- 299 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2007/02/28(水) 11:54:37 ID:0TVk5d230
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>>298
次は涼○華琳の退屈ですかな('∀`)
「ねぇ、一刀。この”野球”というのは面白いのかしら?」
- 382 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2007/03/04(日) 21:35:51 ID:3NlcHaNR0
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エロ本話、書いた者だけど……
空気も読まず>>299を見たときに受信した電波を投下。
なお、終わりの時は(完)と付けるんで……。
- 383 名前:曹孟徳のゆ〜うつ?@エロ本[sage] 投稿日:2007/03/04(日) 21:41:13 ID:3NlcHaNR0
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広く澄み渡る大空の中、北郷 一刀は聖フランチェスカの学園内をぶらついていた。
「ん〜、平和だな」
時として、事件から早二ヶ月、皆も学校に慣れ、一部の武将にいたっては、バイトをしたり、部活に所属したりして、現代人と変わらぬ生活を送っている。
「さて……」
このまま、何事もなく平和に暮らせれば、問題はない。そう、心から彼は思っていた。そう……、
「あら、そこにいるのは、一刀じゃない」
同時に、思っているだけでは願いというのは叶わないのだと知ったのだった。
「よう、華琳」
そこにいたのは、魏の曹孟徳こと、華琳だ。しかし、彼は経験上、彼女に声をかけられた結果、ろくな目にあったことは無い。
「おぅ……どうしたんだ?」
しかし、無視すれば恐らく彼に明日は無いだろう。
「ちょうど良かった。私と共に来なさい」
「はっ?」
今ので、話の過程が分かったのなら、それはまさしく超能力者だろう。
「なんで?」
「私の命令が聞けないの?」
「いや、だからまずは理……はい、行かせて頂きます」
三国時代とは、完全に立場が逆転している……のかどうかは分からないが、まぁ、後ろの木陰で身を潜めている弓と大剣の2人組に気付いているから、しぶしぶ反論なしで華琳に付き添う一刀であった。
- 384 名前:曹孟徳のゆ〜うつ?@エロ本[sage] 投稿日:2007/03/04(日) 21:47:26 ID:3NlcHaNR0
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結果として連れてこられたのはフランチェスカ学園のとある一室であった。しかし、そこには台本や8ミリ、照明などが乱雑してあった。
「あの……華琳さん?」
「何?」
「これは一体どういう事なんでございましょうか?」
明らかに訳が分からないため、めちゃくちゃな敬語になっている一刀。いや、本当は分かっているのだろう。
「暇つぶしで映画を作ろうと思ったのよ。でも、人手が足りないから、あなたも手伝いなさい」
彼女は捕虜時代でも、暇つぶしという名目で酒造りや注釈等をしていたが、それは、この外史に来てからも変わってはいない。
「って、ちょっと待て!」
しかし、何故にお願いではなく命令形なのだろう?いや、それは華琳だからとしか言いようがない。
「何よ?」
「どうして、オレに手伝えと?」
「たまたま居たからに決まってるでしょう?」
天上天下唯我独尊。曹孟徳ここにあり。彼女の、自分の都合で戦争を起こしてもおかしくなさそうな我がままぶりは健在のようだ。
「はぁ……」
もはや一刀は悟りきったのか、反論する気を捨てたらしい。
「で、どんな映画を作るんだ?」
「それを今から決めるのでしょう?」
結局、こうして、一刀は彼女の暇つぶしに巻き込まれていくのであった。
- 385 名前:曹孟徳のゆ〜うつ?@エロ本[sage] 投稿日:2007/03/04(日) 21:56:06 ID:3NlcHaNR0
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そして、数分後、その部屋には6人の人物が揃っていた。張本人の華琳と、側近の春蘭、秋蘭、軍師の桂花。そして、春蘭達のお付の季衣と巻き込まれた一刀である。
「で、最初は何を決めるんだ?」
「そうね、まずは主役からね」
主役の人物像とシナリオは繋がっているといっても過言ではない。主役が未経験者になるのなら、シナリオを主役に合わせることは難しいだろう。だから、最初に主役を決め、それからシナリオを考える事を彼女は選んだ。
「華琳は監督、桂花は多分助監督だから、自然に考えると、春蘭か秋蘭、あとは季衣って事になるけど」
「えっ?兄ちゃんはやらないの?」
季衣は極自然か事を聞いてくるが。
「季衣。北郷殿は雑用になるに決まっているだろう」
「あら、秋蘭は分かっているじゃない」
「やっぱりか」
どうやら、一刀も既にそのことは覚悟していたらしい。
「雑用?秋蘭、言い方を気をつけなさい。一刀は雑用ではなく、私の奴隷よ。なぜなら、一刀は私だけの為にここにいるのだから」
「はっ、申し訳ありません。華琳様」
待て。一刀はとっさに叫びそうになった。しかし、
- 386 名前:曹孟徳のゆ〜うつ?@エロ本[sage] 投稿日:2007/03/04(日) 22:01:29 ID:3NlcHaNR0
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ジャーンジャーン
それは、いきなり部屋の外から流れてきた銅鑼の音によって遮られていた。
(つーか、何で銅鑼の音が!)
