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714 名前:朱里[sage] 投稿日:2007/03/22(木) 18:48:40 ID:O6dewi630
ご主人様が愛紗さんとともにこの世界から去り、しばらく経った。私は、ご主人様のあとを引き継ぎ太守となった。太守の仕事は

大変だけど、私にとってやりがいのある仕事だし、紫苑さんなどの手伝いもあり、「つらい」と感じるコトはあまりなかった。
それに時々、鈴々ちゃんや、星さん、翠さんたちと警邏に出て、街の活気や、街の人たちの笑顔を見ると疲れなんか何処かに飛ん

でいっちゃいます。もっと、もっと頑張らなくちゃ、とも思う。

ザッザッザッ…

私は気がついたらいつもの場所に来ていた。この木ーいつもご主人様と語り合ってた場所ー
腰を下ろしてふと目を閉じてみるとーやっぱりご主人様の顔が浮かぶ。

ご主人様の笑った顔が
ご主人様の私をからかう意地の悪い顔が
ご主人様の戦いの時の顔が
ご主人様が私に想いを伝えてくれた顔がー

走馬燈のようにー浮かんでは、消えてゆくー
ポタ…ポタポタ…
気がついたら、私の手に水が落ちていた。雨かなぁ、と思ってはみたけど、やっぱり違った。
涙が…頬を伝っていたー
「あ、あれ?」何で…私、泣いてるんだろう…
理由は考えるまでもなかった。
715 名前:朱里[sage] 投稿日:2007/03/22(木) 18:49:57 ID:O6dewi630
やっぱり…悲しいんだ。ご主人様がいないのは、とても、とっても…つらい。
決めたのに。ご主人様がいなくいなくなってからつらくても、泣かない…って。
だけど…ごめんなさい。ご主人様、今日だけは…今日だけは、約束…破らせてください。

「ぅ、ぅ…ぅぁ…ぁぁぁ…っ!」

わかった。気づいてしまった。
一度はご主人様のコト忘れよう、とも思った。つらいから。ご主人様のコト思い出すと、胸が潰れそうになるから。だけど…忘れ

られるハズ…なかった。

好きだったから。大好きだから。…愛して…いたから。
この身も、この心も全て捧げていたかった。

やっぱり…私は、今でもご主人様のコトを…愛していたんだ…。

会いたい…あなたに会いたい…!

あなたの声を聞きたい
あなたの笑顔を見たい
あなたとキスをしたい
あなたの…愛を受け止めたい

ひとしきり泣いたら少し胸のモヤモヤが晴れた。
もう…私は、後ろなど見ません。前だけを見て歩んでいきます。
だから…願うことなら、もう一度だけあなたに会えますように。例えあなたと久遠の隔たりがあろうとも…。
少女ー朱里は心の中で、そうー願った。
716 名前:朱里[sage] 投稿日:2007/03/22(木) 18:53:26 ID:O6dewi630
愛紗をクリアしてみたが、朱里が気になって気になってしょーがない。
と、言うことで気づいたらシャーペンを走らせていました。
えらく悲しいものになってしまった…。

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