
もはやその道の匠と言っても過言では無いかもしれない桂花の落とし穴だが、今回はかなりの出来栄えである。
研鑽に研鑽を重ねた擬装を施したそれは、もはや桂花自身にも見破れない。
本来なら自分だけには分かる目印などを付けるのだが、それが元で本郷一刀に見破られてしまっては台無し。
ということで敢えて目印は付けなかった…決して付け忘れたわけではない、断じて、絶対。
316 名前:桂花をナデる日(2/2)[sage] 投稿日:2009/07/17(金) 00:28:53 ID:fQmSZU/a0
賢明なる諸氏にはもうお分かりでしょう。
『自爆』と書いて『おやくそく』と読むアレであります。

見事に自分の掘った落とし穴に転落した桂花だったが、今回は落ち方がいけなかった。
落とし穴を掘り過ぎて、掘ったことすら忘れていたとか。
華琳に呼ばれて急いでいたとか。
向こう側から本郷一刀が近寄ってきたから、それを避けようとして急激な重心移動をしたとか。
色々な要素が重なり合って、なんということでしょう、桂花は頭から落ちてしまったのです。

桂花「…死にたい…」
恥も恥、大恥赤恥泣きっ面に恥、いや蜂。
これ以上があるものかと思われる程の落ち込み顔となった桂花に、一刀は語気を強めて言う。
一刀「馬鹿なこと言ってないで安静にしてろ…気持ち悪いとか、吐き気とか無いか?」
桂花「あんたにこうされていることが気持ち悪いし、吐き気がするわ…」
一刀「なら平気だな。まったく、少しは懲りてくれよ」
そう言うと一刀はまた桂花の頭をナデナデし始めた。
桂花「ちょっと…何で撫でるのよ…」
ジト目で、でも少し顔を赤らめて問う。
一刀「いや、桂花が気絶してる間にな…こうしてたら桂花の表情が和らいでいたから」
桂花「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

それから凪が医者を連れてくるまで、桂花は黙って一刀にナデナデされ続けていたそうな。
それを羨ましく思った凪がその夜「隊長、撫でてください」と押しかけたかどうかは別のお話…

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