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637 名前:小ネタ[sage] 投稿日:2009/04/15(水) 00:56:35 ID:PKwyKNhc0
 最近天和の様子が何かおかしい。
 時折物思いに耽っている姿を見かける。
 そんな彼女も悪くは無いけど、やっぱり天和は笑っている方が魅力的だ。
 ちょっと……いや、かなり天然で我侭なところもあるけど、あの笑顔を見たら許せてしまうもんな。
 マネージャーとも言える立場にある俺としては、こんな時こそ彼女の力にならなくては。
「天和、最近何か悩みでもあるのか?」
 思い切って声を掛けてみた。
「あ、うん……。あのね、この間の生まれた時から目の見えない人が聴きに来てくれたの。その人私たちの歌の事を
すっごく良かったって褒めてくれたの」
「へぇ、じゃあ天和たちの歌がその人に力を与えたんだな」
「でもその人ね、歌詞の中で『青空のような透き通った心で』って言う所だけ分からなかったんだって。そうだよね。
生まれてから一度も青空を見た事無いんだもん。ねぇ、一刀さん、生まれた時から目の見えない人に空の青さを
教えてあげるにはどうしたら良いのかな?こんな簡単な事も出来ないなんて、私旅芸人失格だよぉ」
「…………」
 うん、良い話だよな。
 天和の優しさがよく伝わってくる。
 そんな彼女の歌だから、その人も感動したんだろう。
 けど俺には別の事が頭に浮かんでしまっていた。
 俺のいた世界にも同じ事を言ったタレントがいた。
「天和、上半身裸のタイツ姿で興業に立つのはやめてくれよ?」
「たいつ……?もう、何言ってんのか分かんないよぅ。私真面目に相談してるのにぃ」
「ご、ごめん」
 しかしポカポカ胸を叩いて来る天和に誤りながらも、俺の脳内では「ドーン!」と叫ぶ天和の姿が浮かんでいた。



以上、分かる人だけ分かってください的なネタでした。

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