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900 名前:恋の現代生活大予想[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 02:31:25 ID:/QvBgwO20
 突発ギャグの小ネタのはずだったが、何故かほのぼのに……
 なお、ハムいじめも健在です。終わりには=完=をつけるので……。
901 名前:恋の現代生活大予想[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 02:32:24 ID:/QvBgwO20
 特にやる事のない日にやる事と言えば、彼‐北郷 一刀にとっては適当に歩き回る事であった。
 以前ならば、剣の稽古などもしていたが、現在ではそのような悪夢を実践しようものなら筋肉痛の嵐が彼に襲い掛かるのが目に見えているからだ。
 別に変わりゆく日々の中でも、周りの環境が殆ど変わることは無い。入ってくる知らせだって、季衣と猪々子が大食いで店を何件か潰しただの、伯珪がクビになったバイト先が10件を超えただの、どうでも良いことだ。
「まぁ……どうでも良いか」
 学園の階段をひたすらと上っていく。別に目的地があるわけでもない。ただ、たまたまそうなっているだけだ。
 そして、ついたのは、階段の果て、屋上……というか、鐘楼の入り口だ。
 ゆっくりとその入り口を潜れば、今は使われているかどうかさえ分からない大きな鐘が釣り下がっている。
「風が気持ち良いな」
 そよ風か彼の肌に優しく当たる。そして、周りを見渡せば、そこにあるのは青い空、そして……

「……(もふもふ)」
「……」
何故か、屋根の上でカリカリモフモフのメロンパンに噛り付いている恋の姿であった。
902 名前:恋の現代生活大予想[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 02:37:13 ID:/QvBgwO20
「あの〜、恋さん?」
「……ん?(もふもふ)」
 メロンパンから口を離す事もせずに、彼のほうへ振り向く恋。
「著作権的に危ないんで、そこでメロンパンを食べるのはいかがなものかと……」
 彼自身も何を言っているか分からないような言葉を出す一刀。だが、恋はそれを無視しつつ、メロンパンを食べ終わると、子犬のようにトテトテと一刀の方に駆け寄っていく。
「……ご主人様?」
「いや……食べ終わってから来ても遅いんですがね……」
 いつもの如くマイペースな恋に少し呆れる一刀。だが、これでこそ恋という事も事実である為、彼はため息をつく以外なかった。
「で、何をしてたんだ?」
「……メロンパン、食べてた」
「いや、見れば分かるけど……」
「……セキトも一緒」
 確かに、後ろを見れば、セキトがしっかりとメロンパンを咥えていたりする。犬ってメロンパンを食べるのだろうか?という疑問が浮かぶが、何故か一刀は気にならなかった。
「まぁ……それ以前にペットを連れて来ていいんだろうか?」
 どうやら、そっちの方が気になっていたらしい。
「……セキト、駄目って言われた」
「やっぱり……」
 基本的に学園に動物を連れ込むのはいけないはずだ。セキトとて、例外ではないだろう。
903 名前:恋の現代生活大予想[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 02:42:09 ID:/QvBgwO20
「だから、倒した」
「って、ちょっと待てぃ!」
 問題発言発見。
 このような所は、どうやら変わってないようだ・
「倒したって?」
「殴った、倒れた、気絶した」
 このトントン拍子の3語の中に全てが集約されていると言っても過言ではないだろう。
「おい……」
「大丈夫、霞が何とかしたって」
 一体何をしたのか非常に気になるところである。目撃証言で霞が華琳に掛け合っているところがあるとか、何故か同時期に伯珪が生活指導の教員を殴った事で退学になったとか言われているが、ここではおそらく関係ないので、省かせていただく。

「なぁ、恋……」
「?」
「もう少し学校になじめないのか?」
 この外史に来てからもう2ヶ月は経つのに、恋は相変わらずの生活だ。
 この外史になじむ事どころか、学校では食べては寝ての生活で、外で方天画戟を持ち歩いては、警官に注意を受けていたりする。
「……ご主人様?」
 もし、このままこの外史にいれば、いつかは一緒にいられなくなる事もあるかもしれない。
「出来れば、俺は恋になじんで欲しいと思う」
 そうすれば、彼女とも幸せに暮らせるはずだから。
「……ご主人様……」
 だが、彼はここで彼女の目を見る。
 それは、あの時から変わらない恋の目。何も知らない子犬のような。
905 名前:恋の現代生活大予想[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 02:47:17 ID:/QvBgwO20
「まぁ……しょうがないか」
 それを見れば分かる。これでこそ、恋なのかもしれないと。
「焦る事はないか」
 愛紗達とだって、なじむのに時間が掛かったのだ。でも、最終的には皆で過ごす時間を彼女は手に入れていた。
 この世界でも同じなのだろう。
「?」
 このまま、自分のペースでいつまでも歩き続けるのだろう。
(なら……)
 もし、失敗したら一番よく知っている自分がそれを背負えば良い。
「なぁ……」
 なら、今は……。
「?」
「放課後に一緒に食おうか?点心」
「……(コク)」
 ずっと、側にいればいいだ。
 いつまでも、あの時のように。そうすれば、きっとあの時みたいに楽しい時間が戻ってくるに違いないのだから。
 いや、もしかしたら


 その時間は今、彼のすぐ傍にあるもかもしれない。

                      =完=
906 名前:恋の現代生活大予想[sage] 投稿日:2007/04/08(日) 02:55:56 ID:/QvBgwO20
最後のCGを見たら、思い浮かんだ。
後悔はしているが反省はしていない。

最後に……ホンマもんのアホでごめんね……orz

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