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291 名前:いけいけ、僕らの袁紹探検隊!写真編@エロ本[sage] 投稿日:2007/05/29(火) 00:28:59 ID:kGGsIMCB0
 どうもエロ本です。写真ネタ第2.5弾を投下。
 終わりには、−終われーをつけるので……


 
 時は彼女等がこの外史に来てから、早3ヶ月。
 そこにいたのは、太古の三国世界より、江戸の宝を夢見て追い求めし、三人の黄金に包まれし乙女。そして……
「はぁ……はぁ……何でオレが?」
それに付き合わされる苦労人1人であった。
「姫〜、もう少しで頂上ですよ〜」
「おーっほっほっほ、これで『とくがわのまいぞうきん』とやらは、三国一の名家である、私、袁本初の元という、本来あるべき場所に戻るのですわ!」
「あの〜、伯珪さん……大丈夫ですか?」
「大丈夫じゃねぇ!」
292 名前:いけいけ、僕らの袁紹探検隊!写真編@エロ本[sage] 投稿日:2007/05/29(火) 00:34:27 ID:kGGsIMCB0
 要点だけ?い摘んで話そう。彼女たちは、ご存じのとおりの麗羽と猪々子、斗詩の三人組、そして雑用として無理やり付き添わされ、4人分のスコップを始めとする巨大な荷物を公孫賛 伯珪である。
 そして、彼女たちはとある山の山頂に向かっていた。その原因はテレビで宝を扱った番組を猪々子が見たことから始まる。
 その事を猪々子が麗羽に話せばすぐに宝探しにいくと言い出し、斗詩も付き合わされることになる。しかし、雑用的な人材が欲しかった麗羽はさらに一人の同行を求めたのであった。
 そして、その貧乏くじを引いたのが、最近、株取り引きにハマった元魏王に借金を背負わされ、金を借りた先の江東の小覇王とその軍師に東京湾に沈められそうになっていた伯珪であった。
 偶々、伯珪に出会った斗詩は今までの不運ぶりを聞いて、追手からの逃亡と同時に一緒に宝を捜し、見つけ次第借金を返す、という提案をしたのだ。そして、伯珪の了承により今現在に至る。
「で、もっと速く出来ませんの?ブサイクな伯珪さん」
「だから……一言……余計だって!」
 麗羽達に比べ、伯珪の持っている荷物の量は圧倒的に多い。当然、彼女の歩みも遅いのは道理である。
「やっぱり、少し持ってあげようよ、文ちゃん」
「な〜に言ってんだよ、斗詩。あん位運べなきゃ、わざわざついてきた意味ないだろ?」
「はぁ……はぁ……お前らみたいな馬鹿力と一緒にするなよ」
 だが、彼女には他の選択肢はない。
 彼女はゆっくりと黄金の3人の後ろで汗をたらしていたのであった。
293 名前:いけいけ、僕らの袁紹探検隊!写真編@エロ本[sage] 投稿日:2007/05/29(火) 00:38:43 ID:kGGsIMCB0
 そして、十分後。某山頂。
「さぁ、着きましたわ!」
「お〜、とーちゃーく」
 麗羽と猪々子は高らかに自分たちが登りきったことを宣言する。そんな傍らで、
「あの〜、本当に大丈夫ですか?伯珪さん」
「はぁ……はぁ……死ぬ」
息を切らしている伯珪とそれを心配そうに見ている斗詩がいた。
 だが、麗羽そのような事はお構いなしに、
「なら、早速写真を撮りますわよ。不細工な伯珪さん。準備を……」
と、指示をしていたりする。
 ちなみに、何故写真を撮るかというと、それもテレビの影響であるらしい。
「はぁ……はぁ……」
 そうすると、ツッコミを入れる余裕もないのか、そのまま使い捨てカメラを取り出して
「……じゃあ、撮るぞ」
 そのまま無言でシャッターを押した。



