- 740 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/05/15(金) 21:17:15 ID:7r5wISTl0
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ほい、やっつけだけどw
- 741 名前:清涼剤[sage] 投稿日:2009/05/15(金) 21:26:48 ID:oBF/bEJa0
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>>740を見て何となく、左慈(♀)もの書いてみました。三分割です。
※短時間で書いたので質は悪いです。
投下してみていいですかね?
- 744 名前:左慈END1/3[sage] 投稿日:2009/05/15(金) 21:30:53 ID:oBF/bEJa0
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―――意識が遠のく……
一刀は目の前が真っ白な光によって包まれていくのを見ながらそう感じていた。
―――お、俺は……
そして、最後に戦い続けている少女たちの方へと視線を向けた。そして一人の人物の名
を頭に思い浮かべたところで彼の意識は完全に失われた。
「こ、ここは?」
意識を取り戻した一刀、そっと瞳を開けてみるとそこは
「フランチェスカ?」
彼がかつて住んでいた世界のとある場所と酷似していた。その光景を一刀が不思議に思
っていると
「すーすー」
隣から声があがった。一刀は、そこで初めて自分の横に誰かが居ることに気付いた。
「この人は……」
その視線の先にはどこかで見たことのあるような人物が寝ていた。外見の特徴は甘栗色
のストレートの髪、瞳は閉じられているため解らないが輪郭からすると鋭そうな目つきに
思える。肌は透き通り、その人物をより一層綺麗に見せていた。
「う〜ん」
一刀がその人物に該当する名前を頭の中で検索していると、当人が目覚めはじめる。
「こ、ここは……!!」
その人物は、一先ず周囲を伺った後、隣に居る一刀を確認しするどい眼を真開いた。
「な、何故貴様がいるんだ!」
「え、えぇと……君は誰だっけ?」
何故かもの凄く睨み付けてくる人物に冷や汗を掻きながら尋ねる一刀。
「わ、忘れただと……」
そしてその人物は構えを取る。一刀はその構えに見覚えがあった。
「も、もしかして……左慈か?」
「当たり前だ!!今度という今度は貴様を殺す!」
そう言って襲いかかろうとする左慈。
「ま、待て一体、今どういう状況なんだ?」
- 745 名前:左慈END2/3[sage] 投稿日:2009/05/15(金) 21:34:59 ID:oBF/bEJa0
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「知るか!どうせ新たな外史が誕生したんだろ!」
そう答えて上段の蹴りを放つ左慈。それをしゃがんで躱す一刀。
「あ」
「ちぃ、避けられたか……なんだ顔を赤くさせて」
「え、えぇと下着が丸見えだったんだが」
「はぁ!?何を言ってるんだ貴様は」
そう言いながらも何となく自分の下半身を見る左慈。
「!?」
そこには、普段のズボンではなく何故かスカートを穿いていた。
「さすがに、その格好で上段蹴りすれば見えるって……」
一刀のだめ押しでさらに顔を赤くする左慈。さらに重大な事実に気付く。
「な、ななななな……むむむむ、胸!?」
そう、左慈の胸がたくましいものから柔らかいものへと変わっていたのだ。
「なぁ、なんで"女"になってるんだお前」
衝撃の事実を確定させる一言を一刀が口にする。その言葉を聞きながら左慈はうつむき
続けていた。そしてバッと顔を上げると一刀に向かって叫ぶ。
「知るかぁぁあ!どちらにしろ貴様は死ねぇぇぇ!」
「ひぃぃぃぃいい」
眼を爛々と輝かせながら襲いかかろうとする左慈。その姿に恐怖を感じ、悲鳴をあげな
がら逃げる一刀。そんな追いかけっこをしている内に左慈はあることに気付く。
「おい、北郷」
「な、何だ?」
一定の距離を保ちながら聞き返す一刀。左慈は再び俯いているためどんな表情かは解ら
ない。
「さっきから気になっていたのだが、何故、他に誰もいない?」
「さ、さぁ……あっ」
一度は首を傾げる一刀だが何かに気付いたようで声を上げる。
「何だ、心当たりがあるのか?」
「あぁ、あの外史の最後に俺、お前の事を思ったんだ……もし、左慈が愛紗たちみたいに
生きれたらどうだったんだろうってさ……もしかしたら―――」
「間違いなくそれだ、北郷のその考えの影響で俺は関羽たち同様に"女"となりお前と共に
この世界へ来てしまったようだ」
- 746 名前:左慈END3/3[sage] 投稿日:2009/05/15(金) 21:38:29 ID:oBF/bEJa0
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淡々と語り続ける左慈。その言葉から彼女の感情をうかがい知ることは出来なかった。
そして、思考を続けた左慈は一つの結論に至ろうとしていた。
『待てよ……さっきの言葉からすると、こいつはこの"左慈"を選んだのか?』
そこまで考え左慈は思わずボッと赤くなる。どうやら知らぬ間に彼女は"乙女"になって
いたようだ。
「そうか……干吉もいないし、仕方ない」
咳払いをしながら一刀をちらりと見る左慈。
「?」
「しばらくは、貴様と共にいてやる」
至った結論を一刀に告げる左慈。彼女は顔を真っ赤にさせながら一刀を睨み付ける。本
人は気付いていないが幾分背が縮んでいたため上目遣いになっており、それが一刀に一つ
の感想を抱かせた。
『い、以外と可愛いな……』
「だが、取り敢えず、この落とし前は着けて貰わんとな」
ゆらりゆらりと一刀と距離を詰める左慈。
「ま、待て落ち付けって」
後ずさりしながら説得を試みる一刀。
「問答無用!」
「勘弁してくれぇぇぇ」
二人は再び追いかけっこを始めるのだった。一刀を追いかけながら左慈はポツリと呟いた。
「本当にこの落とし前……責任取って貰うんだからな」
以上です。お見苦しいものをお見せして申し訳ありませんでした。