数日前
星 「何やら最近騒がしいですな。先日も、菓子屋の前など女生徒たちがたむろしておりました」
一刀「ああ。そりゃあもうすぐバレンタインだからだろ」
星 「ばれんたいん?」
一刀「まぁいろいろと来歴はあるし、国によっていろいろ変わるんだが……
かいつまんで言えば女性が好きな男性にチョコを贈って告白する日かな」
星 「ほう、ちょこ……ちょこをですか。なるほど」
14日
星 「主。先日申しておりました『ばれんたいん』の『ちょこ』です。受け取ってください」
一刀「ああ、わざわざ用意してくれたのか。ありがとな! さっそく食べさせてもらうよ」
星 「食べる? ……主、ちょこを食べるなどと、妙なことを申しますな」
一刀「へ? チョコは普通食べるもんだろ。あ、これは……」
星 「意中の人に『猪口』を贈るなど、こちらもなかなか粋な催しがあるのですね」
一刀「そっちの『ちょこ』か……。まぁ星らしいかな。よし! 今日は久々に飲むか?」
星 「ふふ。――無論、ご相伴に預かります」