 数ヶ月後。
「なぁ、公孫賛……ずいぶんやつれてないか?」
「気のせいだ。北郷」
 彼女は北郷 一刀の部屋にいた。
「しかし、いつの間にか転校したって聞いてたけど、冥琳達から逃げ回っていて、さらに袁紹達に付き合わされるとはなぁ」
「まぁ、借金が返せたからいいけどさ」
 無駄ではなかった。少なくても彼女はそう思いたかったのだ。そうでなければ、あの苦労が報われないのだから。
 その苦労を想像して苦笑しながらも、一刀は一つの疑問を覚えていた。
294 名前:いけいけ、僕らの袁紹探検隊!写真編@エロ本[sage] 投稿日:2007/05/29(火) 00:42:51 ID:kGGsIMCB0
「でも、どこに行ったんだ?」
 少なくても、今の話からすると、どうやら行ったのは一か所ではないようなのだ。しかし、その疑問の答えは彼の目の前にあるものが語ってくれていた。
「これを見ればわかるだろ?オレより北郷の方が詳しいと思うしな」
 そこにあったのは、400円で買える使い捨てカメラと、それに写った写真が50枚以上並んでいた。
「そうだな、じゃ……」
 そう言って、一刀は一枚の写真を取り上げ、絶句した。

「なぁ、公孫賛……」
「なんだ?」
「これ……」
 そこは確かに山の上だ。だが、そこにあった看板に彼は絶句したのだ。
 写っている麗羽達の後ろには、一面の雪景色。そして、それと不似合いなフランス語、ドイツ語、イタリア語等で『越境禁止』と書かれた看板が立っていた。
「ああ、それな……最初に登った山よりも高くてさ、しかも変な鉄の塊を持った連中が「ふりーず」って言ってくるしさ……まぁ、文醜と顔良がぶっ叩いたら伸びたけど……」
 それは、もしかしてどこぞやの国境警備隊なのでは?
 その言葉を出すのが怖かったのか、次の写真に目を移す。そこに写っていたのは、日本のものとは思えない森林地帯。

「そこには、面白い魚がいたんだよな。肉片を投げ込んだら数十匹で食らいついてくる魚がいてさ、結局、それから3日ぐらいその魚を焼いて食べたんだよな……」
 食ったのかよ!と言えない一刀は、また別の写真に目を移す。

 今度は最初と同じ雪景色、だが、後ろには動物園でしか見られないようなクマと飛べない鳥。
 また別の写真に目を移せば、鳥取砂丘が地平線まで続いているような光景。
 そして、他の写真にも、一言で言えば、日本では決して取れないような写真が大半を占めていた。
「なぁ、公孫賛……」
「何だ?北郷」
「とりあえず……よくやり遂げたな」
 彼には、彼女に贈る言葉はそれしかなかったのである。
295 名前:いけいけ、僕らの袁紹探検隊!写真編@エロ本[sage] 投稿日:2007/05/29(火) 00:55:24 ID:kGGsIMCB0
 さて、次回のこの時間は、新番組『いけいけぼくらの袁紹』第一話・ぶらり温泉湯けむりの旅、人類の秘境で幻のカユーマが愛を叫ぶをお送りします。
 新たにお宝を探しに行く袁紹一行。しかし、目の前に現れた謎の温泉旅館。こんな人の来ない所で営業が成り立つのか?という疑問を覚えた斗詩はそのまま中に入ると、そこには……

                         −終われー


 今回だけは言い訳をさせてください。本当は写真ネタは3つの軍勢をシリアス仕立てで書くつもりだったんです。
 現に、今第3弾(最後)を書いてます。ただ、その最中に袁家でシリアスを書けないか?と思い立って、勢いだけで筆をすすめたら……

 結論……少なくても、私は袁家でのシリアスは無理

 最近、詠=不幸、ハム=不運、粥=不憫が定着している今日この頃……マジで後悔している……orz

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