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116 名前:勝手にここだけフランチェスカ ハム編[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 23:05:37 ID:mIeeOdyqO
流れ読まずに勝手に投下

フランチェスカでの生活にも慣れ、平穏無事に過ごす公孫賛。
しかし、馬が身近にいない生活には堪えられない。
そこで学園には無い乗馬部を設立するため奮闘するのであった。
117 名前:勝手にここだけフランチェスカ ハム編 その2[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 23:10:29 ID:mIeeOdyqO
やぁ、俺は一刀。フランチェスカに通う普通の高○生。
ただ一つだけ人と違う所を挙げれば、
俺がチンコの遣いってことだ。
さて、そんなわけで今日も公孫賛の乗馬部設立を
手伝いに来たのだが……。
「ウホッ!いい厩舎。」
118 名前:勝手にここだけフランチェスカ ハム編 その3[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 23:16:36 ID:mIeeOdyqO
目の前にそびえ立つのは、クソでもなく、ましてやいい男のイチモツでもない。
立派な厩舎が建っていたのである。
一昨日までは、そこに耐震強度を明らかに満たさないトタン屋根の小屋建っていた。
まさに墨俣一夜城である。
120 名前:勝手にここだけフランチェスカ ハム編 その4[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 23:29:32 ID:mIeeOdyqO
そして、そこには先客が4人。
我らが乗馬部部長、公孫賛。
副部長の馬超、翠。
後の二人は……、
「どーだ?我が生徒会の力は?
同性愛者の名ばかりの変態生徒会にはこうもできまい。」
「ふふふ、公路さん。さすがです。」
自称生徒会会長でさらに自称学生のオッサン、袁術。
と、その保護者、袁胤。
「い、いや、建ててくれたのは有り難いのだが……。
なぁ、馬超?」
「……。」
ちなみにこれは、ビルの一室のでも、玄関の出来事ではなく、
ちょっと世間ズレしたお嬢様が集まる学園一場面である。
121 名前:勝手にここだけフランチェスカ ハム編[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 23:41:17 ID:mIeeOdyqO
「せ、折角の厩舎だが受け取るわけにはいかない。」
「いーじゃん。建てちゃったんだから。
受け取れよ。金とるわけじゃないし。」
馬超は呆然として言葉も出ない。
その隣でポニーの公孫越と馬岱がのんきに草を食べている。
オッサンいい加減に帰れよ。
「あ〜、いっ、一刀!
ちょうど良いとこに助けてくれ!」
「げぇっ!」
オッサンがいかにも嫌そうな顔をしてる。
嫌そうな顔をするのは俺の方だ。
「うーん。金とらないんだよな?」
「とらんよ。」
「じゃあ貰っていいんじゃないか?」
「い、一刀!」
「やっぱあいつらのこと考えると厩舎は必要だ。」
「そうだな……。」
公孫賛は納得してないようだが、やっぱり厩舎は欲しい。
「ウヒヒヒ、じゃあ話は決まったな。
厩舎はお前らにやろう。
しかし……。」
まだ言うかこのオッサン。
123 名前:勝手にここだけフランチェスカ ハム編 その6[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 23:57:59 ID:mIeeOdyqO
「そこの二人!今からワシとお茶に来い!」
「お 断 り だ !」
俺達三人の心が通った初めての瞬間だった。
「えっ……?」
オッサンは明らかに動揺してる。
「い、行こうよ?」
「それも良いかもしれない、だ が 断 る!」
今日は奇跡の連続だ。
「つ、ついて来てよ……?」
オッサンは泣きそうだ。
お願いだからこっち見んな。
「じゃあ、公路さん。
私とお茶しに行きませんか?」
「えっ!良いの!?」
「公路さんがよろしければ……?」
僅かに頬を染め、いじらしく上目づかい。
コイツやるな。
「じゃあ、黎明館行こ!
黎明館!
オイッ、大切に使えよ!」
「それではごきげんよう。」
124 名前:勝手にここだけフランチェスカ ハム編 その7[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 23:58:57 ID:mIeeOdyqO
「ハァ……。」
ひとまず、オッサンに泣かれなくて済んだ。
あの顔は夢に出る。
「なぁ、一刀?」
「ん?」
「これどうする?」
今度は公孫賛が涙目だ。鼻水出てるし。

「20年経てばこっちのもんよ。」

翠は馬岱に何やら話し掛けている。
先程のことなど無かったように晴れやかな笑顔だ。

空は秋に相応しく高く、碧く、澄んでいた。

終われ

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