- 423 名前:月詠[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 02:28:32 ID:UWZHuQjk0
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なんかハムが大人気な中だけれど、一刀×月詠を投下。
変な所があったらスマソ。
「よいか、そもそも兵の人数も考えてだな〜」
「いや、そんなことよりこれからの流通形式を考えてだな〜」
「はぁ……」
「「聞いておられるのですかご主人様」」
「はい……聞いております…はぁ…」
今日も今日とて軍議中。
愛紗と星が互いに意見を言い合っていた。
「とりあえず、その意見は両方重要だから分けておいおい考えていこうよ、な?」
「そうですね……」
「ふむ、仕方がないな」
「えっと…あとは何かあるかな?」
とりあえず二人の意見を先送りにし、次を促す。
「あ、あの…ご主人様…と、皆さん、どうぞ…」
気がつけば、月が茶を差し出していた。
「お、ありがとうな、月」
茶を受け取り、月の頭を撫でてあげた。
「あぅ…ご主人様…」
照れる月に微笑を返して茶を一口。
「うん、やっぱり美味しいな。月の淹れてくれたお茶は」
「あ…いえ…今日のお茶は、詠ちゃんが淹れたんですよ?」
「あ、そうだったのか…」
よく見ると、部屋の入り口付近で詠がこちらを覗いていた。
「――っ!!」
目が合った瞬間に顔を真っ赤にして部屋から出て行ってしまった。
「あ――、詠」
「どぅこへ行かれるつもりですか?ご主人様ぁあ?」
「ひいっ!?」
- 424 名前:月詠[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 02:30:53 ID:UWZHuQjk0
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眼前に現れる殺気…もとい怒気…更なる嫉妬の波。
「本当にいいご身分ですよねぇ?政は我々に任せて、自分は侍女とのんびり過ごして居られて」
「あの…愛紗…さん?」
「ご主人様、たった今議題ができました。ご主人様の身の安全のために、24時間の監視…いえ、護衛を付けたいと思うのですが」
「い、いや…それには及ばない…かな…なんて」
「いえいえ、このままではご主人様はいつ他の女性を城に引き込んでしまう恐れがありますから」
「どんどん本音を!」
「さぁ、ご主人様!!」
「助けてくれ…」
もちろん俺の懇願にも似た呟きは、叶うことはなかった。
「うぅ、ひどい目にあった…」
あれから何とか愛紗をなだめ、議題は終了?した。
「これから部屋では書類作業か…」
ため息を何度か吐きながら部屋の戸を開けた。
「あ、ご主人様…お帰りなさいませ」
「お…おかえり…なさい」
部屋ではおそらく掃除をしてたらしい月と詠が出迎えてくれた。
「あぁ、二人とも、ご苦労様」
「いえ、ご主人様のためなら…」
「ふんっ、あ、あんたの部屋がものすごく散らかってたから、つい一生懸命になっただけよ」
「それでも、一生懸命やってくれたんだね」
「うっ…まぁ、汚いのは我慢できないし…あんたのためじゃ…」
「ご主人様、詠ちゃんすごくがんばったんですよ?」
「っ、月?」
「今日の詠ちゃんはいつもの倍くらい働いてたんですよ?」
「そっか…本当にお疲れ様、二人とも」
俺は優しく二人の頭を撫でながら言った。
「へぅ…ご主人様」
「うぅ、別に…ボクはいいってば」
「詠ちゃん、顔が真っ赤だよ?」
「うううぅ……」
「あ、そうそう詠」
- 425 名前:名無しさん@初回限定[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 02:33:09 ID:UWZHuQjk0
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「な、……何よ」
「お茶、美味かったよ」
そのとき、すでに赤かった詠の顔は、さらに赤くなっていった。
「あ…今日はたまたま上手に淹れられたから…その、もったいないと思ったから…」
「それなら、自分でご主人様のところへ持っていけばよかったのに…詠ちゃんたら恥ずかしがって」
「そそそそんな…ことなかったわよ!ボクは他の仕事で手一杯だったから…」
「ご主人様の好みを研究して少しでも美味しいお茶を淹れたい…って言ってたよね?」
クスクスと笑いながら月が言う。
「そんなこと…言ってない!」
「あのとき覗いてたのだって、ご主人様のお口に合うかって、詠ちゃん心配だったんでしょ?」
「違うわよ!ボクはただ…あんたが…あーーーっ!!もうっ!この話はお終いっ!!」
「ははっ、そうだな」
「そうだね、詠ちゃん」
「ううーーっ」
「でも本当にありがとうな」
俺は詠をゆっくりと抱きしめる。
「きゃう、ちょ、なにしてっ!」
「ん?いや…やっぱり俺、詠のことが好きなんだな、と思って」
「――っ、そんな…こと言われても…」
「ご主人様…わたしは…?」
そっと照れる詠から離れ、月も同じように抱きしめる。
「もちろん、月のことも好きだよ」
「へぅ…わたしも…大好きです、ご主人様」
この二人といつまでも一緒にいたい。たとえこの世界が終末に向かっているとしても。
「一緒にいような…二人とも」
「はい…わたしはいつまでもご主人様の側にいます」
「ん…ボクも…一緒にいてあげてもいいわ」
月と詠の両方を抱きしめながら、ゆっくりと寝室のほうへ移動する。
「あの、ご主人様…今夜も…その」
「ああ、今夜も頼むよ。それと…」
「それと?」
「今夜だけでなく、毎晩でも一緒にいたいよ」
- 426 名前:月詠[sage] 投稿日:2007/02/11(日) 02:44:56 ID:UWZHuQjk0
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自分で言った言葉とはいえ、かなり恥ずかしいものがあった。その場にいた全員(覗き含む)の顔が赤くなっていた。
「あの…ご主人様が望むのなら…」
「うん…ずっとボク達と一緒だからね。浮気なんてしないでよね?」
「あぁ、もちろん。俺は二人を愛し続けるよ」
そっと、二人の唇に交互にキスをする。
「ん…ご主人様…」
「ふぁ…んんっ、もう」
二人の柔らかな体に抱きしめられ、だんだんと眠気が膨らんできた。
「わり…二人とも…もう、ねむ…」
「ええっ?ちょ、そんな…」
「へぅ…ご主人様、もうお休みですか?」
「悪いな…この続きは明日必ずするから…今は…寝かせてくれ」
「仕方ないわね…いい?絶対よ!?」
「では…お休みなさい、ご主人様」
「お休み」
明日は欲求不満で体がおかしくなりそうだな…
そう感じながら、深い眠りの中へと落ちていった。
次の日、一刀の仕事の量がなぜか4倍になり、結局時間が取れなかったというのは、また別の話。
とりあえず以上。やはりこの二人はいいですね…なんか本編とあまり変わらないような内容になってしまいました。
次回は
「月と詠の房中術修行」
「詠対朱里の軍師手腕」
「真エンド後の月詠の暮らし」
のどれかを書きたいな…と妄想しております。