一刀が疑問に思う暇も無く、今度は清掃用具入れの扉がドンと開いた。
「そうはさせません!」
「げぇ!孔明!」
中から出てきたのは朱里だ。
「って、朱里。お前は一体どこから出てきたんだよ」
「そんな事は関係ないじゃないですか!」
十分関係があると思うのだが。しかし、華琳は朱里の姿を見てもなんとも思わず、逆にこう言い放った。
「あら、ちょうど良いところに主役が来たわね」
「へ?」
今の言葉に一刀と朱里は愕然としていた。
「待て待て待て!主役は春蘭たちから出すんじゃなかったのか!」
「あら?何で私の可愛い部下達を民草の見世物にしなければならないの?」
朱里なら良いのか、と問いたくなるが、それが無駄な事である。
「は……はわわ……」
朱里自身は恐らく地雷を踏んだ事に気づいたのか、そのまま窓の方へ逃げようとするが、
「春蘭、秋蘭」
「「はっ!」」
それが無理な事は誰が見ても明らかであった。
- 387 名前:曹孟徳のゆ〜うつ?@エロ本[sage] 投稿日:2007/03/04(日) 22:06:45 ID:3NlcHaNR0
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そして、数分後。
「じゃあ、主役も決まった事だし、次は演目をかしら」
華琳はそのまま次のステップへと移る。ちなみに、部屋の端のほうには縄でぐるぐる巻きにされている朱里がいたりするが、今は関係ない。
「桂花。この場合はどうすれば良いと思う?」
「はい、やはりここは元北郷軍の諸葛亮軍師が主役を張るのですから、彼女の可愛らしさを前面に押し出すべきかと……」
「そうね、さすがは桂花、良く分かってるじゃない」
「あの〜、華琳様〜」
すると、彼女達の会話に入る声があった。季衣である。
「何?」
「その……朱里ちゃんに似合いそうな演目の本を借りたんですけど……」
そして、近くのバックから一冊の本を取り出す。内容は、どうやら巷で人気の魔法少女ものらしい。
「季衣!そのようなものを華琳様に創れというのか!」
「そんな、結構面白いですよぉ〜」
「季衣、それは子供向けの番組だ。基本的に我々が作るものは、学生、もしくはそれ以上の年齢の民草を対象とする。すなわち、参考にはならん」
確かに、その条件ならば、日曜日の朝にやっているような番組は当てはまらないだろう。
「というか、誰に借りたんだ?」
「及川って言う兄ちゃんだよ」
(及川……お前は何をしてるんだ?)
一瞬、一刀は友人の顔を思い浮かべる。だが、その理由は決して良いものではない。
なお、後日に及川に言及したところ、この件に関して本人はノーコメントを貫いたのは別の話である。
「とにかく、そのようなものは……」
- 388 名前:曹孟徳のゆ〜うつ?@エロ本[sage] 投稿日:2007/03/04(日) 22:11:58 ID:3NlcHaNR0
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「それ、良いわね」
唐突に呟く華琳。しかし、それは春蘭や秋蘭の考えている返答とは全く異なるものだ。
「華琳様!」
「しかし、これは子供向けの番組で……」
「ならば、大人向けにすれば良いのよ」
すなわち、逆転の発想だ。子供向けがむりならば、逆に大人向けにすればよい。ただ、その単純ながらも難しい発想を、彼女は瞬時に出していた。
「でも、出来るのか?」
「一刀、私を誰だと思ってるの?三国の覇王、曹孟徳よ」
その彼女の自信は、以前と変わることも無く、この部屋の中を渦巻いているのであった。
後日、文化祭にて、華琳達の映画‐『魔法軍師リリカルはわわ』が公開された。
その売り上げは、後にフランチェスカ史上、最高値を記録したのはまた別の話である。
(完)
ほぼ勢いで書いた。後悔はしているが、反省はしていない。
最後に……マジで馬鹿でごめんね……orz