- 145 名前:21[sage] 投稿日:2009/01/12(月) 02:20:52 ID:QEaM3aeP0
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袁術軍ルート続き出来ましたが投稿して大丈夫ですか?
多分5レスぐらいに収まるかと
- 149 名前:21[sage] 投稿日:2009/01/12(月) 02:26:01 ID:QEaM3aeP0
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───美羽はお昼寝の時間とかで、七乃さんが寝かしつけたあとさっきの話のように
七乃さんについて袁術勢力の置かれた状況を教えてもらうことになった。
「しかし天下をとると言ってもなにから手を付ければいいやら」
「そうですね〜 高祖や光武帝の時代とは違いますから、今だと中央の高位に昇り詰めて
天下に号令をかけるのが目標になると思いますよぅ」
「あ、そういう事なの?」
「いやですよぅ 一刀さん。今はそんな戦国乱世の世の中じゃないんですから♪」
「へぇ・・・いや天下を取るというからてっきりね」
「権勢を誇示するのに私兵を持ったりはしますけど、
この南陽だって朝廷から任命されて美羽さまが治めているんですよ?
洛陽で学び、地方の刺史をこなして箔を付けて中央に戻ってより高位に昇る。
例外はありますけど基本はこういう流れになりますね〜」
「じゃあ、今の天下人って誰になるの?」
「朝廷にも色々と派閥がありますけど、官軍の実権を握る何進大将軍と、
政治の実権や財力を握る張譲さん達十常侍っていう皇帝陛下の近侍たちが争ってます。
美羽さまは何進大将軍の派閥になりますね。」
「何進て・・・元肉屋で十常侍は宦官のか」
「よく知ってますね〜 でもだめですよぅ 肉屋は禁句なんですから♪
あれでご本人結構出自を気にしてらっしゃるそうですよ?
それに元お肉屋さんでも今は美羽さまの上司なんですから」
- 150 名前:21[sage] 投稿日:2009/01/12(月) 02:26:26 ID:QEaM3aeP0
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「ああ、ごめん そうだよね。
ってかあれでって七乃さんもさりげなく酷いよね?」
「だって嫌いですもん♪」
「はぁ・・・まあいいや 当面は南陽を無難に治めて美羽を出世させるのが目標になるのかな」
「そうなりますね〜 美羽様の袁家は名門で人脈も財力も桁違いですから
何進大将軍も下に置かない扱いですし。中央にツテのない地方豪族なんかは
美羽さまを頼ってきたりするんですよ。そこで恩を売って貸しを作って
自派に取り込んだりするんです。今は揚州の有力豪族孫家を後押しして
荊州の対立派閥の劉表さんを牽制してるとこです。」
「へぇ、美羽もがんばってるんだな」
「そうですよー 『田舎豪族どもは名門の妾に従っておれば安泰なのじゃ!』とか
近隣の豪族を懐柔してるつもりなんですもん♪面白いですよねー」
「いや、いいのそれ? なんか反感買わない?」
「いいんじゃないですか〜? あちらも美羽さまの後押しを必要としてるから
接近して来るんだし♪ 反感持っても地方豪族じゃ美羽さまには逆らえませんよぅ」
「孫堅さんが首尾よく劉表さんを倒してくれれば荊州は美羽さま派の太守ばかりだし
美羽さまの出世にもつながるんですよ〜」
「もし孫堅が負けちゃったらどうなるの?」
「そりゃあ、有力豪族の孫家が倒れれば揚州は混乱するでしょうけど・・・
美羽さまが直接戦ったわけじゃないので私たちには関係ないですよ♪」
- 151 名前:21[sage] 投稿日:2009/01/12(月) 02:27:19 ID:QEaM3aeP0
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「外の状況はなんとなくわかったよ。美羽の勢力の状況はどうな感じなの?」
「そうですね〜 南陽は人口も収穫も多いし治安も安定してますね。
袁家の人脈で財政は強いですし、かなり豊かですよ♪
内政は閻象さんや楊弘さん達が無難にこなしてて、将軍は紀霊さんが要ですけど
さすがに名のある豪傑相手だと厳しいですね〜」
