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120 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2009/01/19(月) 20:32:18 ID:yCnwkSIB0
「そうかぁ〜。無印でチンコの去った外史に残された人のことが
気にかかってたけど、その世界でちゃんと生きていくんだねぇ」
と魏√誰も選ばずEDに納得していた俺に、天から怪電波が届いた。

びびび『残留エンドへの分岐を忘れちゃった テヘッ』

・2レスのショートストーリー
・一部発言に乱れアリ
・5分後投下 5分間隔
124 名前:魏√ 残留ED (1/2)[sage] 投稿日:2009/01/19(月) 20:35:58 ID:yCnwkSIB0
誰の意志なのかは分からないけど、与えられた使命があったのなら
それは果たせた。華琳達のいる世界から消えることに悔いは無く、
もう思い残すことはない。そう思っていた。

視界が暗転して消え去ろうとした時に感じたのは達成感ではなく・・・痛み
胸の奥の痛みが慟哭となり喉から突き上げてくるがそれは声にならない。
失おうとしている意識 不確かになっていく記憶 俺はそれに恐怖した。
この身が消えようとも華琳達と過ごした日々が無くなる事は嫌だと

ひたすらに恐怖しそして
震える両手を伸ばした先は
僅かに残っていた光だった
 _________________
 
再び開かれた視界の先には駄々泣きしている少女がいた。

別離にも毅然とした姿を崩さなかった覇王と別れたのはついさっきの出来事。
その華琳が、まるで親を見失った迷子のように泣き声を上げていた。

「・・・。あ、あの、華琳さん?」

それはあまりに無様で不用意な言葉だろう。
俺が再び現れたことにも気づかず泣きじゃくっていた華琳は、顔をあげ
「えっ・・・」俺を見て呆然とし「・・・かず」そして再起動した「と!!」

ゆっくりと立ち上がり両手を広げ胸に飛び込んできた華琳を、俺は抱きしめ
幸せを胸いっぱいに吸い込・・・めないんですけど!
125 名前:魏√ 残留ED (2/2)[sage] 投稿日:2009/01/19(月) 20:40:59 ID:yCnwkSIB0
「痛っ。絞めすぎだって ギブギブ」
「ギブギブ? 天界の言葉ムズカシイネ」

謎の中国人と化した華琳は俺を絞め抱え上げたまま突進して川へ叩き込んだ。
そのままマウントポジションを極めたのちに身動きの取れない俺と見詰め合い、
微笑みかけ、そして全身から憤怒か羞恥なのか区別のつかない炎を吹き上げる。

「ちょ、か、かり ぐぇ」

カンドーの再会に降るのは涙では無く拳の嵐。

「忘れなさい。いい? 今日見たことは忘れるのよ」

血を撒き散らして頬が瞼が額が切れても、燃える拳を突き落とし吼える。

「そうね、このまま殴り続けていたら全部忘れるかもね?」

ナゼに疑問系なその言葉が、すでに途切れかけていた俺の意識を一瞬蘇らせた。

「ガァッ か、華琳。 おまえが!」
「なによ!」

力の入らない両手伸ばしニヤリと寂しがり屋の女の子に笑いかけ、告げる。

「全てだ。忘れてやるもんか」

どう応えるかなんて知ったことじゃない。これからは思うが侭生きてやる。
手のひらに頬の温もりを感じつつ、俺は今度こそ安心して意識を手放した。


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