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106 名前:ハムルート[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 22:39:11 ID:D37eQ29U0
ハム子氏の後に続いてみる


1 一刀、伯珪に乗馬を教わる
――――――――――

「ふー・・・、」
ため息を付ながら、馬から下りた。

時間は早朝
ただいま乗馬の練習中
日本にいた時には、一度も乗ったことは無かった
まぁほとんどの日本人はそうだろう
車や電車で移動するのが当り前。
けど、今は三国時代
『馬に乗れない』
そんなことは言ってはいられない
特に、この時代の平均より、体力が劣り、足も遅い俺が
歩いて従軍なんて出来るはずも無い。
そこそこ乗れるようには、なってはきたものの
まだまだみんなには劣る
それに大将が、満足に馬に乗れないなんて
かっこ悪いことこの上ない
だからみんなに見られないように、
こっそり練習中
だけど、自己流で上手くなるはずも無く悪戦苦闘
ため息の一つも吐きたくなる
もう一度馬に乗り、走らせようとすると
「まったく・・、何やってるんだ北郷」
そんな声が聞こえてくる
振り向くと、其処には公孫賛が立っていた。
107 名前:ハムルート[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 22:39:37 ID:D37eQ29U0
「朝早くから、何をやってるのかと思えば、乗馬の練習か?」
「・・・おはよう」
見られたくないものを見られたもんだ。
バツの悪そうな顔をしていると、こっちに近寄ってくる
「しっかし、下手糞な乗り方だな」
呆れながら、ため息をつく伯珪
「うっ・・。どうも乗馬は苦手なんだよ」
負けじと言い返すも、事実なので強くは出れない
すると伯珪は
「まったく、そんな乗り方じゃ馬が可哀想だ。」
そんなことを言いながら、よっと言う声と共に俺の後ろに飛び乗ってきた
「ちょっ、あぶないって!」
突然の事で、一瞬馬が暴れそうになるが、
それを伯珪が後から手を回して手綱を握り、上手くなだめ、
「なんだ、だらしがないな北郷、これぐらい平気平気」
そう言いながら、馬をゆっくり歩かせる。
後から腕を回されているから、かなりの密着状態
首ににかかる息が妙にくすぐったい
「少し遠乗りするか」
そういわれて断る理由は無かった
108 名前:ハムルート[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 22:40:13 ID:D37eQ29U0
「そういえばさ、北郷の世界に馬はいるのか?」
「如何した突然?」
川の側で一休みしているとそう尋ねてきた
「いるよ。でもまぁ、牧場とか競馬場にだからなぁ。
 普段見ることは余り無いな」
「そうなのか?それじゃあ遠くに出かけるときとか如何してるんだ?」
「自動車やバイクかな。
「なんだそれ??」
「まぁ言うならば、鉄で出来た馬車と馬って思ってもらっていい」
「鉄で出来た馬ねぇ・・・。イマイチピンと来ないな」
不思議そうな顔で首をかしげる伯珪
そのしぐさがとても可愛かった
「そうだろうね。ところでさ伯珪の真名ってなんて言うんだ?
 良かったら教えて欲しいんだけど・・」
俺たちは仲間を真名で呼びあっている
だから伯珪もやっぱり真名で呼びたい
そう思って聞いてみたのだけど
「うー・・・、ごめん。真名を教えるのは、家族になるやつだけだって決めてるんだ」
帰ってきたのはそんな答えだった
110 名前:ハムルート[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 22:50:53 ID:D37eQ29U0
「そっか・・、それなら仕方がないな」
「ごめんな。」
「いいって、きにしないでいい」
すまなそうな顔をして頭を下げる伯珪
気まずい雰囲気になってきたのを感じて
そろそろ城に戻ろうと提案した
伯珪もそれに同意し、城に向かった




「いつかさ・・、北郷に真名を教える日が来るかな」
「ん?何か言ったか??」
「いや、なんでもない」


――――――――完
111 名前:ハムルート[sage] 投稿日:2007/02/05(月) 22:51:09 ID:D37eQ29U0
おまけ

愛「お帰りなさい、そしておはようございますご主人様」
一、公「!!」
愛「朝からどちらにいらしてたのですか?」
一「いやそのかくかくしかじかで」
愛「なるほど、そういう理由で朝から遠乗りですか」
一「そうだ、なぁ」
公「ああ・・、やましいことなんて何も無かったぞ!」
愛「わかりました。」
一&公(ほっ)
愛「ところで話は変わりますが、危機管理のたりないご主人様達に。
  凄腕の暗殺者が襲い掛かってくるという訓練を、はじめようかと思うのですが、よろしいですね」
一&公「!!」
愛「それじゃあ、行きます」
一&公「ちょ!!」
愛「問答無用!!」
一&「ぎゃーーーーー!」

――――――――完

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