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11 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/07/06(月) 06:54:47 ID:Q7sYxRlA0
>>1乙

1000じゃないけど前スレで希望が出ていた七夕ネタ書いてみたので桃香して良ろし?
12 名前:笹の葉さらさら(1/5)[sage] 投稿日:2009/07/06(月) 07:17:17 ID:Q7sYxRlA0
今日も今日とて書類整理に追われ、昼食に簡単なものをと女官に頼んだのだが
用意されたのは笹の葉で包まれた粽だった。
一刀「そう云えば、もうそろそろ七夕の時期なのか…」
笹の葉をつまんで剥き取りそんなことを呟くと、隣で一緒に仕事をしていた
(と云うかうんうん唸っていた)桃香が首をかしげて聞いてきた。

桃香「『たなばた』…って何?ご主人様?」
お茶を淹れようと席を立ちながら問いに答える。
一刀「ああ、毎年七月七日に行う風習でね、短冊に願い事を書いて笹竹に飾るんだ」
愛紗「天の国ではそんな習慣があるのですか…いったいどういった謂れが?」
桃香と俺を挟んで隣に居た愛紗も手を休めて聞いてくる。
頼りない記憶を手繰りながら説明することにした。

一刀「俺もあまり詳しくはないんだけどね…えーっと確か、星空の世界に織姫と牽牛って夫婦が居てね」
桃香「星空の世界…って、ご主人様の居た天の国とは違うの?」
一刀「うん、俺の居た場所よりむしろそっちが天の国って感じかもしれないなぁ」
お茶で口を湿らせて話を続ける。
一刀「どちらも名前の通り機織りと牛追いに長けていて仕事に真面目だったんだけど、
 夫婦になってから…その仲が良すぎて全然仕事に専念しなくなっちゃったんだ。」
13 名前:笹の葉さらさら(2/5)[sage] 投稿日:2009/07/06(月) 07:19:02 ID:Q7sYxRlA0
愛紗「仲の良いのは結構ですが、仕事を怠けるのは感心しませんね…」
うん、分かってるから、そんなジトっとした目で俺を見ないで頂けないでしょうか愛紗さん。
一刀「…で、だ。それを怒った神様が二人を離れ離れにしちゃったんだ」
桃香「え〜っ!ほれはひろいよ〜!」
頬をふくらませた桃香がぷりぷりしているが、とりあえず口に含んだ粽を飲み込んでくれ。

一刀「まぁね…で、二人は天の川の両岸に離されてしまったんだけど、当然二人とも落ち込んでね」
愛紗「それは…そうでしょうね。私も、もしご主人様と離されてしまったら…」
悲しそうな顔をする愛紗に、いつも仕事をサボっている自分を殴りつけたくなってしまう。
そっと愛紗の頭を撫でると「大丈夫です」とばかりに笑みを向けてくれた。
桃香がねだる前に頬を撫でると、こちらも嬉しそうに顔をすり寄せてくれる。

一刀「まぁ、さすがにそれを憐れんだ神様が年に一度、七月七日だけデート…逢瀬を許したんだ」
桃香「年に一度だけ、かぁ…せめて月に一度、ううん週に一度くらいにしてあげれば良いのに」
愛紗「確かに、年に一度だけとは…むぅ」
俺もこの逸話を聞いた時はそう思ったなぁ。
一刀「そんな伝説から機織りに秀でた織姫にあやかって、技芸の上達を願い笹を飾る…って話だったかな」
何故に笹なのか、何故に七月七日なのか、と自分でも色々気になる点はあるが、今となっては調べようもない。
14 名前:笹の葉さらさら(3/5)[sage] 投稿日:2009/07/06(月) 07:21:09 ID:Q7sYxRlA0
桃香「ねぇ…皆でしない?『たなばた』」
その言葉に俺も愛紗も否は無く、次の日の議題に挙げると皆も興味を示し、
俺の監督のもと執り行うことになった。

元の世界では色紙で作る短冊もここでは木簡が代わりとなり、笹に吊るされるとカラコロとにぎやかだ。
皆がどんな願いを書いたか気になって、一通り見て回ると…

鈴々『もっともっとつよくなるのだ』
朱里『ご主人様への奉仕の技を磨けますように』
雛里『ご主人様のお役にたてますように』
翠『★■※@▼●∀』(かき消そうとしたようだが「ご主人様に愛されますように」と読めた)
蒲公英『お姉さまが自分に自信を持てますように』
星『我、メンマの道を極めんと欲す』
紫苑『璃々が健やかに育ちますように』
璃々『おかーさんみたいになりたい』
桔梗『酒』
焔耶『桃香様万歳』
16 名前:笹の葉さらさら(4/5)[sage] 投稿日:2009/07/06(月) 07:40:06 ID:Q7sYxRlA0
月『詠ちゃんが幸せでありますように』
詠『月が幸せでありますように』
恋『みんないっしょ』
音々音『恋殿とずっと一緒に居られますように』

麗羽『まだ私の世になりませんの?』
猪々子『ちんこが生えますように』
斗詩『麗羽様と文ちゃんが元気でありますように』

美以『みぃはにくがたべたいのにゃ』
白蓮『普通って言われなくなりますように』

ちょっと頭をかかえたくなるような内容もあったけれど、皆思い思いの願いを書いているようだ。
そして桃香と愛紗の願いは…
17 名前:笹の葉さらさら(4/5)[sage] 投稿日:2009/07/06(月) 07:45:48 ID:Q7sYxRlA0
桃香『皆が笑って暮らせる世になりますように』
愛紗『皆の笑顔を守れますように』

しばらく木簡に書かれた言葉を見つめ、心に宿る想いを改めて確認して、俺も笹に木簡を下げた。

『皆の願いが叶いますように』


それからしばらくの間、毎夜かわるがわる皆の部屋に呼ばれては朝までしっぽりだったのは言わずもがな。

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