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3 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 23:39:10 ID:+chIp+nS0
前スレで漢√華雄編を書くと言った者です。
だいたい4レスで投下します。
5 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 23:40:24 ID:+chIp+nS0
if漢√華雄視点


「…董卓…様」

私は関羽に敗れた

張遼の制止を無視し、無様に敗北した

戦場はすでに無く、あるのは屍の山だった

「…董…卓…さ…ま」

引きずる身体は重く、意識は朦朧として意味をなさず

這いずるように進みながら、洛陽へと手を伸ばす

「…と…う…た………」

身体が傾き気を失う瞬間、誰かが呼ぶ声が聞こえた気がした


6 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 23:41:26 ID:+chIp+nS0
次に目が覚めたとき、私は知らない場所に居た。
ここは何処なんだろう、少なくとも戦場ではないな。
隣に人の気配がするが、この人物が助けてくれたのだろうか?
誰だ?そう思って身体を動かそうとすると、全身に痛みが走った。

「おい、怪我人なんだから無茶するなよ。」

穏やかで気遣うような声がする。
眼だけ動かすと、キラキラ光る白い服を着た男が一人。

「お前が私を助けてくれたのか?」

私がそう言うと、男は頷いて肯定した。

「血塗れで、最初は死んでるかと思ったよ。息はしてたから驚いたよ。」

死んでいる…か、確かにもう駄目だと思…あっ…と、ふと気付いた。

「おい!今日はいつだ!あの戦いからどれだけ経った!董卓様はご無事か!!」

そうだ!私は洛陽に行かねばならない。呂布や張遼たちだけでは不安だ。
身体は動かないが、せめてどうなったか位は知っておきたい。
だがそんな私の願いを男は聞いてくれなかった。

「…ごめん。俺にも…その…よく分からないんだ。だから…ごめん。」

男はそれだけ言うと、部屋から出て行ってしまった。
私は、直感的に男が何かを隠してることに気付いた。
いやな予感しかしない。身体に力を込め、立ち上がる。
…つもりだった。でも、腕から力が抜け寝台から転がり落ちる。

7 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 23:45:59 ID:+chIp+nS0
倒れる際、花瓶を巻き込み派手な音を立てる。
すると、男の他に女が一人駆け寄ってきた。

「な…何事ですか!?」
「大丈夫か!」

抱え上げようとする男の胸倉を掴み、私は叫ぶ。

「言え!!董卓様はどうなったのだ!!呂布は!張遼は!」

答えたのは隣の女だった。髪を肩で切り揃えた大人しそうな女だった。

「呂布なら劉備の軍に、張遼は曹操の軍に降りました。残念ながら、董卓は劉備の軍に討たれました。」

呂布と張遼が裏切った…まさか、いや違う。なんと言った?『討たれた』誰が?董卓様が?

「ふざけるなぁぁ!!なぜだ!なぜ董卓様が討たれねばならない?悪いのは攻めてきた連合軍の方ではないか!!」

そうだ!腐った官を一掃し、洛陽の民を救った董卓様がなぜ?なぜ?なぜ…私はこんな所で寝ていたのだ!!

「落ち着け!まだ身体が本調子じゃないんだ!無理をすれば「知った事かぁぁ!」

きしむ身体に力を込める。立ち上がって足を踏み出し崩れ落ちる。
8 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/03/12(木) 23:53:47 ID:+chIp+nS0
男が私を抱きしめなければ、床に顔から落ちてたことだろう。

「…くそ。…なぜだ?…なぜ私は守れなかった。…あの方を守ると誓ったはずなのに。」

悔しい…口惜しい…クヤシイ、涙がこぼれ頬を濡らす。

「…もう、終わったんだ。だから傷を癒そう。後の事はその時考えればいい。」

諭すように私の背中を撫でるその手が、優しかった彼女の手を思い出させ
私は、声を出すことすら出来ず泣き続けた。








以上が1章になるのかな?下手でごめんorz
春蘭ネタなら
『春蘭初めてのお熱』
『一刀、盲夏侯の運命覆すの事』
『ホントかウソか春蘭の告白(夢想での華琳の無茶な命令より)』
など考えてはいる。
華雄編、もういいっていうならこっちで頑張ってみるよ。

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