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9 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/02/04(水) 23:09:15 ID:dRAYIVfeO
とりあえず新スレ投下一番乗りしても大丈夫かしら?
12 名前:◎黎明の一刀 前編 1/3 [sage] 投稿日:2009/02/04(水) 23:15:25 ID:dRAYIVfeO
凪「けいどろ…?」
沙和「何それ〜?」
真桜「またけったいな匂いがするなぁ」
一刀「俺の世界では主に子供がやる遊びだよ。地方によってはドロケイとも呼ぶけどね」
凪「遊び…ですか?」
一刀「でも警邏の訓練にも使えるかなぁと思ったりするんだよな。要するに俺が泥棒役、3人は俺を捕まえる役になるんだ」
沙和「フンフン、それでぇ?」
一刀「俺は街中を隠れながら逃げ回る。制限時間内にお前達3人が俺を捕まえたらお前達の勝ち、逃げ切れたら俺の勝ちだ」
真桜「それだけ?ウチら3人やで?あっちゅー間に捕まえてまうで?」
一刀「その代わり俺は服も髪型も変えて変装する。それに俺はお前らの知らない裏路地もたくさん知ってる。逃げ切る自信はある」
凪「…土地勘のある罪人を捕まえる訓練としてはうってつけですね」
沙和「じゃあじゃあ、アタシ達が隊長の事を捕まえたら、何かご褒美くれる〜?」
真桜「せやなぁ…ウチ新しいドリルとか欲しいねんけど」
一刀「やるか!せいぜいメシ奢るくらいだ!」
真桜「ぶーぶー!」
沙和「ぶーぶー!」
華琳「あら、面白そうな話をしてるわね?」
一刀「…え?」
凪「か、華琳様!?」
華琳「その遊び、私もやってみたいんだけど」
真桜「…ハァ?」
一刀「…逃げる方?捕まえる方?」
華琳「もちろん捕まえる方…と言いたいけど、私が本気を出したら一刀なんかすぐに捕まえられるでしょ?」
一刀「だから?」
華琳「だから?だ、だから…仕方ないから、私も一刀と一緒に逃げる役をやってあげても良いって言ってるのよ」
沙和「ふ〜ん…」ニヤニヤ
真桜「ほっほぉ〜…」ニヤニヤ
13 名前:◎黎明の一刀 前編 2/3[sage] 投稿日:2009/02/04(水) 23:16:30 ID:dRAYIVfeO
一刀『じゃあ着替えてから詰所前に集合な。バレないようになるべく地味な服で来てくれ』

一刀「って言ったのになぁ…」
華琳「何よ?文句でもあるの?」
一刀「…何でメイド服?」
華琳「春蘭の部屋にあったのよ。可愛いでしょ?」
一刀「うんうん、可愛い可愛い。てか華琳は何を着ても可愛いよ。でもね?今日はいかに目立たずにやれるかって事なんだけど…」
華琳「ほら、ぐずぐずしてないで行くわよ。早くしないとあの子達が追いかけて来ちゃうじゃない」
一刀「…はいはい。まぁ本当に可愛いから良いか」
華琳「…そ、そんな見え透いたお世辞は良いから早くしなさい!」
一刀「何で褒めたのに怒られるの…?」

凪「…そろそろ隊長達を探しに行かないといけないんじゃないのか?」
真桜「ん〜?そんなん探しに行く訳ないやんか〜」
凪「え?でも、訓練…」
沙和「も〜凪ちゃんは鈍感なんだから〜。隊長と良い勝負なの〜♪」
凪「う…流石に隊長よりは鈍くないつもりなんだが…」
真桜「あんなぁ凪ぃ、隊長1人だけやったらウチらも頑張って捕まえたるで?メシも奢ってほしいし。せやけど華琳様が参加した時点でもう話は全然変わっとんねん」
凪「???」
沙和「あのね、沙和達が隊長達を探しに行かなかったらぁ、どうなるの?」
凪「それは、華琳様と隊長はずっと隠れたままで……あ」
真桜「つまり華琳様と隊長はずっと2人っきりっちゅう事や♪」ニヤニヤ
沙和「ご飯は惜しいけどぉ、それよりも華琳様と隊長の恋の行方の方がず〜っと面白そうなの〜♪」ニヤニヤ
凪「なるほど…考えたな…」
真桜「後は隊長が上手く華琳様を落とすかどうかや。うん?逆かな?」
沙和「どっちの展開でも凄く面白いの〜♪」
14 名前:◎黎明の一刀 前編 3/3[sage] 投稿日:2009/02/04(水) 23:17:18 ID:dRAYIVfeO
凪「正直、沙和達が奢りの機会を捨ててまで隊長を後押しするなんて意外だった。どうしたんだ一体?」
真桜「そらなぁ…あの2人じれったいねん。お互い好きなんは解って…んのんかな?」
沙和「隊長は超鈍感だけど、華琳様も意外と隊長の想いがわかんないのかも〜。だって華琳様って好かれるばっかりで、自分から追いかけるのは慣れてない感じだし〜」
凪「でも…大丈夫かな?」
沙和「何が〜?」
凪「いくら変装してるとは言え、華琳様達が街で顔見知りに会わないとも限らないし…もし春蘭様や桂花様にバレたら…」
真桜「う。それは…考えたないなぁ…」
沙和「ま、まぁその時はみんなで知らんぷりすれば大丈夫だよ!桂花様はともかく、春蘭様はアホの子だし!」
真桜「せやなぁ。よし、今日の事はウチらだけの秘密にしとこな!」
春蘭「何が秘密なんだ?」
桂花「何が秘密なの?」

ピキッ…!

桂花「ねぇ貴女達…華琳様がどこにもいらっしゃらないんだけど…知らないかしら?」ユラァ…
春蘭「なぁお前達…私の部屋から華琳様用の衣裳が消えているんだが…どこに行ったのかな?…」ゴゴゴゴ…
凪「あ、あ、あの…その…」
桂花「そう言えば…あの変態もいないのよねぇ…」ドドドド…
沙和「えっと…あうあう…」
春蘭「華琳様はまだ仕事が残っているはずなのだが…北郷の馬鹿は華琳様をどこに連れて行ってしまったのだろうなぁ…?」ビキビキ…
真桜「あ、あは、あはははは…」

3人「「「隊長逃げてええぇぇぇぇーっっ!!!」」」テーテーテーテー…

一刀「…ん?」
華琳「どうしたの?」
一刀「いや、何か断末魔みたいなのが聞こえたような…」

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