「国力が高いけど人材に飛びぬけた人がいないって事だね。兵力は?」
「そうですね〜 手懐けてる楊奉さんや韓暹さんたち地方豪族も入れれば10万は動員できますよ」
「一刀さんは天の御使いだし、実はすごい強かったりしないんですか?」
七乃さんが目を輝かせながらきいてくる。
「・・・ごめん。 剣道をそれなりにやってきたけど、人を斬った事もないし実戦じゃ役に立たないと思う・・・」
「えぇ〜 ちょっとは期待したのにぃ」
あからさまにがっかりした七乃さんの様子にちょっと申し訳なくなってくる。
「うぅ・・・ホント申し訳ない。 そういう七乃さんこそ大将軍なんだろ? 実は結構強いとか?」
「えぇ〜 そりゃあ一般の兵隊さんよりかはマシですけど、
本職の脳筋さんたちの相手なんて絶対無理ですよぅ」
「・・・前途多難だね。 なるべく戦闘避けていかないと。」
「まぁ 今は乱世じゃないですし、何とかなるんじゃないですか?」
「だといいけどね・・・」
- 152 名前:21[sage] 投稿日:2009/01/12(月) 02:28:36 ID:QEaM3aeP0
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───美羽の私室
一通りの説明や城内設備を見て回り、袁術軍の文官や武官に挨拶を済ませた後
そろそろ昼寝の終わっているであろう美羽の元へ七乃さんと二人で報告に訪れた。
「美羽さまぁ〜 入りますよぉ」
「あわわわ、七乃かや!? は・・・入るがよい」
美羽の返事を確かめると二人で美羽の私室にはいる
「美羽さま〜 ちゃんとお勉強してらっしゃいますか〜?」
「う・・・うむ、丁度今はじめようとしておったところじゃ!」
動揺しまくりながら言い訳してるってとこか。
「もう 美羽さまってばぁ ちゃんと終わらせないと蜂蜜水抜きなんですからね〜?」
七乃さんは頬を膨らませながら厳しい事をいうが、まあ怒ってないのはまるわかりだよな
「うぅ〜 それは困るぞよ・・・ちゃんとやるから・・・の? 七乃」
大好物の蜂蜜水が貰えないのは死活問題なのか、美羽は涙目で七乃さんを見上げてる。
正直、かわいい。いやペド的な意味でなく妹的な意味でね?
「はぁい♪ いい子な美羽さまならあとでちゃ〜んと蜂蜜水ご用意しますからね♪」
「うむ!」
満面の笑みでガッツポーズする美羽。
やっぱり素直な子だよな、七乃さんもいいお姉さんて感じだし。
俺はそんな二人を見ていると、さっきの話のようにドロドロの政略の中に
身を置いてるというのが現実感がわかない。
- 153 名前:21[sage] 投稿日:2009/01/12(月) 02:29:05 ID:QEaM3aeP0
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「して、そちらも大体終わったみたいじゃの。
どうじゃ七乃、一刀は使えそうかの?」
「う〜ん すごく言い辛いんですけど、このままだとダメダメですね。
武においてはそこらの兵士さんに後れを取り、文においてはそもそも
読み書きが出来ないんですよぅ」
「なんじゃとー! それじゃホントにダメダメのごく潰しではないか!」
美羽がプンスカ怒りのガッツポーズ
「うう・・・ホント面目ない・・・」
穴があったら入りたい。
「まぁ〜 でも理解力は悪くないですから、まずは美羽さまと一緒に読み書きからはじめましょう♪」
「ふふん ほんに仕方のない奴よのう。されどダメなごく潰しの家臣を一人前に育てるのも君主たる妾の務め。
お勉強は妾に一日の長があるゆえ、わからぬことはなんでも聞くがよいぞ!」
「・・・七乃先生、美羽先輩よろしくお願いします・・・」
「うむうむ!」
「あ、でも美羽さまそこ間違ってますよ」
「なんじゃとー!」
「・・・プッ」
「笑うでない!」
- 155 名前:21[sage] 投稿日:2009/01/12(月) 02:33:29 ID:QEaM3aeP0
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以上です。
・孫家との関係について本体であんまり描写がなかったので勝手に捏造しました。
・時代は孫堅が死ぬ少し前です。
・文字だけキャラで出てきた武将の評価は三国志Xの能力を参考にしてます。
ではありがとでした!